【ほん呪】ほんとにあった! 呪いのビデオ #54【感想】

2013年 約60分

6.5 out of 10 stars (6.5 / 10)
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私は誰

高校生の投稿者が教室で友人の姿を映した携帯電話の映像。スマホに向かって「私は誰」という質問をする友人。すると「イイダケイコ」と思われる不可解な音声が返ってくる。友人はもう一度同じ質問を繰り返す。するとその時、友人の背後に異様に髪の長い女性と思われる頭部が浮かんでいるのだが・・・。

感想

恐怖度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
衝撃度:7 out of 10 stars (7.0 / 10)
不気味度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
奇妙度:7 out of 10 stars (7.0 / 10)
Average:6.5 out of 10 stars (6.5 / 10)

女子高生である投稿者が、教室で友人を携帯で撮った映像だそうです。
友人はスマホを購入したそうで、その音声認識機能を試した様です。
スマホに音声で質問していた友人が「私は誰?」と質問すると「イイダケイコ」と答えが返って来ます。
その名前に投稿者や友人に心当たりは無いようで、誰?などと言っていますが、戸惑っている様な様子も伺えます。
再度同じ質問をすると問題は発生したとの返答です。
その直後、友人の傍に髪の長い女性らしき頭部が浮いている様に映り込み、投稿者は携帯を落として逃げてしまった様です。
友人は置いてけぼりですが、投稿者はパニックに陥っていたのかも知れません。
それから友人が投稿者を追っていこうとした際、友人の側に佇む黒い影が映り込んでいます。
スマホの謎現象からインパクトある映像に繋がるのが印象的です。再質問のエラーは友人の脇にいた存在が原因で音声認識出来なかったとでも言うのでしょうか。

見えぬ踏切

大学生の投稿者が入居している寮のロッカーの裏側に落ちていたミニDVテープの映像。若者達が旅行帰りに車内で撮影したと思われる映像。車は道を間違え行き止まりに突き当たる。引き返そうとしたその時、突如車内に踏切の音がこだまし、彼らはパニックに陥る。車も動かない様子で、フロントガラスの向こう側には数体の黒い人影が現れる・・・。

感想

恐怖度:5 out of 10 stars (5 / 10)
衝撃度:4 out of 10 stars (4 / 10)
不気味度:7 out of 10 stars (7 / 10)
奇妙度:8 out of 10 stars (8 / 10)
Average:6 out of 10 stars (6 / 10)

大学生の投稿者が学生寮のロッカー裏に落ちているのを発見したミニDVテープに収められた映像だそうです。
その映像には3人組と思わせる若者たちがドライブしている様子が記録されています。
若者たちが乗る車が高架下の行き止まりに突き当たると、突然その場に無い踏切の音が響きます。若者たちは思いがけない事態に慌てて車を移動させようとしますが、動かない様子です。
やがて車の前方に複数の人影らしき物が映り込みます。右下に映るやたら眼力の強い顔が目に付きますが、存在しないはずの踏切音という不可解な状況や人影の不気味さが印象的な映像です。
またこの後若者たちがどうなったのかも気になる所ではあります。

霊界電話

投稿者が幼い頃に撮影されたホームムービーの映像。当時住んでいた団地の一室に集う、主婦仲間やその子供達の姿が映されている。映像の途中でふいに紛れ込む電話の呼び出し音。続いて、年配の男性の「ユミちゃんは今どこにいるの?」という呼びかけ声に対し、女の子と思われる「おはか」と呟く声が聞き取れるのだが・・・。

感想

恐怖度:2 out of 10 stars (2.0 / 10)
衝撃度:2 out of 10 stars (2.0 / 10)
不気味度:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
奇妙度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
Average:3.3 out of 10 stars (3.3 / 10)

投稿者が幼い頃、当時住んでいた団地の一室で撮られたホームムービーで、ママ友とその子供たちが集まっている所を撮った物だそうです。
主婦と子供しかいないはずの室内にも関わらず、突如電話の呼び出し音とそれに続く男性の話し声が入り込んでいます。
音声のみと言う事もあってか、多少の不気味さはある物のインパクトなどは感じられないといった印象です。
また投稿者が言うには両親に映像を見せた所、声の主はかつて団地の隣に住んでいた人物と見られ、当時既に他界していた模様です。
その割には声はハッキリしていると感じられました。

