2008年 60分
総評: (6 / 10)
目次
白面の女
投稿者カップルが温泉旅行へ行った際、宿泊した旅館の裏にあった廃墟に立ち入って撮影した映像。かつて旅館だったと思われる廃墟の一室に、髪が長く白い顔をした女性の霊が…。投稿者はその顔に気づいて…。
感想
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投稿者のカップルが旅行に出掛けた際、温泉旅館の裏手にあった廃墟を探索した時の映像です。
カップルで旅行に来て廃墟探索とは如何な物かと思います。
もっとも旅館でのんびり過ごすつもりが、暇を持て余してしまったのかも知れません。
旅館らしい廃墟を探索していた投稿者カップルは客室だったと思われる一室にたどり着きます。
男性が先に部屋を出ようと所、押入れらしき場所に真っ白な女性の顔が見ている事に気付き、女性を置いたまま逃げ出してしまいます。
その女性の顔は不気味でハッキリ映っていますが、男性も気付いてしまったようです。
とは言え恋人置いて逃げるのはあんまりではないかと思われます。
その後その旅館で首吊りした女性がいたと聞かされたようですが、投稿者カップルがその後どうなったのかが気になります。
占い師1
インターネット上のアダルトサイトで配信されていた映像。Sさんという女性が部屋で生活している様子をリアルタイムで視聴者が見られるというコンテンツで、人気だったという。その部屋で異変が起きたというのだが…。
感想
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本作のメインパート前編に当たります。
女性が部屋で生活している様子をネットで配信している映像です。
投稿者は配信サイト運営会社の勤めていて、映像の管理を行っていたそうです。
ある部屋の映像が途切れていたため、女性に連絡しようとしても連絡が取れなかったそうです。
そこで直接部屋に向かって見た物の応答は無く、投稿者は一旦会社に戻るしかなかった模様です。
この女性は自宅の部屋から配信していたとの事ですので、投稿者は無理に入る事は出来なかったのでしょう。
投稿者が会社に戻ると配信は復旧していた物の女性の姿は見えず、そのまま行方不明として警察に届け出し、映像も提出した様です。
その後しばらく経って、女性の配信について確認していたと思われる投稿者から連絡があり、女性がベッドの下に紙を貼っていた事が判明します。
しかし行方不明との関連は不明と言えます。
女性がベッド下に潜り込んで紙を貼り付けている様子に続いて、映像が紹介されます。
映像は女性が就寝する場面から始まります。
どの位時間が経ったか分かりませんが、カメラから見て部屋の奥から人型の黒い影がベッドへ歩み寄って来るのが見えます。
そしてベッド脇まで来て、一旦立ち止まった後、ベッドへ踏み上がる様子を見せた所で映像が途切れます。
暗い部屋とは言っても黒い影はハッキリ見えていますが、影そのものがボンヤリしている存在なので、恐怖感としてはそれ程では無いと感じました。
お正月
子供たちにとって、おせちを食べたりお年玉を貰ったり、楽しみな行事の一つでもあるお正月。新年を迎えたある家族が、にぎやかで明るい一家団らんの風景を収めた映像の中に、着物を着た不気味な女性の姿が…。
感想
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投稿者一家の正月を撮ったと思われる映像です。
子供たちがおせち食べたりお年玉貰ったりしている様子を映している中、画面左端、部屋の隅と思われる場所に突然着物を着た女性が現れます。
この女性は姿が透けている事を除けば、非常にハッキリ映っていて、ただ座っているだけという事もあるでしょうがハッキリしすぎて恐怖感がやや薄い様に感じられます。
前の映像は影というボンヤリ存在な為に恐怖感が薄れ、この映像はハッキリしすぎて恐怖感が薄れるとなると、心霊映像は以外とバランスが難しい物だと感じます。
送別会
とある居酒屋で行われたアルバイトの送別会の様子を記録した映像。テーブルの下に黒ずんだような手がうつっている。その居酒屋は、かつて酔っ払い同士の喧嘩で死亡に至った事件があったというのだが…。
感想
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投稿者たちがアルバイトの送別会を、ある居酒屋で行った時の映像です。
映像に最初は始まったばかりなのか、盛り上がっている様子でしたが、結構な時間撮っていたようで、段々空席も出たりしてやがて人もまばらになって行きます。
そんな状態でも撮り続ける事に疑問を抱いたのか分かりませんが、投稿者がカメラをテーブルの下に向けます。
するとそこに手があります。
