【ほん呪】ほんとにあった! 呪いのビデオ #35【感想】

2009年 60分
総評:7 out of 10 stars (7 / 10)

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中古ビデオカメラ

フリーマーケットでビデオカメラを投稿者。そのおまけに付いてきたカメラバッグの中にテープが数本入っていたという。そのテープに収録されていたのは、どこかの観光地の映像にあらわれた不可解な歪んだ顔だった…。

感想

恐怖度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
衝撃度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
不気味度:7 out of 10 stars (7.0 / 10)
奇妙度:7 out of 10 stars (7.0 / 10)
Average:6.3 out of 10 stars (6.3 / 10)

投稿者がフリーマーケットでビデオカメラを購入した際、おまけで付いてきたバッグに入っていたテープに収められていた映像です。
欧州と思われる観光地での、家族旅行の様子を撮ったホームビデオに見えます。
しかしステージで女性が踊っているシーンで、突然映像がフリーズした様に不愉快な音響を残して固まります。
この時点で既に気味が悪いのですが、更に映像は片隅から黒く侵食されて行き、その中に白い顔がボンヤリ浮かんでいると畳み掛けるような映像になっています。
どういった因縁でこの様な映像が撮られたとか、何故おまけのバッグに入っていたのかも気になる所です。
また投稿者はこの映像を何故か何度も見て、気分が悪くなったそうですが、特に警告はありません。

海岸

真夏の海岸で遊び戯れる若い男女たちの映像。デッキチェアに寝そべっている女性の足元に焼け焦げたような黒い手が…。その海岸は、太平洋戦争時に空襲にあって亡くなった人々を埋めたという噂があるらしいのだが…。

感想

恐怖度:2 out of 10 stars (2 / 10)
衝撃度:3 out of 10 stars (3 / 10)
不気味度:4 out of 10 stars (4 / 10)
奇妙度:3 out of 10 stars (3 / 10)
Average:3 out of 10 stars (3 / 10)

夏の砂浜で海水浴している若い男女の映像です。
男女と言いつつ水着の女性ばかり映っているので、目の保養かと思ってしまいそうです。
そして女性たちに目を奪われていると、デッキチェアの下から伸びている黒い手を見落としてしまうかも知れません。
実際、デッキチェアの下から手先が見えているだけなので、見落としやすいと思われます。

シリーズ監視カメラ 河川

とある河川の監視カメラの映像。その監視カメラは増水の危険を知るためや、水流の記録のために設置されているという。その河川にかかった橋を自転車で通過する男性の背を、上半身だけの女性がしがみついている…。

感想

恐怖度:2 out of 10 stars (2.0 / 10)
衝撃度:2 out of 10 stars (2.0 / 10)
不気味度:3 out of 10 stars (3.0 / 10)
奇妙度:3 out of 10 stars (3.0 / 10)
Average:2.5 out of 10 stars (2.5 / 10)

ある河川で水位を監視するために設置された監視カメラの映像です。
川に掛かっている橋を、通行人などが通過している様子も見えます。
しかしある男性が乗っている自転車の後方に、女性の上半身がしがみついています。
ただリプレイだと確かにそう見えますが、一見しただけだと、単なる二人乗りに見えてしまいます。

家族旅行

投稿者の家族がカニで有名な観光地に家族旅行に行った際の映像。宿泊先の古い旅館で撮影した映像に、部屋の窓からこちらをのぞく不可解な女性の霊が…。その部屋は2階で、窓の外にベランダはなかったという…。

感想

恐怖度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
衝撃度:7 out of 10 stars (7.0 / 10)
不気味度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
奇妙度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
Average:5.8 out of 10 stars (5.8 / 10)