シリーズ監視カメラ 老人ホーム

とある老人ホームに設置された防犯カメラの映像。深夜、無人の廊下の奥の方から、突如、誰も乗っていない車イスが現れ動きを止める。するとそこにゆっくりと体を揺らす何者かの姿が現れ、そして、再び消えるのだが・・・。

感想

恐怖度:1 out of 10 stars (1.0 / 10)
衝撃度:1 out of 10 stars (1.0 / 10)
不気味度:3 out of 10 stars (3.0 / 10)
奇妙度:2 out of 10 stars (2.0 / 10)
Average:1.8 out of 10 stars (1.8 / 10)

ある老人ホームに設置された監視カメラの映像だそうです。
カメラから見て廊下奥に車椅子が横切って停まります。
停止した車椅子に薄っすらした人影らしき物が見えますが分かり難く、一見カメラの死角から車椅子が押し出されただけという風にも見えなくもありません。

タワーパーキング

投稿者の意図とは関係なく撮影されてしまった不可解な映像。タワーパーキング内で唐突に録画状態になるカメラ。車が所定の位置に移動している時、正面右奥の暗がりに子供と思われる姿が現れる。また、画面が闇に閉ざされる直前、フロントガラス越しにカメラを覗き込む顔がはっきりと確認できるのだが・・・。

感想

恐怖度:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
衝撃度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
不気味度:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
奇妙度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
Average:4.8 out of 10 stars (4.8 / 10)

投稿者が彼女と車で出掛けた際の映像だそうです。
投稿者カップルは車をタワーパーキングに預けたのだそうですが、彼女が車内にビデオカメラを置き忘れたのだそうです
見た所、ダッシュボードの上に置かれているようですが、その様な場所に忘れる物なのでしょうか。
そしてカメラは元々録画状態だったのか、何かの弾みで録画になったのか定かでありません。
タワーパーキング内で車が移される様子が収められていますが終わり間際、リアウインドに覗き込むように顔が現れます。
それ自体はなかなかのインパクトですが、映像全体での出来過ぎた感が気になる所です。

今はもうない…

投稿者が友人と共に数年前に店じまいして今はもうないという、とあるバーへ行った際、撮影した映像。酔っぱらった勢いから偶然持っていたデジタル・カメラで女性店員の方を映した時、その右奥に見えるガラスケースに片手を挙げこちらを覗き込む上半身と思われる人影が映り込んでいるのだが・・・。

感想

恐怖度:2 out of 10 stars (2.0 / 10)
衝撃度:2 out of 10 stars (2.0 / 10)
不気味度:3 out of 10 stars (3.0 / 10)
奇妙度:3 out of 10 stars (3.0 / 10)
Average:2.5 out of 10 stars (2.5 / 10)

投稿者が友人と一緒にバーに行った時の映像だそうです。
このバーは友人行きつけの店だったそうですが、投稿者は初めてだったのだとか。
そして投稿者は酔った勢いで持っていたデジカメで撮影し始めたと言うことで、何故その様な事をと思わなくもありませんが、酔った人は思いがけない行動を取ることがありますので仕方ないかも知れません。
カウンターにいる女性店員と隣にいる友人を撮ったりしている程度の映像ですが、カウンター奥にあるガラスケースに影が映り込みます。
はっきり映ってはいる物の、影のみなのでインパクトなどには欠ける印象です。

失われた仔ども達 後編

失われた仔ども達 後編

取材班の元に不可解な封筒が届く。中には手紙とミニDVテープが2本入っていた。そこには、聞くと幽霊が現れるという怖い話の出所である人物の事が書かれていた。そして、1本のテープにはその人物が昔、母親から聞いたという話が語られていた。戦前、極度の食糧難から障害を持つ一人の女性を殺害し、皆で分け合い食べたというのだ・・・。