投稿者たちの席がいわゆる掘りごたつ席なため、テーブル下は暗くて細部は見難いですが手は血塗れている様にも見えて不気味ではあります。
ただ手があるだけなので恐怖感は薄く感じます。
またこの居酒屋では酔っぱらい同士のイザコザが刃物による殺傷事件に発展したという物騒なエピソードがあるそうです。
占い師2
Sさんの部屋にうつった不可解な黒い影…。スタッフの岩澤は一年ほど前に投稿されてきた映像にうつっていた黒い影が今回の影と酷似していることを思い出す。さっそくその投稿者に連絡を取るが…。
感想
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本作のメインパート中編です。
前編の映像を調べていた際に、岩澤演出補が1年ほど前に似たような映像が送られていたが不採用になっていたと言います。
そして投稿者に話を聞きに行くスタッフ。
投稿者も1年前に送った映像について取材されるとは、思ってもいなかったのでは無いでしょうか。
その映像は留学が決まった友人との記念に撮った映像だそうで、投稿者は友人との会話をデジカメで撮り始めた物の、会話に夢中になって画面を見ていなかったと言います。
映像には長い物を持った暗い影が近づいて来ていたと言い、撮った日の夜友人は失踪したのだそうです。
さらに友人は路上の占い師からお札を貰って、部屋の机かベッドの下に貼って何日か寝る前に呪文を唱えると願いが叶うと言われていたそうです。
前編で失踪した女性もお札らしい紙を貼ってましたので、さらなる共通点と言えます。
こういった物は胡散臭いと思っていても、取り敢えずやって見るという事はありそうです。普通は危害を及ぼすと思いませんので。
また投稿者は友人のノートや手帳を持参していたので、スタッフが借ります。
そして映像です。
公園のベンチに座って投稿者と会話している友人が映っています。
そしてカメラが少し逸れた際、友人のずっと後方に、例の長い物を持った黒い影が現れます。
そしてその次カメラが友人の顔を捉えると、その背後に黒い影が映っています。
映像自体はなかなかインパクトがありますが、遠くに見えた人影がその直後背後にいるという流れはPart18の『ビデオレター』を思わせます。
しかしこのレベルの映像が採用されていなかったというのも不思議です。やはり見た事ある流れだからとか想われていたのでしょうか。
シリーズ監視カメラ 市街地
とある市街地に設置された監視カメラの映像。街角とそこを行き交う人々の姿がうつしだされている。その中に、スーツ姿の男性が赤信号であるにもかかわらず横断歩道を渡り、車をすり抜け消えてしまう映像が…。
感想
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ある市街地に設置された監視カメラの映像です。
男性らしき人影が信号無視して横断歩道を渡りますが、乗用車と接触してすり抜け、さらにバスと接触する際に消えてしまいます。
日中の市街地という事もあって恐怖感は薄く、奇妙な映像という印象を受けます。
ダンス
ダンスの振り付け師をしているという投稿者が深夜の公園で踊っている様子を撮影した映像。投稿者は振りを思いついた時など、よく記録のために自分を撮影するという。その中に横たわる不可解な女性の顔が…。
感想
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振付師をしている投稿者が、思い付いた振付を夜の公園で記録した時の映像で、比較的知られた映像です。
映像としては分かりやすく、投稿者の後方にある石台脇から女性らしき頭部が横たわるという物です。
その顔はハッキリとは映っていませんが、投稿者は自殺した元恋人では無いかと考えているようです。
堂々とハッキリ映っていますが、動きが無いためか恐怖感よりは不気味という印象を受ける映像です。
サマーキャンプ
海で行われたサマーキャンプの様子を収めた映像。磯辺ではしゃぐ子供達の元気な姿にまじって、岩にしがみつこうとしているような白い手が…。かつてこの海水浴場では津波で多くの人が亡くなったというが…。
感想
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海で行ったサマーキャンプの様子を撮った映像です。
少しの間、海で遊ぶ子供たちが映っています。
そして映像の最後辺り、磯遊び子供たちが映っている場面で、海中から岩の上に腕が伸びているのが見えます。
ハッキリ映っていて分かりやすいですが、やはり腕だけという事もあって、インパクトは薄いように思われます。
占い師3
一年前に投稿されてきた「黒い影」の映像について調査を進めた我々取材班。我々は、今回の投稿と一年前の投稿には多くの共通点があることを知り、ある仮説を打ち立てる。次第にその仮説は真実味を帯びてくるが…!