投稿者一家がカニで有名な観光地へ旅行に行った時の映像です。
カニを中心とした豪華な夕飯を満喫する投稿者一家の様子が映された後、翌朝の客室と思われる場面に移ります。
窓から外に見える海などを見下ろしたりした後、子供が窓の前にいると窓の外から女性らしき顔が室内を覗き込んでいるのが映り込みます。
客室は二階でベランダなども無いと説明されます。
夜で無くとも現れる女性らしき顔はハッキリしていて分かりやすくインパクトもあります。

黒い物体

ラブホテルで恋人の女性を携帯電話の動画機能で撮影した映像。投稿者の男性は、彼女に黙って隠し撮りをしていたが、その際、不可解な黒い物体が浮かび、スーッと近づいてきたという。女性の顔に見えるのだが…。

感想

恐怖度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
衝撃度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
不気味度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
奇妙度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
Average:5.8 out of 10 stars (5.8 / 10)

投稿者がラブホテルにて携帯で相手の女性を撮ろうとした際の映像です。
投稿者が言うには相手の女性は当時付き合っていた彼女との事です。
映像を撮った時の状況を説明しますが、映像見れば大体分かりそうな事でしょうか?
投稿者が一連の行動を携帯で撮ろうとして、女性に断られている事は映像では分かり難いかも知れません。
また投稿者は後で調べた所、心霊マニアでは有名な渋谷の道玄坂にあるホテルで、過去に若い女性が自殺したらしいと述べています。
映像ですが、女性がシャワー浴びに行った後、携帯でシャワールームを撮る投稿者。
そして女性がシャワーを浴び終える前に戻ろうとしますが、その時黒い影が横切ります。
ただここでの影はボンヤリしていてやや分かり難い様に感じました。
投稿者が影に気付いてその方向に携帯のカメラを向けると、そこには女性の頭部にも見える影が浮かんでいるのが見えます。
ただこの時点では影は大半見切れていて、映っているのは1/3ほどかと思われます。
投稿者が撮影しているのに気付いたのか分かりませんが、僅かな間を置いて影は投稿者に向かって飛んで来ます。
慌てて女性を呼ぶ投稿者。女性がシャワールームから出て来た頃には影は映らなくなっていたと思われます。
映像の最後でカメラに向かって来るというのは前巻であるPart34『動画サイト』が直近という事もあって思い浮かびますし、カメラに向かって来る際のインパクトが大きいと言うのも同様であると言えます。
スタッフによるインタビューから数日後、投稿者は電車に飛び込み亡くなったと報告されます。
自殺したとされる女性の怨念が投稿者も自殺に追いやったと考える事が出来ますが、何故撮影から1年ほど経ったこのタイミングなのかとも思ってしまいます。

暗闇から・・・

夏の風物詩、花火。夏休みの後半、単身赴任中の父親に送るため、母親と子供が花火をしている様子を撮影した。その翌日、子供の首に原因不明のアザができたという。ビデオを見直すと不可解な手が子供の首を絞めていた…。

感想

恐怖度:5 out of 10 stars (5 / 10)
衝撃度:4 out of 10 stars (4 / 10)
不気味度:6 out of 10 stars (6 / 10)
奇妙度:5 out of 10 stars (5 / 10)
Average:5 out of 10 stars (5 / 10)

投稿者がある夏の晩、息子と二人で花火をした時の映像です。
投稿者は単身赴任中の夫へ送る為に映像を撮っていたのだそうです。
映像を撮った翌日、息子が首の痛みを訴え、湿疹のようにもなっていた為病院へ行った所、打撲と診察されたのだそうです。
そして映像には花火の最中、息子の後方から白い腕が伸び、首の辺りを押さえているのが見え、恐らく首を絞めているという事なのでしょう。
虚空から腕が出ている様に見え、不気味な印象を受けます。

バナナの叩き売り

今では縁日でも見ることのなくなったバナナの叩き売り。初めてバナナの叩き売りを見た投稿者は、もの珍しさから携帯電話でその様子を撮影したという。その中にテーブルの間からのぞく不可解な霊の姿が写っていた…。

