2013年 約60分

目次
血だまりの女
投稿者の女性が恋人と共に自宅屋上で撮影した映像。流星群をカメラで撮影することが目的だったが、その日は生憎の曇空。カメラが何気なく下の方を映したとき、向かいのアパートの共用部分に背中を向けた女性と思われる姿が立っている。するとその背中に血のようなシミがみるみる広がっていき、さらにはその女性がこちらの方を振り向くのだが・・・。
感想
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投稿者女性が彼氏と一緒に自宅屋上で、天体観望していた時の映像だそうです。
流星群を見ようとしていた様ですが、生憎の天気だった模様です。
そんな中投稿者カップルは向かいにある建物のベランダに、女性らしき人影を見付けます。
その人影は非常に実在感があり、投稿者の彼氏も肉眼で見たものと思われます。
しかし人影の背中に血の様なシミが広がるのが見え、投稿者カップルは動揺している様子です。
そして人影が振り返るや否や投稿者カップルは逃げ出してしまいます。
投稿者はすぐに戻って同じ場所を撮るも、人影はいなくなっていました。
映像の冒頭で不可解と述べている通り、奇妙な映像と言えます。
女性らしき人影はそこに肉体があるかの様な実在感でありながら、不気味な事象を引き起こすという実に不思議な映像です。
復讐
知らないアドレスからメールが送られてきたという投稿者。数人の高校生がトイレで誰かを虐めている動画で、虐めているのが投稿者と友人ということがわかる。映像は至近距離から撮られているにも関わらず誰も撮られていることに気付いていない。また、ふいにカメラがトイレに設置されている鏡の方を向くが、そこに映るべき撮影者の姿がまったく映っていないのだが・・・。
感想
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投稿者へ送られてきたメールに添付されていたという映像です。
投稿者はメールを送ってきたアドレスに心当たりは無く、返信しても音沙汰無い様子です。
送られてきた映像というのは、投稿者が高校時代に友人たちとイジメを行っていた時の映像だそうで、友人たちにも同じ映像が送られてきたそうです。
このイジメられていた同級生は引きこもりになった後自殺したとの事です。
投稿者は他人事の様に言ってますが、投稿者たちの責任では無いのでしょうか。
そして映像が紹介されます。
学校のトイレと思しき場所で高校時代の投稿者たちが、一人の生徒を囲んで暴行している様子だそうです。しかし全体的にボカシがかかった状態となっています。
投稿者たちは同級生を足蹴したり、デッキブラシで小突いたりと酷い事をしています。
そしてそれを黙々と撮っている撮影者。その撮影者を投稿者たちが気にしている様子はありません。
最後に撮影の向きを変え、洗面器前の鏡を正面から撮るも、そこには誰も映っていません。
タイトルを考えると、自殺した同級生の怨念による復讐であるとでも言うのでしょうか。
映像を送られてきた友人の一人が交通事故に遭ったそうですが、投稿者たちの身に何が降りかかっても自業自得という気がします。
シリーズ監視カメラ 地下駐車場
とあるマンションの地下駐車場に設置された防犯カメラの映像。マンションの住人と見られる男性が画面奥の車に乗り込む。すると画面の右端に半透明の女性と思われる姿がゆっくりと現れる。その女性はジッと男性の方を見つめているようにも見える。また、車が発進しカメラの方に近づいてきたとき、その助手席に再び同じ女性が出現するのだが・・・。
感想
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あるマンションの地下駐車場に設置された防犯カメラの映像です。
駐車していた乗用車に男性が乗り込み発車しようとした際、その前方に女性らしき人影が現れ、すぐに消えます。
この人影はハッキリ映っていますが、突然現れた印象を受けます。
そして乗用車が発車し車内のカメラに正対すると、助手席に女性らしき人影が座っています。
その人影は時折、頭部左右にブレるという謎の不気味さを醸し出しています。
この人影は運転手に纏わる人物なのでしょうか。もしそうで無いなら、運転手はとんだ災難と言えそうです。
