2009年 60分
総評: (5 / 10)
シリーズ監視カメラ 団地
とある集合団地の入り口に設置されている監視カメラの映像。投稿者はこの団地の住人であり、自治会の役員でもあるという。いつもの監視カメラの映像が、突然どこかの墓場の映像に映像に切り替わり、霊の姿がうつるのだが…。
感想
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ある集合住宅団地の入り口に設置された監視カメラの映像です。
深夜に短時間ですが、突然墓地の映像が割り込んでいるのが確認出来ます。
墓地の映像はノイズ混じりで、ある墓の前に女性らしき人影が映っているなど、色々気味の悪い印象を抱かせます。
団地の住人で自治会役員でもある投稿者によれば、団地のある場所は、団地が造成される以前墓地があったのだそうです。
動画サイト
部屋で大学時代の友人と飲んでいて百物語をはじめた投稿者。怖い話をそれほど知らない彼らはネットでネタを漁っているうちに、偶然、奇妙な動画を見つけたという。その動画に映っている女性と同じ女性が部屋に現れた…。
感想
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投稿者が自宅で、大学時代の友人と3人で酒を飲んでいた時の映像です。
当初は大学時代の思い出話に花を咲かせていたようです。
しかし話す事が無くなると、怪談でもしようという流れになったようです。
しかも百物語にやろうとしたそうですが、ロウソクは準備出き無さそうですので、ちゃんとした百物語では無く順番に話していって百話位やろうといったノリだったのでしょうか。
実際投稿者が言うには、ダラダラ話していって弛い雰囲気だったようです。飲みながらそういう状態だと、飲み明かす気なのかとも思ってしまいます。
そして友人の一人がPCを使ってネットで怪談を探していたら、YouTubeのある動画に辿り着いたそうで動画を視聴している様子が映っています。
動画は女性が日本語で何か呟いていて、「無間地獄」という言葉が度々出て来る為か陰鬱な雰囲気があります。
そして動画再生が終わり、投稿者が視聴していた友人の方へカメラを向けます。
すると友人たちの背後に動画の女性に似た人影が映り、カメラへ向かって飛んで来たため投稿者が驚く様子が映っています。
この人影が現れてからの流れは、普通に見るだけだと分かり難いのですが、リプレイで見ると意外と恐怖感があります。
女性が動画内で呟いているのは、音読すると死ぬと噂されている「トミノの地獄」という詩だそうです。
またこの後動画は削除されていたとか、女性の友人に原因不明の湿疹が出来たなどといった事も述べられています。
雪祭り
札幌で開催されている雪祭りの様子を、通りかかった車の中から撮影した映像。美しい雪像が幻想的な雰囲気をかもしだしている。その映像のなかに、空中に浮かんでいる人間の足と思われる物体が確認できるのだが…。
感想
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投稿者が通りかかった車内から、雪まつりの様子を撮った映像です。
窓の外を街並みや雪像などが流れています。
しかしそれに紛れて、画面の上からぶら下がるように人の足らしき物が映り込んでいます。
ただ足自体はハッキリ映ってはいるのですが、走行中の車内からという事もあって映っている時間は短いと言えます。
念写
投稿者の夫婦が水族館に遊びに行った際に撮影した映像。イルカの水槽の前で、急に投稿者たちを見つめるような映像が重なり、さらには小さな女の子の霊の姿が確認できる。実はこの夫婦は娘を亡くしたという過去があった…。
感想
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投稿者夫妻が水族館を訪れた時に撮った映像です。
映像が流れて少し経つと、映像に水族館内を映した別の映像らしき物が重なります。
この重なっている映像ですが、動きなどからどうやら投稿者夫妻を離れている場所から撮っている物らしい事が分かってきます。
映像撮っている場面の別視点が重なってくると言うのは何とも不思議な感覚と言えます。
そして再度投稿者たちの映像のみに戻ります。
そして投稿者が水槽から右側にカメラを振った際、投稿者妻の背後に女児らしき人影が映り込みます。
