【ほん呪】ほんとにあった! 呪いのビデオ #33【感想】

2009年 60分
総評:6 out of 10 stars (6 / 10)

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ドライブレコーダー

自動車事故につながる急加速や急減速の際の様子を記録するドライブレコーダーが捕らえた映像。投稿者の男性は、ある寂しい道を走行していた際、急に飛び出してきた女性を轢いてしまった。だがその姿はどこにもなくて…。

感想

恐怖度:7 out of 10 stars (7.0 / 10)
衝撃度:7 out of 10 stars (7.0 / 10)
不気味度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
奇妙度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
Average:6.3 out of 10 stars (6.3 / 10)

投稿者が夜に山道を運転していた際に、車のドライブレコーダーに記録されていたという映像です。
スタッフの取材を受けた投稿者が言うには、女性が飛び出してきたので急ブレーキを踏んでから愕然した後、車を確認したが、女性は見当たらず衝突した形跡も無かったとの事です。
轢いてしまったと思った人影が消えていたと言うのは怪談としてはありがちですが、恐怖感より安堵感が勝りそうシチュエーションです。
そして帰宅した投稿者がドライブレコーダーを確認した所、笑みを浮かべながら飛び出してくる女性が映っていたそうです。
その後スタッフの調査で、撮影現場周辺では複数の事故が起こっているという、映像とどの程度関係あるか分からない報告をされた後、映像が流れます。
投稿者の車が車や人の通りが無い、夜の道で走行しています。
すると突然画面右側から首から下が透けた、女性らしき人影が飛び出して来ます。
その細かい表情までは窺えないように見えます。
当然慌ててブレーキを踏む投稿者。
気が動転して、人影が透けていたとか衝撃が無かった事等に思いが至らなかったのかも知れません。
透けているとは言っても、人影自体はハッキリ映っていますし、路上に飛び出して来るというのもインパクトがあると思います。

奇妙な客

投稿者が仕事仲間との飲み会の様子を撮影した映像。ごくありふれた韓国風居酒屋の奥に、よく見ると生気のない女性の姿が確認できる。その女性は、最初にいた場所とは別の場所にもう一度現れ、その後消えてしまう…。

感想

恐怖度:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
衝撃度:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
不気味度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
奇妙度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
Average:4.8 out of 10 stars (4.8 / 10)

投稿者が仕事仲間と韓国風居酒屋で飲み会した時に、数分間だけ撮った映像です。
右側にいる男性を撮っていたカメラが、左側にいる他の参加者へ向かって振られるのですが、2回目振られた時、1回目にはいなかった人影が映り込んでいます。
カメラが振られた際に、不可解な人影が2人映り込んでいるように見えますが、最初の人影が右側にフェードアウトした直後、2人目が映り込むなどといった事から同一人物とも見られているようです。
同一人物らしき人影が複数回映り込むタイプの映像はいくつかありませんが、今回はPart23『文化祭』が思い浮かびました。
またこの人影はやや不可解な映り方していて不気味ではありますが、恐怖感はそれほどでもありません。

植物園

2人の女性が植物園に遊びに行った際に撮影したと思われる差出人不明の投稿。楽しく語り合いながら植物園を巡っている女性たち。そんななか、植物を展示してある台の下に、赤い顔をした幼い女の子の姿が見て取れる。

感想

恐怖度:3 out of 10 stars (3.0 / 10)
衝撃度:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
不気味度:3 out of 10 stars (3.0 / 10)
奇妙度:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
Average:3.5 out of 10 stars (3.5 / 10)

何故か差出人不明で投稿されてきた映像で、女性2人が植物園で撮影した映像のようです。
撮影者たちが植物園を楽しんでいる様子が映されていますが、ある展示台前でカメラマン下がった際、台の下に人の顔らしき物が映り込みます。
映っている時間が短いので赤い顔としか見て取れませんが、どうやら少女の顔と見られているようです。