寝言
大学生であるという投稿者が友人宅でお酒を飲んでいた際、何気なく撮影した映像。お酒を飲み始めしばらく経った頃、友人が怪談話をし始めたのだと言う。そして、話を終えたとき投稿者がオバケなんて絶対いないと発言すると、それに答えるかのように女性と思われる「いるよ」という声が響き渡る。その声に気付き動揺する投稿者と友人、その時、眠っている友人の奥背後に・・・。
感想
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大学生である投稿者が友人宅で酒を飲んでいた時に何気なく撮った映像だそうです。何気なくでビデオ撮影はじめる心境というのは良く分かりませんが、それを言ったらこのシリーズが成り立たない気もします。ノリとか酔った勢いとかの方がまだ説得力ありそうです。
酒を飲み始めて程なく、友人が怪談話を始め、それから霊はいるか否かといった話になった様です。
その際、投稿者が「絶対いない」と強めの口調でいうと、どこからとも無く女性らしい声で「いるよ」と聞こえ、投稿者や友人たちは動揺して辺りを見回します。
この時傍で寝ていた友人の口が僅かに動いています。もっともタイトルからして寝ている人に注目しろと言わんばかりな訳ですが。
そしてその後ろに横になった女性の顔が映り込んでいますが、室内が典型的な独身男性の部屋といった様相を呈しているため、若干分かり難いと言えます。
しかし女性の声で伝えているのに男性である友人の口を借りる必要があったのかどうか疑問が残ります。
成人
投稿者が幼い頃に撮影された七五三の映像。袴姿で自宅の押し入れの前で記念撮影を行っているとき、投稿者の背後から黒っぽい影のようなものが現れゆっくりと消えていく。投稿者の両親はすぐにこの不可解な現象に気付き、ビデオテープを神社へ持っていった。すると投稿者が二十歳を過ぎるまで、決してこの映像を見てはならない、また、処分してもならないと言われたのだが・・・。
感想
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投稿者が幼い頃、七五三のお祝いをした時の映像だそうです。
この映像は故あって両親が封印していた物を、最近になって見せられたのだそうです。
お祝いの後、自宅押入れ前で袴姿の投稿者を撮影していると、襖に影が現れて横にスライドして離れた後消えます。
明るい室内では分かり易い真っ黒な影で、投稿者と同じ程度の高さといった所でしょうか。
インパクトはありませんが、何故か素朴な印象を受ける映像です。
遺された呪いのビデオ
遺品整理業者でアルバイトをしていたという投稿者は、40代の男性が亡くなりその遺品の中に「呪いのビデオ」と手書きされたビデオテープを発見、何気なく映像を見てみると奇妙なものが映されていたという。陸上競技の練習風景を撮影したと思われる映像。荒れた画面が切り替わったとき、その端に場違いな女の子と思われる姿があり、画像が乱れるたびにこちらに近づいてくるのだが・・・。
前置感想
製作委員会にテープと手紙が匿名で送られてきたそうです。
テープのラベルにはいびつな文字で「呪いのビデオ」を書かれています。これはある意味親切な注意書きと取れますが、投稿者に取っては災いの元となった様です。
同封されていた手紙には投稿者がテープを入手した経緯が記されていました。
それによれば当時遺品整理業者でアルバイトをしていた投稿者は、ある40歳男性の遺品整理を行い、その遺品の中に問題のテープがあったのだそうです。
投稿者はほん呪ファンだった事もあり、ラベルをみてほん呪をダビングした物と安易に考え、こっそり持ち帰ったそうです。ちなみにこれは業務上横領になるのでは無いかとも思いますが、そのお陰で映像が世に出たと言えなくもありません。匿名だったのは賞金貰うことに良心が咎めたのかバレるのが怖かったのかあるいは両方か、本人のみぞ知ると言った所でしょうか。
映像感想
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映像はグラウンドを撮影している様ですが、白黒な上にノイズ混じりでやや見づらいですが、強烈な物が来そうな雰囲気は感じます。
映像は陸上競技の練習風景らしいですが、その左側に少女らしき姿が現れ、映像が切り替わる度に近付いて来ます。