ただこちらは薄暗い館内である事と、映っている時間が短いため分かり難いかも知れません。
何でも投稿者夫妻には幼くして病気で娘がいたそうで、よく親子で水族館を訪れていたそうです。
亡き娘が両親を見ていた物が映像に投影されたと思われているようです。
シリーズで見ると、コンセプト的に仕方無いとはいえ、親兄弟だろうが夫婦だろうが亡くなると容赦なく怨念ぶつけて来る存在が主流です。
その為こういったエピソードは貴重に思えます。
バーベキュー
多くの人でにぎわう夏の河原。投稿者は友人たちとバーベキューを楽しんでいた。その映像の中に、バーベキューの台の下からのぞく不可解な顔のようなものが…。夏の水場は心霊的なものが集まりやすいというのだが…。
感想
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投稿者が夏の河原で友人たちとバーベキューした時の映像です。
一見何の変哲も無いバーベキューの映像ですが、投稿者が焚き火台に近づこうとする場面で、台の下から逆さの顔らしきものが現れます。
焚き火台自体さほど目を引くわけではありませんので、初見だと分かり難いかも知れません。
出てはいけない
投稿者が大学の演劇サークルに所属する友人に頼まれて公園で練習する様子を撮影した映像。この時、近くにあった公園の公衆電話が突然鳴り出した。サークルの1人がおそるおそる電話にでた際、奇妙な顔が現れて…。
感想
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投稿者が大学の演劇サークルに所属する友人に頼まれて、公園での練習風景を撮影した映像です。
練習中、突然公園内に設置された公衆電話が鳴り出します。投稿者たちは様子を見ていたようですが、鳴り止まないためか友人の1人がボックスに入って電話を取ります。
その際、友人の足元に横向きになった女性らしき顔が、ガラス越しに映り込みます。
横向きという事もあって即座には分かり難い印象ですが、割とハッキリ映っているように思えます。
ただ投稿者がすぐに気付いて、カメラを逸してしまうので映っている時間は短めです。
ちなみに電話は何も言わずにすぐ切れてしまったとの事です。
投稿者たちが言うには、この公園では過去にホームレス女性がベンチで寝ていて凍死した事があるのだそうです。
また電話を取った友人は、この後脊髄に障害が見つかり入院いているとの事ですが、因果関係は定かで無いように思えます。
悪酔い
投稿者が居酒屋で仲間たちと宴会をしていた時の映像。その日は投稿者の友人の1人が異常なまでに悪酔いしていたという。裸になって騒ぐ男性の横に彼を睨む目のようなものが…。彼は法事の帰りだったという…。
感想
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投稿者たちが居酒屋で宴会した時の映像で、友人の1人が悪酔いした様が映っています。
悪酔いした友人は裸になり、モザイクかかっていますが恐らく全裸と思われます。
投稿者たちがいるのは個室でしょうか。そうで無ければ店を出されている事でしょう。
1人で乱痴気騒ぎを友人の背後にある壁に大きな目が動いているのが見えますが、それもどうでも良いと感じられる代物で、この映像を採用した製作委員会の品性も疑ってしまいます。
映像の最後で「酒は飲んでも飲まれるな」とナレーションされますが、それに尽きます。
もしかしたらそれが言いたかったのかも知れませんが。
Twenty Seven 後編
パート32、33と続けて取りあげた、AD菊池の元に送られてきた奇妙なビデオテープに関する追跡取材・後編。自殺した柏木さんと失踪した菊池が幼い頃に誘拐され監禁されていたという例の廃山荘に向かった我々取材班。しかし、廃山荘はすでに取り壊されており、荒地となっていた…。周辺を調査した我々は、何者かがテントを張って生活しており、例のマークが刻まれた祠を掘り出そうとしていることを知る。
夜になって再び謎のテントが張られていた場所に向かった我々だったが、突然、演出補の渡邉の様子がおかしくなった。暴れ狂ったように走り出し、失神してしまった渡邉…。彼女の身に一体何が起こったのか?我々はこの山荘が建てられていた土地にまつわる恐ろしい話を関係者から聞くことに…。さらに、予想もしていなかった衝撃の展開が…!