Twenty Seven 中編

パート32で取りあげた、AD菊池の元に送られてくる奇妙なビデオテープに関する追跡取材・中編。投稿者・柏木さん(仮名)が自殺してしまうという最悪の事態を迎えた我々取材班は、例の奇妙なマークが柏木さんの部屋にも印されていたことに気づく。我々は柏木さんの周辺を洗い直してみることに。柏木さんの恋人とコンタクトを取った我々は、あの投稿映像は、菊池と同様、柏木さんの誕生日ごとに何者かから送られてきた映像だと知る。
そうこうしているうちに、AD菊池が誕生日を迎えた。今年は柏木さんの投稿映像と全く一緒の映像とともに、「お前らだけ忘れたとは言わせない あいつと同じ歳になったら終わり」という手紙が添付されていた。
そして数日後、AD菊池が失踪してしまう…!我々の前に大いなる恐怖が立ちはだかろうとしていた…。

感想

恐怖度:5 out of 10 stars (5 / 10)
衝撃度:5 out of 10 stars (5 / 10)
不気味度:7 out of 10 stars (7 / 10)
奇妙度:7 out of 10 stars (7 / 10)
Average:6 out of 10 stars (6 / 10)

Twenty Seven 中編の前半部分です。

調査パート

前編の最後で投稿者が自殺してしまい、スタッフ一同はその時の取材映像を確認します。
すると投稿者が首を吊っている後方の壁に、半分ほど隠れて印が映っているのを確認します。
そこでスタッフは投稿者の両親に連絡を取り、第一発見者として話をします。
いつの間に投稿者実家の連絡先を聞いていたんでしょうか。自殺直前に投稿者から連絡を拒絶されていた事を考えると、実家の連絡先を聞き出せるタイミングがあったと思えませんが。
投稿者両親は自殺する理由は思い当たらないともっともな反応をした様です。
それからスタッフが現場を見せて欲しいと申し出たものの、丁重に断られたそうですが、これが当然でしょう。
スタッフは続いて投稿者が通っていた大学院で聞き込みを行い、投稿者友人を介して投稿者の彼女にまでたどり着きます。
彼女が言うには投稿者とは自殺の1週間前から連絡が取れず、自殺した日は投稿者の誕生日だったそうです。
スタッフが彼女に映像を見せた所、知っているとの事で、毎年誕生日の度に送られて来ていて、一緒に見たと説明されます。
また自殺する前年に送られて来た映像は見ていないとの事で、これが投稿映像であったと思われます。
投稿者の説明と異なり菊池と同じパターンであったらしい事が判明します。
では何故投稿者は自分で撮った映像と嘘を吐いたのかという疑問が浮上してきます。
これに対しては同じ映像を送られ続けてきた菊池が「映像が送られてきたというとおかしな奴と思われるので、映像を調査して貰うために嘘を吐いたのでは」と述べます。
説得力はありそうですが、菊池も頭おかしい奴と思われるかもと気にしながら、送られて来た映像を投稿し続けていたんでしょうか。
付け加えれば、製作委員会に調査を依頼しても、解決する事は出来ないのは結果が表していますが、投稿者からすれば藁にもすがる思いだったのかも知れません。
続いてスタッフは興信所に投稿者の経歴と身辺調査を依頼します。興信所の身辺調査って尾行や張り込みをしているイメージですが、対象が故人だとどうするんでしょうか。
ちょうど同じ頃、投稿者彼女からある映像が送られて来ますが、これについては後ほど説明します。
興信所からの返事を待っている間に菊池が26歳の誕生日を迎え、映像が送られて来ますが、それは投稿者からの投稿映像と全く同じ物に変わっていて、手紙が同封されていたそうです。
手紙は「お前らだけ 忘れたとは言わせない あいつと同じ歳になったら 終わり」と記されていて、事情は分かりませんが、あと一年の猶予であると思われます。
それから一週間後菊池が行方不明になったと説明されて続きます。

映像

そして映像についてです。
映像は投稿者彼女が、思い出の品を整理していた所出てきたため送ったそうです。
自殺した投稿者がカードマジックの練習している様子を携帯電話で撮った物です。
映像が始まって程なくノイズが入り、映像が乱れると「ハッピーバースデイ」と聞こえる音声が入ります。
薄気味悪い現象が起こっているとして送られて来たそうですが、なかなか不気味な映像であると言えます。