感想

恐怖度:2 out of 10 stars (2.0 / 10)
衝撃度:2 out of 10 stars (2.0 / 10)
不気味度:3 out of 10 stars (3.0 / 10)
奇妙度:3 out of 10 stars (3.0 / 10)
Average:2.5 out of 10 stars (2.5 / 10)

投稿者夫婦が散策中に偶然バナナの叩き売りを見つけ、物珍しさから携帯で撮影した映像です。
叩き売りしている前には数名の客がいて、実際に買い求めている様子も見受けられます。
そして携帯のカメラが下に向いた際、テーブルの下に顔の様な物が見えます。
初見だと顔の様な何かとも思うかも知れませんが、リプレイで逆さになった顔と分かります。
そういう意味では分かり難いかも知れません。

肝試し

肝試し 前編

投稿者がアルバイト先の友人Mさんと2人で心霊スポットに肝試しに行った際の映像。その場所は以前は病院の廃墟があったのだが、今では公園になってしまったのだという。その日の深夜、Mさんは忽然と姿を消した…。

感想

本作のメイン映像で、投稿者が同じバイト先の友人と二人で、深夜の公園で肝だめしをしたと言うものです。
ビデオには「是非話を聞いて欲しい」という、差し迫った雰囲気の手紙が同封されていた為、投稿者から話を聞く事になります。
話を聞いて欲しいと言うのは、調査して欲しいという依頼に近いと思われますが、投稿者は何を調査して欲しいのでしょうか。
投稿者によれば、映像を撮った当日は二人で酒を飲みながら心霊物の本を読んでいたそうです。
友人は心霊物が好きだそうで、話が盛り上げると近くにある心霊スポットの廃墟で肝だめしをしようと持ちかけて来たようです。
投稿者と友人がそれぞれビデオカメラとデジカメを持って現地を訪れますが、廃墟は無くなり公園になっていた為、そのまま公園で肝だめしをしたとの事です。
しかし廃墟を解体して公園を造成するのには、ある程度期間が掛かると思われますが、友人は気付かなかったのでしょうか。
公園から友人宅へ移動すると、友人はそれまでと打って変わって無言でベッドに寝そべり、投稿者は1人テレビなどを見ていたようです。
しかし投稿者が突然腹痛に見舞われトイレに駆け込んだ午前2時頃、玄関でノックがしたかと思えば、友人は大声で「そういうことから始まったんだ」と言ったあと出て行ったようです。
深夜に大声出すあたり近所迷惑という気もしますが、それどころでは無い事情があったのでしょうか。
投稿者はその日用事があった為しばらく待った後友人宅をあとにしたそうです。
その後投稿者が友人宅を訪れると、帰宅はしている様でしたが、電話等に出ず、そのままバイトにも来なくなったのでクビになっていたとの事です。
投稿者は公園での肝だめし以降、友人と全く会話など出来ていなかったと思われます。
そしてその公園で撮った映像を見た所、映像にノイズが走り、眼の様な物が映り込んでいたそうです。
個人的には聞いた限りだと映像は期待出来そうな雰囲気です。

そう言ったやり取りの後、スタッフは投稿者に、友人実家の連絡先を調べるよう依頼しますが、ここまで投稿者はほぼこれまでの経緯を説明しているだけで、調査して欲しい事などは言っていなかったので不思議な気もします。
話の流れから、友人に関する事であろうと察したのか、取り敢えず友人にコンタクトを取ろうと判断したのかなどと言った理由が考えられそうです。
そして撮影現場である公園を訪れるスタッフ。
公園は見た限り普通の公園にしか見えない為、別で公園について調べた所、公園の場所にかつてあった廃墟は結核病棟の跡だそうです。
過去にも結核病棟の廃墟で撮られた映像を見た覚えがあった為確認した所、Part6『廃病院』がそうでした。同じ場所でしょうか?
そして投稿者から連絡があり、バイト先の店長から実家の連絡先を聞き出した為、連絡した所病気療養中と言われたそうです。
どうやら友人は投稿者が知らない間に実家に帰っていたようです。
そして投稿者の話から友人には彼女がいる事が判明していますので、スタッフは彼女と連絡を取ることにした所で続きます。