感想
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本作メインパート後編です。
前編と中編での映像ではいずれも女性が失踪していて、他にも黒い影やお札といった共通点があります。
スタッフは手掛かりを求めて、中編で受け取ったノートや手帳を調べます。
その結果、占いやお札に関して直接の記述は無かったものの、時々出てくる「K氏」という人物に着目します。
このK氏がお札を渡した占い師では無いかと睨んでいるようです。
考えている内に、前編のアダルトサイトを管理していた人物が「カラギノ」という人物であった事を思い出します。
投稿者に確認するもカラギノ氏とは元々業務以外で会話が無く、既に連絡も取れなくなっていたと言われます。
しかし投稿者の紹介で、アダルトサイト運営に携わっているアルバイト女性と会って話を聞いた所、カラギノ氏は占いが得意でお札も用いていたと判明します。
相手の性別で対応が随分異なる人物だったのでしょうか。
K氏がカラギノ氏であると分っても、手掛かりが少ないため、カラギノという名前から調べ、カラギノと呼ばれる土地があると知るとすぐさまそこへ向かいます。
山奥にあるというカラギノを訪れたスタッフですが、そこは山中を沢が流れているだけでした。
何も収穫なしかと思われる所ですが、スタッフは現地の役場に問い合わせて、郷土史に詳しい職員が対応して貰える事になります。
そして職員からカラギノについて話を聞きます。
カラギノにはカラギノ一族が住んでいたそうで、そのカラギノ一族は鎌倉時代の文献にも登場するとの事で、古い時代からその地域に居住していたとしています。
カラギノ一族は狩人相手に占いをして生活していたそうですが、狩猟が寂れた事でやがてこの地を去ったと言うことで、明治の頃までカラギノに住んでいたということです。
カラギノ一族の占いはどのような文献にも記されておらず、一族内でのみ継承されていたようです。
またカラギノ一族は能力を保つなどの目的で山の神に生贄として、若い女性を捧げていたとしていますが、山に住む占いの一族が人間を生贄にすることが出来るのかという疑問も出てきます。
もっとも今回の様に対象にお札を渡すと、カラギノ一族が信仰する神が攫っていくというのであれば自身が攫う必要はないのでしょう。
そうするとあのお札は生贄をマーキングする役割があった物と思われます。
そういった話を聞き終わった後、スタッフは何故か再度カラギノへ向かいます。
暗くなる中、山道を登りカラギノへ到着したスタッフは女性の声に聞こえる物音を聞いて調査終了です。
しかしその映像に不可解な物が映り込んでいたのだそうです。
映像としては薄暗くなった山道を登っている途中、岩陰から女性の顔が覗いているというものですが、所見では分かり難いと思います。
そして失踪した2人の女性とカラギノ氏は見つかっていないと締めくくられます。
何も解決していませんが、ほん呪製作委員会は捜査機関ではありませんので仕方の無い所です。
まとめ
本作は当りとまでは行かなくともなかなか見応えがある回だったと思います。
ここ何作かメインパートの映像は微妙なものばかりでしたが、本作のメインパートは映像的には概ね良かったと思います。
調査パートもアダルトなサイトから始まって、古くから伝わる一族の話になるのは予想外な方向でしたが、これはこれで楽しめました。
メインパート以外の映像も、全く分からないような物は無く全体的に見応えがあったかなといった所です。
そんな本作でお薦めの映像としては『白面の女』『占い師2』『ダンス』辺りかと思います。