感想

安部さんとの一件があった後、スタッフルームに一通の郵便が届きます。
開封してみると、2本のミニDVテープと草間氏からの手紙が入っていました。どうやら草間氏が送ってきた物の様です。
手紙にはスタッフ一同に対する謝罪の後、怖い話を偶然知り合った女性から聞いたと言うのは嘘であると、とんでもない事が記されていました。
実際は大学生の同級生である影山という人物から聞いたとの事で、安部さんが怖い話の出処というスタッフたちの推測は覆されてしまった事になります。聞き込みで目撃情報が無かった事も井ノ上の絵心が原因では無かったと言えます。
そして1本目のテープに収められた映像を確認する岩澤たち。草間氏が撮ったと見られるその映像は、飲み会の席で友人に怖い話を聞かせている男性の姿でした。子供の頃に母親から聞いた話と前置きしている事から、影山と見られるこの人物が話の拡散元という事になりそうです。
そしてスタッフは話を聞かされている友人に見覚えがあり、それは安部さんの写真に写っていた男性との事です。草間氏の手紙には話を聞いた約一年半後、友人の奥本が自殺したと記されていて、この奥本氏が安部さんの元交際相手で怖い話を伝えた人物と推測されました。
ここに至って今回の怖い話に関わった人物が出揃った様で、人物相関図示されます。
後に阿草演出補が報告した所によれば、前年9月頃に奥本氏の練炭自殺した遺体が発見されたという事でした。
そこで草間氏に連絡しようとする岩澤。本来なら手紙を受け取った直後に嘘ついた理由を問い質していそうな物です。
しかし草間氏に連絡しようとするがつながらないため、インタビューに同席していた同僚に連絡を取った所、ある事実が発覚します。
それは草間氏が臨月の妻に暴力を奮って流産させて、逮捕されていたと言うものでした。
草間氏の妻は精神的に不安定な状態だという事ですが、よりによって夫の暴力で流産したのでショックは計り知れなく、当然の事といって良いでしょう。
草間夫妻の夫婦仲は悪く無かったという情報もあり、再度話し合うスタッフ一同。
その結果、怖い話の件で草間氏は奥本氏から真相を聞かされ、今回の行動に出たのでは無いかと推測しますが、やや飛躍している様な印象を受けました。
そしてスタッフ一同は影山の行方を追う事にして続きます。

失われた仔ども達 続・後編

数日後、取材班は出所の人物を訪ね話を聞こうとするが、頑強なまでに彼に拒まれてしまう。もう1本のテープの中には、隠しカメラで撮られた彼の小学校時代の担任教師から得た証言が記録されていた。彼の母親は若い頃に最初の子供を生むが、奇形児で生まれてすぐ死んだのだと言う。その後、母親は精神に異常をきたすが、5年後、彼を身籠るのだった・・・。

調査パート感想

恐怖度:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
衝撃度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
不気味度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
奇妙度:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
Average:4.5 out of 10 stars (4.5 / 10)

影山の住居を調べるスタッフ一同。
唯一の接点であった草間氏が逮捕されている事で、難しいのでは無いかと思っていましたが、草間氏の大学生だった頃の交友関係を洗い、思ったより容易に影山の住居を突き止める事が出来た様です。
そして影山が住むマンションへ向かう岩澤たちですが、チャイムを鳴らすも反応は無く、不在だった様です。
仕方なく車内で待つ事にしますが、夜になっても帰って来ない為交代で見張る事にした様です。
そしてその途中、岩澤たちがいる車を菊池が訪ねて来ます。どうやら井ノ上から応援要請があった模様です。菊池が参加させて欲しいと言ったため、岩澤は車内に招き入れ近況を聞きます。菊池は修行をしているとの事ですが、一体何の修行をしていると言うんでしょうか。
それから数時間が経ち、菊池が影山を発見し岩澤たちは追いかけます。ちなみに影山を発見した時点で菊池の出番は終わった模様です。
影山に追い付いた岩澤たちは、影山に話し掛けて質問をぶつけます。
しかし影山は困惑した様子です。
それから岩澤と影山の押し問答となりますが、怖い話の真相や話した動機などを聞き出そうと詰め寄る岩澤に対し、影山は何の事か分からないの一点張りです。
そこで岩澤は草間氏から送られてきた映像を見せるも、影山は映像を持っている事に対し怒り出します。
影山は警察に通報すると言い放ち、対する岩澤はどうぞと煽る様な事を言った後で、落ち着いて話し合おうと言って宥めようとします。煽りたいのか宥めたいのかどっちなんでしょうか。
しかしそういった話し合いの体を成してない様な話し合いの結果、何一つ返答を得られず部屋へ入られてしまいました。
結局怖い話の真相や影山が何を思って友人たちに話したのかと言った事は分からずじまいと言う事になりそうです。

ここで草間氏から送られてきたミニDVテープの2本目に収められていた内容が紹介されます。
その内容は影山が小学生の頃に担任だった人物に話を聞いた物の様です。
元担任の話によれば、影山の母親は若い頃に最初の子供を産んだそうですが、奇形児ですