2011年 65分

目次
逢魔時の怪
恋人と季節はずれのとある海岸に遊びに行ったときの映像。水着に着替えて夕暮れの海辺ではしゃぐ彼女。投稿者のカメラは海に向かう彼女の姿を追う。その時まったく微動だにしない不可解な女性が写るのだが…。
感想
投稿者が彼女と関東近郊の海岸へ遊びに行った時の映像です。
ピークの過ぎて人が少なめだったという砂浜で戯れる投稿者カップル。
どの程度の時間遊んでいたのか分かりませんが、水平線付近が夕焼けで赤くなっているのが見えます。
投稿者カップルは砂浜に座ってそれを見ていたのかも知れませんが、彼女は楽しそうに海へ向かって行き、元気だなと思ってしまいます。
しかしその時、右側に女性らしき人影が映り込み、投稿者はカメラを右側にカメラを振ります。
恐らく投稿者の間近で佇んでいる、その女性らしき横影が映されますが、女性は僅かに口を開閉しているかと思えば、首が落ちてしまいます。
慌てて下の砂浜を映しますが、女性の頭部が落ちている訳でも無く、女性の姿も消えています。
それほど恐怖感はありませんが、ややシルエットな感じに映る女性らしき横影が不気味ながら印象的な映像です。
夕焼けの海を背景にしているのが映像的にも秀逸と感じられます。
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ブランコ
通っている専門学校付近にある公園のブランコ。誰もいないのにブランコが揺れるという噂を聞いて、投稿者は友人と定点カメラを設置して見張ることにした。ふいにゆっくりとブランコが動き始め、そこに白っぽい子供のような姿が現れる…。
感想
投稿者たちがある公園のブランコを定点カメラで撮影した時の映像です。
投稿者たちが通っている専門学校で、学校付近にある公園のブランコが勝手に揺れるという噂があった為、撮影する事にしたのだとか。
しかし深夜だったとしても、ブランコが少し揺れたからと言って大抵の人は気に留めないのではというのが正直な感想です。
投稿者と友人がブランコを見張っていた所、ブランコが少し揺れます。投稿者が言うには午前一時頃だそうです。
友人がブランコに近寄って見ていましたが、投稿者が何故かカメラとブランコの間に立ちます。
そして投稿者がカメラ前から動くと、友人の隣に白い姿した子供が立っていて、友人を見上げています。
ただこの一連の流れで何か察せてしまうのが微妙な所です。色々と露骨な印象があります。
ちなみにこの後友人は学校に来なくなったとかそういったエピソードがあります。
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秋祭り
恋人と一緒にお祭りに行ったときの映像。夜店を楽しんでいると、救急車が出動するという事態に偶然居合わせた投稿者たち。カメラがふと恋人の姿を写したとき、その背後の路上に下半身が透けた浴衣を着た何者かが立っている…。
感想
投稿者が彼女と一緒に祭りに行った時の映像だそうです。
かき氷食べたり金魚すくいしたりと、投稿者カップルは祭りを楽しんでいる様子です。
そんな中祭り会場にて、救急搬送される現場に遭遇します。そして野次馬根性丸出しで救急車に接近する投稿者。
それから投稿者の隣にいた彼女へカメラが振られると、彼女の後方に足が透けている白い人影が映り込んでいます。
そして再度彼女へカメラが振られると、彼女の横顔に老婆らしき顔が重なって映り込んでいます。
最初の人影は分かり易いものの、少し遠目な事もあってそれほどインパクトはありませんでした。
しかしその後に映り込む顔はなかなか不気味でインパクトもあるという印象でした。
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シリーズ監視カメラ セレクトショップ
とあるセレクトショップに設置された監視カメラの映像。店内に立てかけられた姿見の中に、半透明の女性と思われる下半身が横切っていく。その直後には楕円形の鏡の中で、不気味に微笑む女性が写し出されるのだが…。
感想
都内にあるセレクトショップに設置された監視カメラの映像だそうです。
店内の様子が映されていますが、手前にある姿見ほどの鏡に半透明な女性らしき人影が映り込みます。この女性は半透明ですが歩いている姿は分かり易いと言えます。
しかし分かり易いとは言っても顔などは見えず、インパクトが薄いかと思って見ていると、脇に置かれた円形の鏡に覗きこむ様な姿が映り込んで去って行きます。
個人的には最初で油断していた所に、覗きこむ様な姿が映り込んだ為、一瞬冷たい物を感じました。
また投稿者によれば、この女性は以前勤めていた従業員に似ているそうです。しかし最後に流れるナレーションで、この女性は元従業員が亡者となった姿として扱っているのは疑問を感じます。生霊という可能性もあるのでは無いかとも思ってしまいます。
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お別れ会の練習
投稿者が小学生のときに担任教師が転任するため、お別れ会を催したときの映像。鍵盤ハーモニカを演奏する子供たちの姿。と、不意にノイズが走り、そのノイズの中に何者かの遺影と思しきものが現れるのだが…。
感想
投稿者女性が小学3年の頃、転任する担任教師のお別れ会を催す事になってリハーサルをした時の映像だそうです。