肝試し 後編

謎の言葉を残して消えたMさんの行方を追う我々取材班はMさんの恋人に会った。肝試しの後日、Mさんの不可解な態度に怒った彼女は、荷物を持ってMさんの部屋を出たのだという。その中に、カメラがあったのだが…。

感想

調査パート

本作メインパートの続きです。
スタッフは投稿者友人の彼女である女性から話を聞き出す事に成功します。
その内容は彼女は肝試しの翌々日に当たる日、投稿者友人と待ち合わせの約束をしていましたが、時間になっても来なかったため友人宅を訪れます。
合鍵を使って中に入ると、友人はベッドの上で呆然としていて、彼女が何か言っても「ごめん」というだけだったそうです。
それで彼女は腹を立てたのか、友人宅から私物を持ち出し帰宅したのだそうです。
それ以来連絡が取れなくなったため、彼女が友人宅を訪れた所、既に部屋を引き払ったと思われ空き部屋になっていたのだそうです。
部屋から私物を持ち出した時は、まさか一度も会う機会が無いとは思わなかったでしょう。

その後友人の彼女から連絡があり、肝試しの際に友人が撮った写真があるとの事です。
何でも肝試しの際に友人が持参したデジカメは彼女が貸していた物で、最後にあった日に持ち帰っていたのだそうです。
そして数十枚あるという写真の画像ファイルを確認するスタッフですが、その中の一枚に奇妙な写真を見つけます。
それは肝試しをしていた投稿者と友人が二人とも写っていて、さらに友人が手にデジカメを持っているという、状況を考えるとあり得ない写真でした。
スタッフが投稿者に確認した所、肝試しの際第三者に写真撮影の依頼などはしていないということですが話の流れを考えれば妥当と言えるでしょう。

映像

そして映像が紹介されます。
二人で深夜の公園を散策していますが、投稿者が撮影しているため主に友人が映る事になります。
そしてその友人は手当たり次第といった感じでシャッターを押しています。
そんな中突然奇妙な音声とともにノイズが走ります。
単なるノイズに留まらず音声も入っているため、インパクトは大きいと言えます。
特に最初のノイズは投稿者がいうように眼が大きく映りこむ為なおさらと言った所です。
ノイズは計3回音声と一緒に断片的に入ります。
そしてスタッフがノイズに入っている画像と音声を組み合わせた所、画像は歪んだ人の顔のようになり音声は「見せてやる」と聞こえる音声になります。
しかしこれらが何を意味するのか、知っていそうな友人とは連絡が取れないまま調査は終わります。
結局友人が肝試しの時何を見聞きして塞ぎ込むに至ったのか分からず映りこんだノイズの全体像を明らかにするのが精一杯と言った所でしょうか。

ただ今回の映像自体は断片的なノイズに「見せてやる」というメッセージまで込めた映像はインパクトが大きいと考えています。
とはいえ何を「見せてやる」つもりだったのかは、投稿者の友人が沈黙しているため分からず仕舞となってしまっています。

まとめ

前巻までの長編『Twenty Seven』の結果、製作委員会から菊池がいなくなり岩澤が去ります。
その為製作委員会のスタッフが刷新され、インタビュアーも岩澤から女性演出補の長田が勤めています。
映像面では全体的には高めの水準と言えますが、映像ごとの落差が大き目で、その辺りがいかにもほん呪と言えます。
メイン映像の『肝試し』は映像面では非常に良いのですが、調査パートがいまいちな印象で結局最初に投稿者から聞いた以上の事は何も分からず、単なる尺稼ぎにしかなっていないのが残念な所です。
そんな本作のおすすめとしては『中古ビデオカメラ』『家族旅行』『黒い物体』『肝試し』と多めになっています。