ある神社で行われていた祭の様子を撮影した映像。様々な出店で賑わっている境内。その映像の中に、お札に名前を書いている男性の腕の隙間から、こちらを覗く顔のようなものが…。祭は霊を引き寄せると言われるが…。

感想

恐怖度:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
衝撃度:3 out of 10 stars (3.0 / 10)
不気味度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
奇妙度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
Average:4.3 out of 10 stars (4.3 / 10)

ある神社で行われた祭りを撮った映像です。
投稿者たちは出店を見ながら会場をブラブラしていたそうです。
そしてお札に名前を書いている男性を映していますが、男性の脇の辺りから顔らしき物が覗き込んでいるのが見えます。
映り込んでいる場所が小さめだからか、初見だと少し分かり印象を受けました。

シリーズ監視カメラ 女子寮

とある女子大の学生寮にあるエレベーター内に設置された監視カメラの映像。このエレベーターは曰くつきで、誰も乗っていないのにも関わらず、ひとりでに最上階のボタンが押され、扉が開くことが度々あるというのだが…。

感想

恐怖度:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
衝撃度:2 out of 10 stars (2.0 / 10)
不気味度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
奇妙度:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
Average:3.8 out of 10 stars (3.8 / 10)

ある大学女子寮のエレベーターに設置された監視カメラの映像です。
エレベーター内にある8階のボタンが、誰もいないのに押され、エレベーターが昇って行きます。
やがてエレベーターのガラス戸に人影が映り込み、エレベーターが8階に到着すると、薄っすらとした人影が出て行くのですが、本当に薄くて分かり難いです。
この映像はいくつかの要素があって、どれも不気味な印象を持たせるのですが、映像的には地味といった感は拭えません。
またこの女子寮ではかつて屋上からの飛び降りがあったのだそうです。

お見合いビデオ

ある結婚相談所で働いていた女性からの投稿。相談所に登録した男性のプロフィール用のビデオの中に、彼の顔に重なって恨みがましい顔でこちらを睨む霊の姿が…。実はその男性は、妻と死に別れるという経験があった。

感想

恐怖度:7 out of 10 stars (7.0 / 10)
衝撃度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
不気味度:7 out of 10 stars (7.0 / 10)
奇妙度:7 out of 10 stars (7.0 / 10)
Average:6.8 out of 10 stars (6.8 / 10)

以前結婚相談所に務めていたという女性からの投稿された映像です。
ある男性会員がお見合い用プロフィールビデオを撮る事になり、投稿者が撮影を担当したそうです。
撮影は滞り無く進んでいたそうですが、途中でノイズが入ったそうです。
ノイズが入る時点で、映像的には分かりやすいと言えます。
投稿者が驚いて撮り直したそうですが、結局撮り直した映像も同じ様に現象が起こっていたそうです。
その後女性会員から男性に会いたいという問い合わせがあったそうですが、男性は音信不通になっていた模様です。
男性は前妻と死別していたそうで、映像と大きな関連があると思われます。

そして映像です。
椅子に座りカメラに向かって話している男性が映っています。
男性の音声が途切れがちになったりしますが、これもノイズの一環でしょうか。
そして最後に男性がアピールする場面で、ノイズが走り男性の姿が半透明になると、女性の人影が映り込みます。
ノイズからの映り込みなので、非常にわかりやすく不気味な映像と言えます。
個人的な見解ですが、アピールの際に「嘘を吐くのが〜」と言った時にノイズが走ったように感じられました。
何にせよこの男性は亡き前妻から解放されなかった物と思われます。

続・Twenty Seven 中編

感想

恐怖度:3 out of 10 stars (3.0 / 10)
衝撃度:2 out of 10 stars (2.0 / 10)
不気味度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
奇妙度:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
Average:3.5 out of 10 stars (3.5 / 10)