Twenty Seven 後編
感想
『Twenty Seven 後編』の前半です。
20年ほど前に起こった誘拐監禁事件の舞台で、映像が撮られたと思われる廃山荘に向かうスタッフ一同。
しかし到着した場所に建物は無くなっていました。老朽化のため7年ほど前に取り壊されたそうで、映像は少なくとも7年以上前に撮られた物と推測されます。
しかし映像については26歳の誕生日を迎えたばかりだという菊池が、20歳の誕生日から送られている訳ですので少なくとも6、7年ほど前に撮られた物とは推測出来るはずです。
そこで山荘跡地を捜索するスタッフ。
すると付近でテントと掘り返した様な形跡を見つけます。
掘り返された場所には、例の印が入った祠が埋まっていて、これを掘りだそうとした物と推測されました。
また祠も形を保っている事から長い間埋っていた物では無いと推測されました。
スタッフたちはテントの主が帰ってくるのを待とうとしますが、なかなか帰って来ないため諦めて一旦山を下りて聞き込み調査を行うも山荘や誘拐事件に関する情報は得られません。
そこで図書館で郷土史に関する資料を調べますが、めぼしい情報はありません。
ただある言い伝えが目に留まった様です。
こうやってピックアップされたという事は、今後の調査に影響ある情報なのでしょう。祠などはそれに関係ある物なのかも知れません。
そしてテントの主に会おうと再び山を登るスタッフ一同。
途中何者かとすれ違い、追跡を試みるもすぐに見失ってしまいます。
気を取り直して進みますが、スタッフの1人である渡邊が何か横切ったと言うも、何も確認出来ません。
その前の身失った件といい、夜の暗い山中ですから仕方無いという気もします。
さらに進むと岩澤と渡邊が口を揃えて声が聞こえるといい、すぐに叫び声が聞こえ、進むと声は大きくなって行きます。
山中だからといって騒々しいのでは無いでしょうかね。こうも叫び声上げていたら近隣の住宅地まで届くかも知れませんし。
しかしここで少し前から体調不良の様子を見せていた渡邊が倒れこみ、行きたくないとだけ言い張ります。
ここで岩澤が渡邊に対して怒鳴って説教します。「仕事だろ」などともっともらしい事言ってますが、体調不良の人間を夜の山中に引っ張り出す職場がどれだけあるのかという気もします。
それに普通の職場であれば体調は考慮されますので、やはり製作委員会はブラックであると言わざるを得ません。
そうやって岩澤らの説得()により渡邊も同行する事になりますが、到着した場所はテントも祠も無くなっていました。
先にすれ違った人物かと思われましたが、その人物は手ぶらだったそうです。
その時スタッフは何者かいるのに気付きます。先に渡邊が見たといった相手でしょうか。
岩澤と渡邊が相手を見たと言いますが、菊池だったと言い張る岩澤と、菊池ではなかったと言い張る渡邊が言い争いになります。
そんな事で言い争うのかと思っていると、突然叫びながら駆け出す渡邊。岩澤たちはそれを追います。
渡邊はそれほど経たずに倒れ込み暴れて抵抗したかと思うと気を失ったかのようになります。倒れていたのは昼にテントや祠があった場所でした。
岩澤たちは渡邊を担いで山を下ります。
後に気が付いた渡邊が言うには、岩澤と言い争いしている時、頭部をゴムで殴られたような衝撃があり気を失った。それからは覚えていないとの事です。
ゴムで殴られたようなというのは痛みは少ないが衝撃は大きかったという事でしょうか。取り敢えず製作委員会のブラック振りに精神を病んでしまった訳では無いようで何よりです。
その後一同は宿に入り岩澤と児玉が話し合った結果、山荘跡地を調査すると今後の方針を決めた所で続きます。
続・Twenty Seven 後編
感想
山中の祠について調べることにしたスタッフは現地役場に問い合わせた所、都内在住の元大学教授を紹介して貰います。
早速スタッフは元教授の自宅を訪れます。
スタッフは元教授に例の印を見せます。
それに対して元教授は印に見た元教授は「申」に似た別の印を描きます。
この「申」はかつて祠があった山やその周辺を支配していた武家の家紋だそうです。
