2020年 G.Gear.inc

「13人に不幸が起こる?」
GooglePlayより抜粋
いたずらメール、そう思って削除した。
その後すぐに、…友達からメッセージが届いた。
「これ…何なの、…ねぇ、どうしたらいいの…!」
一度は聞いたことがある都市伝説、心霊ホラー、おとぎ話。
13人に訪れる、怪異、奇妙な出来事の数々…。
頼れる相手は、アナタだけ。
一人一人に返信して、救出へと導こう!
―あなたは、救えるか。
目次
概要
本作はメッセージアプリ風のホラーADVゲームとなっています。
同年にリリースされた『七怪談 -メッセージアプリ風ホラーゲーム-』のアップグレード版アプリとなっています。
メッセージアプリ風ゲーム
本作の主人公は作中で直接説明はされていませんが、女子大生の様です。
そんな主人公のメッセージアプリに友人として登録されている内の13人に起こった出来事についてアプリでやり取りして行きストーリーを進めて行くという形式になっています。
その友人たちもなかなかバラエティに富んでいて、大学の友人や高校時代からの友人といった狭義の友人に始まり、妹の友人や近所の女子中学生や男子小学生、常連客となっている喫茶店のマスターなどといった一風変わった関係性の人物たちも友人として登録されています。
そんなバラエティ豊かな面々の友人たちが都市伝説的な怪談めいた出来事に遭遇、あるいは遭遇しそうなタイミングで主人公にメッセージを送ってきます。
そしてその都市伝説ですが、『口裂け女』『テケテケ』といった昭和から伝わる古典的な物から『八尺様』『クネクネ』など『洒落怖』などの某掲示場に由来する物と幅広く揃っています。
そしてそんな出来事に巻き込まれた友人たちを無事救う事が出来るでしょうか。

システム
ポイント
本作は13本のシナリオが収録されていますが、最初は全てロックされています。
そして手持ちの10ポイントを使って進めたいシナリオを開放するという形になっている為、どのシナリオからでも始められます。
このポイントはシナリオ中で返信する度に10づつ増えていきます。
しかしシナリオを開放していくと開放に必要なポイントも増えていく為、全て開放するには結構な量が必要になります。ポイントは開放以外にもヒント機能でも消費しますので、計画的に使って行きましょう。

シナリオ進行
本作の基本的な進行はシンプルで、友人のメッセージに対し、3択で返信を返して行くという物になっています。
それに対し友人が更に返信するという形でシナリオが進行して行きます。
ただメッセージ感を出す為か、どうやらメッセージ毎に再返信までの所要時間が設定されている様で、サクサク進む事もあればなかなか返信が来ない事もあります。この辺りはシナリオの同時進行数が多ければさほど気にならない様に感じられます。
しかしながらシンプルなゲーム性も相まってがっつり遊ぶというよりはちょっとした時間にポチポチするゲームという印象を受けました。


選択肢と分岐
シナリオ進行中、選んだ選択肢によってロウソクが短くなる演出がなされます。10cmから始まるロウソクはシナリオ毎に設定されていて、通常の選択肢であれば変化無し、微減、減少の3通りに別れます。作中では明言されていませんが、シナリオ終了時の長さでエンディングが変化しますので、最終的には『救出成功』エンディングを目指したい所です。このエンディングに到達するにはそのシナリオのロウソクが8cm前後は必要と思われます。
またシナリオ中、物々しいBGMと共にロウソクが明滅する事があります。これはエンディングが分岐する選択肢する選択肢である事を示していて、選択を誤るとBADENDとなります。この場合ロウソクが減らない選択肢はありませんので、救出を目指す場合は減少を最小限に抑えたい所です。

ヒント機能
本作はヒント機能が実装されています。
ヒントというよりは現在表示されている選択肢の回答を表示するという物で、ポイントを消費して行います。消費ポイントは通常の選択肢で100ポイントですが、分岐の選択肢は500ポイントとなっています。保有ポイントとの相談になりますが、基本的にはここぞという場面で使い、分岐点は極力自力で切り抜けたい所と言えます。
友人の救出を目指す
各シナリオは救出成功、NORMAL、BAD×3と計5つのエンディングが用意されています。分岐でBADENDを踏まずに最後まで到達すると、ロウソクの長さでエンディングが変化します。救出成功に必要な長さは8cmの様ですが、分岐だけでも1cmは減らされる為にあまり余裕は無く、確実を期すために通常の選択肢でロウソクが減ると即やり直すというプレイスタイルになったりします。
そうすると本作の各シナリオはほぼ一本道という事もあり、何度もやると作業感が強く感じてしまうのが辛い点と言えます。
また救出成功しても、シナリオによっては友人の命こそ助かるものの後味悪い結末になる事があります。
これは賛否分かれそうではありますが、個人的にはホラーゲームならそういう物だろうし、怪談ベースならなおさらでは無いかと思っています。
まとめ
本作はメッセージアプリ風のホラーゲームです。一見奇をてらったかの様に見えますが、ホラーゲームとしての雰囲気はなかなかに感じられます。
ただ救出を目指す際の周回がやや辛く感じられたのが難点と言えます。
また余談ですが、シナリオによっては怪異がメッセージに介入して来る事もありますが、今どきの怪異はメッセージアプリも利用しなきゃならんのかなどと思ってしまいました。