Twenty Seven 中編の後半です。

調査パート

菊池が行方不明になった事を受け、スタッフは菊池の友人や家族に連絡を取るも手掛かりは掴めません。
そして岩澤と児玉は菊池と同棲している彼女を訪ねます。同棲しているので、菊池宅と言う事になります。
彼女が言うには、菊池は当日も普段通り出勤したが、その後連絡が取れなくなったとの事です。
それから彼女の許可を貰って菊池宅を捜索する岩澤たち。常識的に考えれば従業員が行方不明になったのに警察に届けずに自分たちで捜査紛いの事をすると言うのはどういう会社なのかという気もしますし、彼女の視点だとそういう風に考えているかも知れません。
捜索の結果、菊池のノートに例の印が描かれているのを発見します。もしや菊池の周囲にも印が現れているのではと周辺を捜索するも見つからず、ほぼ空振りと言えます。
しかしスタッフルームの管理会社と思われる会社の社員がやって来て、菊池に押入れの鍵を貸し出していたと報告します。
押入れについてはこれまでの投稿映像が収められていると前編で触れられていますが、ディレクターである児玉の許可無しに開けてはいけない事になっているそうです。
それについて、菊池が児玉の許可を得たと言ったので貸し出したと告げられると、児玉は許可した覚えは無いと反論します。許可を得たという口頭だけで貸し出すと言うのは流石に雑過ぎませんかと言いたくなります。
岩澤が押入れを確認した所、これまで菊池が投稿した映像が持ち出された様です。
スタッフルームの監視カメラにも、菊池が映像のテープを持ち出す姿が映っていましたが、同時に菊池以外の人影も映り込んでいた様です。それについては後ほど。

その後興信所から調査結果報告を受けたそうで、その情報を整理する岩澤と児玉。
自殺した投稿者の交友関係は問題無かった様です。しかし経歴について5、6歳の頃、誘拐事件に巻き込まれていたのだそうです。
幼い頃の投稿者も含めて、3人の子供が誘拐監禁され、誘拐犯は逮捕される前に錯乱し、首と胸を自らの爪で掻きむしって出血多量による壮絶な変死を遂げたそうですが、雛見沢症候群にでも掛かっていたのでしょうか。
監禁された子供たちは大事には至らなかったそうですが、3人のうち、もう1人の名前は調べてがついていたそうで、北川宜秀と言うそうです。
こちらは名が菊池と一致すると岩澤が指摘し、菊池の実家に確認した所誘拐事件の被害者である北川宣秀と菊池は同一人物である事がハッキリします。また菊池は事件後ショックからか事件に関する記憶が無くなっていたのだそうです。
残る1人の名前は現地の子供だったそうで、名前は分からず現在行方不明との事です。ただ名前の知らないのに何故行方不明と判断出来たのか気になる所です。
さらに岩澤は菊池に送られてきた文面から、映像と手紙を送ってきたのは残りの被害者では無いかと推測します。
そして児玉は手紙の文面に着目し、誘拐犯人が自殺した時の年齢である27歳になったら死ぬのではと推測します。

スタッフ一同は映像を送っていたのは、誘拐事件3人目の被害者で、事件の事を思い出させて警告するために送っていたと結論づけます。そして映像に映っていた場所は誘拐された菊池らが監禁されていた廃山荘であると考え、その場所に向かうことにして後編に続きます。

映像

そして監視カメラの映像についてです。
スタッフルームに菊池が現れますが、頻りに何か払うような動作を見せます。
そして押入れ前に来ると何故か服と靴下を脱いで上半身裸になってから押入れの戸を開けて中に入ります。
その際に押入れから出て来た様に見える人影が菊池の背後に映り、離れていくのが見えます。
人影は女性の様に見え、菊池が脱衣した事と関係あるのかと思ってしまいますが、如何な物でしょうか。
この人影はやや不気味な趣きがありますが、初見だと少し分かり難いかも知れません。

まとめ

3巻に渡る長編Twenty Seven の一角を成すメインパート『Twenty Seven 中編 』に大きなウエイトが取られている印象もある本作です。
しかしそれ以外の映像も相応にしっかりしたものがあり、最初の『ドライブレコーダー』はインパクトがありますし、後半にある『お見合いビデオ』のなかなか気味悪い映像と言えます。
メインパートも今回は調査パートのみでは無く映像も見応えがあり、特に前半の映像は意外と見応えがあったように思います。
そういう訳で本作でのお薦めは『ドライブレコーダー』『Twenty Seven 中編 』『お見合いビデオ』辺りとなります。