【Android】Blind【感想】

2023年 Noelith,Inc.

7 out of 10 stars (7 / 10)
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概要

本作はある館に閉じ込められた母娘が主人公の見下ろし型脱出ゲームです。
全50ステージで構成されています。

母娘で脱出を目指す

本作はある母娘が館に閉じ込められている場面から始まります。目が不自由な母親に代わり、娘が周囲を調べてそこが寝室らしい事が分かります。
ひとまず危害は加えられていない様ですが、誰がどういった目的で母娘を閉じ込めたのか。そんな疑問もある中、母娘は脱出を試みるのでした。

母娘が館の寝室で目覚める場面から始まります。

システム

本作は多くの脱出ゲームで用いられている主観視点では無く、見下ろし型の脱出ゲームで、プレイヤーは娘を操作して脱出へ導いて行きます。
その他基本的なシステムとしては広告視聴によるヒント機能があります。しかし1ステージにつき1種類と痒いところに手が届かない印象を受ける仕様となっています。

探索

各ステージは母娘とステージの進入口だけが表示されている状態から始まり、娘をタップで移動させてステージ内を探索させる事で様相を明らかにしていき、次のステージへ進めるための手掛かりを探して行きます。全てのオブジェは枠とテキストで表現され、詳細は娘の説明から把握する必要があります。
これはプレイヤーを目が不自由な母親の立場に近づけようとした結果の様です。
ちなみに最初のチュートリアルで娘は母親から遠く離れられないといった表記がされていますが、実際は物理的に隔絶した場所でも限り移動制限はありません。
また探索に際しては、タップした場所をピンポイントで探すため、壁面に面しておらず小さい椅子や箱といったオブジェはなかなか見つけられず、それが原因で行き詰まる事もあるため、くまなく探す事も必要となります。

母に代わって娘が探索を行います。

アイテム

探索中には様々なアイテムを入手しますが、こちらもテキストのみで表現されています。一見正体不明でも詳細を調べる事で名称が変更されたりします。
またアイテムは合成して使用する物もありますが、アイテムのメニューに組み合わせるボタンが搭載されていて操作に迷うことが無いのは好印象と言えます。
ただ全てのアイテムにはサイズや重量が設定されていますが、それは利用される事が無いのはもったいない感があります。

探索中は様々なアイテムを入手します。

謎解きなど

各ステージは当然ながら何かしら謎解きやギミック解除といった要素があります。一つ一つの基本的な難易度は高く無い印象ですが、プレイヤーは視覚的情報が制限されているという特徴があるため、本来なら一目で分かるはずの手掛かりを得るのに手間取る場面も散見されます。脱出ゲームで良くある物や色の配置による手掛かりも、それを目にした娘の説明という形でしか伝わりませんので、そういった部分で難易度が上がっていると言えるかも知れません。

いかにも脱出ゲームといったギミックもあります。

脱出行の末

先述した様に本作は、目が不自由な母親に代わって娘が指示を受けて動くという形式で進行します。
そのため娘も自分が進行可能でも母親を置いて行けないため、母親も進行可能な状態にして行く必要性に迫られる事があります。
そしてその進行は母親が頭脳で娘が目と手という二人三脚の様な形となっています。
本作は各ステージの前後のみでは無く、ステージ攻略中も要所で母娘の会話が挟まれますが、それらは閉じ込めた犯人を警戒しつつも、お互いを励ますかの様に前向きな物が多いのが印象的です。
ただ順調に脱出出来るかと思っていた所、ラスト付近で思いがけない事態となっていたらしい事が見て取れます。ただ唐突な感もあったため、この辺りは会話の中で伏線を張っていた方が良かったのではも思えます。

ステージの前後には母娘の前向きな会話があります。

まとめ

本作はプレイヤーが目の不自由な母親となって娘に指示を出して進めて行くという、手探り感が強い独特な脱出ゲームとなっています。1ステージ辺り数分から10数分程度ですが、50ステージもあるためそれなりの時間はプレイ出来ます。
ただ個人的には意味深ながらも深掘りされないラストとエンディングが気になりました。

全50ステージの攻略を目指しましょう。