そのリハーサル映像に、ノイズが走り遺影らしき物が映り込みます。遺影に映る顔ははっきりとは見えませんが、投稿者が言うには髪型などから転任した担任教師では無いかとの事です。
ただ投稿者は実家からテープを持ち出し、見てから気付いたとの事ですが、撮影後最初に見た時は気付かなかったのかという点も気になります。
いずれにせよ映像に遺影が映り込むというのは良くない末路を予感させ、投稿者の話やスタッフの調査結果もそれを裏付ける物となっています。
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茅の輪くぐり
大学生がとある観光地に遊びに行った際、撮影した映像。何気なく訪れた神社で茅の輪くぐりが行われていた。その輪をくぐると自らに取り憑く悪霊が祓われるという。茅の輪に並ぶ投稿者たち。その輪の上部から白っぽい手のようなものが現れるのだが…。
感想
大学生である投稿者が友人たちと観光地に行った時の映像だそうです。
その時何気なく観光地の神社に足を運んでいたそうですが、その時神社では自らについた悪霊や穢を払う行事が行われていたそうです。
嚴かな雰囲気の中、列に並んでから茅の輪を潜る投稿者。
一応投稿者が茅の輪を潜る直前、茅の輪を掴むかのような手が現れますが、画面の片隅などといった事から分かり難く、初見では難しいと思われます。
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首の家
友人たちと一緒に山間部の廃墟に肝試しで訪れたときの映像。廃墟内の一室に入って行くと、部屋の隅にいくつものマネキンの首が落ちている。カメラが首に近寄ったときその隙間に得体の知れない顔があり、ふいにカメラの方を睨みつけるのだが…。
感想
大学生である投稿者が友人たちと一緒に山間部にある廃墟を訪れた時の映像で、有名映像の一つです。
投稿者は以前、付近の峠をドライブで訪れた際にこの廃墟が気になったそうで、ある夏の晩に友人たちと肝試しに訪れたのだとか。
投稿者と男女一名ずつの計三人で訪れたようで、投稿者の友人男性が興奮しているのか虚勢なのか分かりませんが、あちこち写真を撮りまくっています。
そして廃墟の片隅にマネキンの頭部が積まれているのを見つけた投稿者。
一度は驚いた様子でしたが、気を取り直してマネキンの頭部を撮っていると、突如男性らしき顔が現れ投稿者を睨みつけた事で一同はパニックに陥り逃走してしまいます。
この映像で気になるのは、睨みつける投稿者の顔が生々しいということでしょうか。
しかし周辺の状況を見るに、マネキンの頭部に埋もれて横たわっていたとするにも無理があり、結局投稿者たちを睨みつけたのは何者なのかと判然としない不安が残る映像となっています。
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鬼子母神
鬼子母神
投稿映像の整理をしていた製作委員会スタッフ。ある1本の映像に奇妙な現象が起きていることに気付く。1年前の公園で撮影されたその内容の霊現象が異なっているというのだ。我々、取材班はその公園に行ってみることにした…。
感想
本作メイン映像の前半に当たります。
スタッフルームの作業風景が映されますが、データベースの整理を行っていたという川居がデータベース上と映像内で事象が異なっている物があると言います。
何でもデータベース上では「女性の周りに赤いモヤ」とあるが「女性の周りに女の子らしき姿」が映っているという事です。
その映像は一年ほど前に送られてきた物で、若い男女数人が花火をしている様子を撮ったもの。
そこで当時データベースの管理をしていた長田を呼び、映像を確認して貰います。
久々に登場した長田が言うには、「こんな感じでは無かった」との事で以前とは事象が異なっている模様です。
そこで長田と話した岩澤は映像内の事象が変化したと考え、映像について確認をします。
長田は映像は宛名や手紙などが無かった為、当時は調査出来なかったと言い、テープが入っていたと思しき封筒を持って来ます。
封筒を調べた岩澤は、消印が都内である事に気付き、その周辺で映像に映る公園と同じ様な場所が無いか調べさせます。
そして公園を見つけだし、スタッフ一同で訪れますが、当然そこはただの公園で一見何の変哲も無い公園と言った所です。
そこで映像に映る人物を探すため、周辺への聞き込みを行うスタッフ一同ですが、岩澤と菊池は何の成果も得られず川居と合流します。
合流した川居は映像内の人物に関する情報は得られなかった物の、気になる情報として撮影場所で公園は幽霊が出るという噂があると報告した所で続きます。
あまりキリが良いとは言えない気もしますが、気になる情報が出て次が気になる所で切ったという所でしょうか。
続・鬼子母神
公園にまつわる奇妙な噂を聞いた取材班。1年ほど前に公園の近所の3歳の女の子が、自宅の階段から転落して亡くなったというのだ。それからは夜中に公園の近くを歩いていると、足音がしてそこにはうつむいた女の子が立っているというのだ…。
調査パート
『鬼子母神』の後編パートです。
スタッフ一同は川居に公園に関する噂を教えてくれた主婦から詳しい話を聞くことにします。
その主婦が言うには、一年ほど前に公園の近所で3歳の女児が自宅の階段で転げ落ちて亡くなったのだそうです。