この武家は戦国時代に一揆によって滅ぼされたそうです。
Part29『占い師』に登場したカラギノ一族も大概ですが、武家とも言われるとやはり眉唾な気もします。
しかしそういった事は気にしない事にします。
その武家が滅びた直接の原因は一揆とされているそうです。
しかし領主の嫡子は精神に異常をきたしていて、領外から幼女を多数攫っては虐殺していたとの事です。
その事が一揆の原因になったとも言われているそうなのですが、領外となると他家の領民を虐殺していたともなるので戦の口実に使われそうですが。あるいは被害にあった周辺領主が一揆を支援したのかも知れません。
そして嫡子の非道を基にした伝説が、地域では言い伝えられているとして元教授は一冊の本を見せます。
それは図書館でスタッフが読んだ鬼の伝説を記した本でした。
それに関して虐殺に際して身体を3つに斬ったとする、嫡子の非道を聞かされるスタッフですが、児玉が例の印は嫡子の非道を表したものでは無いかと推測します。嫡子の非道を表し、それをもって領主の家紋を揶揄したのでは無いかと。
元教授はそういう可能性もあると返答し、友人が伝説を基に描いたという絵の掛け軸を見せます。
それは女が阿修羅のような怪物になり、鬼を3つにちぎって食い殺すという内容でした。
そして元教授の家を後にしたある推論を立てます。
誘拐事件の時、犯人と被害者である幼児3人ら4人は山荘がある山中からどこかで何らかの禁を犯した。
それがかつてこの地で殺害された幼女たちの怒りに触れ、犯人は錯乱し自殺した。
他の3人も犯人と同じ27歳になったら呪い殺されると何らかの形で告げられた。
それを3人の中で一人覚えていた映像送り主が遠回しな形で伝えようとしていた。
以上がスタッフの推測ですが、正直「???」となった部分もありました。
こういう話は過去の事件(領主嫡子により虐殺)と、現代の事件(誘拐監禁事件)がどのように繋がるかが見どころだと思うのですが、突然「何らかの禁を犯した」「何らかの形で知らされた」などと曖昧な上に、今まで出てこなかったような要素もあり飛躍しすぎた感は拭えません。
そしてスタッフは信頼できる霊能力者に投稿映像の鑑定を依頼した所、一週間後返事の手紙付きで返されてきます。
その内容は「この映像は見ずとも持っているだけで災いを引き寄せる物である」という物でした。
そしてこれまで製作委員会を襲ってきた不可解な現象は物置にこの映像のテープを保管していた事が原因では無いかと推測します。
菊池が投稿し始めたのは2004年からと述べ、スタッフルームで不可解な現象が起こり始めたSpecial5とPart14のスタッフルーム内映像が流されます。確かにどちらも2004年の物です。
このテープが毎年増えることで現象が凶悪したのではとも述べますが、ここまで言われるとPart24『ダビング』の映像は立場が無いのではとも思ってしまいますが、あくまでこれらのテープが積み重なった結果と言ったほうが良いのかも知れません。
映像
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そして『Twenty Seven』の最後を飾る映像として、夜の山中で渡邊が走った後のシーンが流されます。
倒れた渡邉を揺する岩澤の背後に生えている木の間から人影らしき物が覗いています。
確かに人影は確認出来ますし不気味と言えますが、長編の最後としては物足りなさを感じてしまいます。
まとめ
長編『Twenty Seven』の後編が収められた本作ですが、メインパートである『Twenty Seven 後編』は調査パートは面白いのですが、映像がやや残念な印象を受けます。
調査自体も完結していませんが、それは岩澤が製作委員会を離れて続行するとしています。
メインパート以外は平均的で、抜きん出た映像は無いと思えます。
その中でお薦めするとすれば『動画サイト』『念写』辺りになるかと思います。
しかし『Twenty Seven』が終わって見れば製作委員会はこれまで中心的に調査を行っていた岩澤と菊池がいなくなるという結果となり、結果的には大幅な刷新が行われたと見ることも出来ます。