段々カメラに接近しているという事は最後はどうなるか何となく予想は出来ます。
最後はカメラに接近してのドアップです。
Part46『続・嫉妬』に似たパターンですが、あちらがほぼ不意打ちなのに対してこちらは予想可能という違いがあります。ただ予想は出来てもインパクトは軽くならない様です。
映像が消える際に笑い声らしき音声と、スタッフの解析結果から男性と女性の間で何やらあった事を思わせます。
しかしどういった経緯があればこの様な映像が撮られるのか気になる所です。
失われた仔ども達 中編
失われた仔ども達 中編
取材班の元に送られてきた2本の投稿映像。投稿者達は皆映像を撮影する前、聞くと幽霊が現れるという怖い話を聞いていた。それはとある山村の因習にまつわる物であった。投稿者の元恋人が話の出所と考えた我々は、その行方を追うため投稿者に話を聞くが、彼女のことは何も知らないと言う。投稿者の証言のひとつ、介護関係に勤めているというその方面から彼女の行方を追う・・・。
調査パート感想
前編で最初に投稿した男性の彼女である安部さんとのコンタクトを試みるスタッフですが、投稿者によれば連絡が取れなくなってしまったとの事です。
投稿者によれば、安部さんとは出会い系サイトで知り合い住んでいる場所も知らず、安部さんが投稿者宅を訪れたのは誕生日祝いの時が初めてなどと、まだ浅い付き合いだった物と思われます。
安部さんの行方を探すのは困難に思われ、メールを送ってみるも案の定返信はありませんでした。
そこで介護施設に勤めていたという情報から、都内のある地域にある介護施設に連絡していき勤務先を突き止めるも退職したとの事でした。
しかしこれは興信所の仕事ではないんですかね。過去に興信所を利用してますし、その道のプロに任せた方が効率良いと思うのですが。
それから安部さんの元同僚だったという女性と会って話を聞くことになります。
元同僚によれば、安部さんが退職したのは昨年の6月との事で、投稿者と付き合い始めたのが7月との事でしたのでほぼ同時期と言えます。
また退職の少し前にお腹が膨らんでいたとの事で、元同僚は妊娠と考えて聞いた所気のせいと返されたそうですが、服装も体型を隠す様な物になっていったそうです。しかし介護職なら制服のはずですので、私服を工夫しても隠しきれないと思うのですが。安部さんは事務職だったのでしょうか。
その後病気を理由に長期休暇を取り、復帰した時には体型は戻っていた様ですが、子供の話などは無く復帰後半月ほどで退職したそうです。もっとも本当に出産なら産休取っているのでは無いのではと思われますが。
そして元同僚は退職の3ヶ月ほど前に撮ったという映像のデータを渡します。その場で映像を確認した所、映っているのは安部さんで間違いないようです。
最後に岩澤が安部さんから怖い話を聞いた事あるか尋ねますが、覚えが無い様です。
映像紹介後、岩澤たちが元同僚から聞いた、安部さんの自宅マンションに向かう場面で続きます。
映像感想
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安部さんが退職する3ヶ月ほど前、別の同僚が退職する際の送別会でカラオケボックスに行った時の映像だそうです。
楽しそうに歌い盛り上がっている様子ですが、途中で安部さんが映ったタイミングで映像がフリーズします。
しかし安部さんの頭部だけが動いているのが見て取れます。
安部さんの頭部は口だけになった顔をカメラを向け、その口元は微笑んでいる様ですが、顔は元々ボカシが掛かっている為分かり難いのが残念です。
失われた仔ども達 続・中編
調査の末、取材班はよく似た名前の人物を捜し出すことに成功する。彼女は職場を辞める直前、人知れず、子どもを出産したのではないか、という疑惑が浮上する。我々は彼女の身辺を探ったが、彼女が子どもを出産したという証拠は出て来なった。まさか彼女は子どもを身籠り、そして生まれて来た我が子を人知れず闇に葬ったとでもいうのだろうか・・・。
調査パート感想
前回の続きで安部さんが住んでいるというマンションを訪れた岩澤たちですが、教えてもらった部屋には別の住人が住んでいました。