警察も捜査に入ったそうですが、事故で処理された様です。
しかしこの頃から公園から足音が聞こえると言われるようになり、さらには俯いた女の子が現れすぐに消えてしまうという噂が立ったのだそうです。
それに関連してか、現れるのは亡くなった女児で、女児は実は事故ではなく虐待死だったのでは無いかと噂されるようになった模様です。警察が捜査して事故となったはずですが、噂というのは何とも無責任な物です。
しかし噂する側にも言い分はあるようで、女児は実子では無く里子だったそうです。さらには女児の腕に痣の様な物がついているのを見たという噂もあるのだとか。前者はともかく、後者は虐待死の噂を補強するために流されたのではとも思えます。いずれにせよ証明の仕様がない無責任な噂と言えます。そしてこれらの噂は近所に広まっているのだとか。
取材から数日後、映像を見ていた菊池がある事に気付きます。
映像の最初辺りで女の子が路上で蹲っているというのです。
菊池はこれは亡くなった女児の生前の姿では無いかと言います。封筒の消印は女児が亡くなる4日前だそうで、そうなると映像が撮られたのはもっと前でしょうから生前の姿と考えたほうが自然と言えます。
しかしそれに対し岩澤が映像が撮られたのは夜中で、そんな時間に3歳児が外にいるのはおかしいのではないかと当然の疑問を呈します。
それに対して菊池は自分にも子供がいると前置きし、3歳になれば意思はしっかりしているし自分で歩く事も出来ると言います。続けて女児は虐待から逃れるため自分で家の外に出ていたのではと推測します。自分の経験も踏まえた推論だけに説得力はあるように感じられます。もっとも自分が3歳だった頃はどうったかと言われると答えようがありませんが。
いずれにせよ3歳児が夜中に家から出ていて気付かない家庭にも問題があるのではとなります。
そしてスタッフたちの推論として、撮影者たちが花火をするために公園を訪れた時、その公園に女児もいたと考え、その女児の心の叫びが赤いモヤとなって現れたのでは無いかと言うものです。さらに女児が亡くなった事により念が強まり変容した事で女児の姿になったのでは無いかと考えている様です。この辺りはオカルトでちゃんとした法則などがある訳も無いので、どのようにも解釈できそうです。
それから映像初め辺りのワンシーン、生前の女児と見られる姿が映り込んでいる場面が紹介されます。
路上でしゃがみこんでいる女児らしき姿が映り込んでいますが、ごく短い時間となっています。
そしてスタッフルームにて、これらの推測、憶測を女児の里親に話すか議論しているスタッフ一同。
女児の虐待について問いただすべきと主張する川居に対し、問いただしても相手が話さなければ意味が無いと菊池が言います。
川居はそれに対して、問いただせば相手の反応を見ることが出来ると言いますが、菊池は迂闊に問いただせばPart21『誘拐』のようにスタッフが危険な目に会う可能性があると、過去事例を持ち出して説明し、さらにスタッフは警察では無くあくまで心霊現象を調べるだけと正論で続けます。
それを見ていた岩澤はひとまず電話で連絡を取って様子を見てはどうかと提案します。
そして女児の里親に電話連絡を取るスタッフですが、電話は川居が担当します。岩澤はくれぐれも慎重にと釘を刺しますが失敗するフラグにしか見えません。
電話に出た里親に対し、川居はいきなり公園の噂から切り出します。そして不審に感じている様子の里親に対し虐待の噂を伝えます。それに対して里親は迷惑していると当然の反応を見せます。
川居は続いて女児は家出をしていたのでは無いのか、証拠もあるなどと伝えた為、里親は怒って電話を切ってしまい、結局里親を怒らせただけで何の成果もありませんでした。
その後日を改めて連絡するも明確な回答は得られなかったとナレーションが流れますが、相手が否定するのは明確な回答では無いのでしょうか。
そして映像が紹介された後、結局映像に映る男女については不明としています。元々そちらを調べるはずが、女児の件を調べていたのだから当然と言えます。
その後スタッフは女児が映る映像をダビングして、里親に送付します。その後里親から連絡は無いと言いますが当然でしょう。
更に女児の死因について別の仮説が上がり、本作は締めくくられます。
映像感想
先に紹介された箇所の後の場面で、公園で撮影者カップルが花火しています。
そして線香花火するためにしゃがんでいる女性の背後に、やや赤みがかかった存在感ある女児の姿が現れます。
最初はモヤのような形だったという事だったので、もっとボンヤリしているのかと思いましたが、結構はっきり映っているという印象でした。
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まとめ
前回と打って変わって質の高い映像が多めと感じました。
本作はひと目見て分かり難いという印象を受ける映像が一本のみで、全体的に分かりやすい映像なのも好印象です。
メインの『鬼子母神』も話としては割と面白いのですが、何も解決しないのは相変わらずと言えます。
そんな本作でオススメといえる映像は有名映像でもある『首の家』の他には『逢魔時の怪』と『シリーズ監視カメラ セレクトショップ』辺りとなります。『お別れ会の練習』は個人的には印象に残りやすいタイプの映像ですがこの巻では埋没している印象です。