そこで隣人に話を聞いて、安部さんに関する情報を聞き出します。しかし昨年7月、つまり投稿者と付き合い始めた頃に引っ越したという事以外は目新しい情報はありませんでした。強いて言えばお腹の変化に気付いていたという事と赤子の声は聞いていないという事と程度でしょうか。
この辺りは安部さんが出産したという前提で進めているのが気になりました。元同僚の話からすれば妊娠を隠し通そうとした雰囲気でしたので、堕胎の方が可能性は高そうに思えます。
しばらく調査は停滞していた様ですが、安部さんからメールの返信という思わぬ形で進展します。
その文面は何故か文字の打ち損じが多く読み難い物でしたが、何かを受け渡しする日時と場所を指定する物でした。
しかしその深夜、川居からこの件の調査から離れたいという話があります。
川居の話としては安部さんが広めようとした怖い話と妊娠に何らかの因果関係があるかも知れない以上、女性としては難しいという事です。
確かに前編では同僚からこの怖い話を聞いた女性が、身に覚えの無い妊娠をして自殺したという逸話があり、その件は少し前にナレーションで触れていました。そのナレーションはこの前振りだったのかも知れません。
岩澤は仕方無いと言った様子で了承し、2名の男性演出補にも調査参加について確認します。阿草は問題無いと返答し、井ノ上は誰とも結婚するつもりは無いのでと前置きして了承します。妙にキャラ濃くないですか。
そして当日、待ち合わせ場所に到着したスタッフ一同ですが、井ノ上が待ち合わせて岩澤と阿草は車内で待機となります。
井ノ上はどうやら目印としてほん呪パーカーを着用している様です。
やがて約束時間の22時を過ぎた22時半、岩澤たちと井ノ上の間にトラックが割り込んだタイミングで安部さんらしき女性が現れて、井ノ上に何か手渡してから去ろうとします。
トラックの為安部さんの到着に気付くのが遅れた岩澤たちですが、すぐさま阿部さんに追いすがって質問攻めを行います。
カメラ向けて質問攻めする岩澤もどうかと思いますが、阿部さんの様子も普通では無く、終始何かに怯えた様子で何かブツブツ呟いていて、以前の映像と比べるとかなりの変貌ぶりと言えます。
そんな阿部さんですが、足早にあるいて岩澤たちを撒いて立ち去っていきます。
夜とは言え3人いて揃って見失うというのは追跡に向いていないのでは無いかと思ってしまいます。
仕方なく阿部さんから渡された物品を確認するとそれはDVDで、スタッフルームで内容を確認するとDVDに入っていたのは写真の画像データでした。
それは安部さんが以前の恋人と撮った写真の様ですが、その全てが顔が歪んだり靄が掛かったりでいかにもな心霊写真ばかりとなっていました。
以前妊娠していたのはこの恋人との間に出来た子供では無いかと推測している様です。
それならそれで怖い話は関係無いのではという気がしなくもありません。
一緒に映っている元恋人らしき男性について調べたものの分からなかった様ですが、それは人探しは素人だから当然というべきでしょうか。
そして最後に映像が紹介されます。
映像感想
恐怖度: | ![]() |
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映像は阿部さんから手渡されたDVDに画像データと一緒に収められていた短い映像データだそうです。
暗い中で何かゴソゴソと物音が聞こえたかと思えば、突然泣き叫ぶ赤子の顔が大音響と共にアップで映ります。
その合間、一瞬人の顔らしきカットが挟み込まれていて意味深ではあるものの、解説も無く詳細は不明といった所です。
ただ僅かながら不気味な印象は受けました。
まとめ
本作はメインである長編『失われた仔ども達』の中編に力を入れている様に見受けられます。
ただ映像的には前編と比べてインパクトという点では見劣りするように感じられます。
調査パートも色々やってはいますが、阿部さんのという1人の女性を探すも、自力では見つけ出せず向こうから接触してきたというややご都合主義的な部分がある印象を受けました。
ただ予告を見る限りまだ一捻りありそうですので、そこに期待と言った所でしょうか。
メイン以外の映像は『遺された呪いのビデオ』が抜きん出ていて、それ以外だとインパクトは弱いものの、不思議、奇妙系を中心にバラエティを持たせている印象でした。
そんな本作でおすすめとしては『遺された呪いのビデオ』『血だまりの女』辺りかと思われます。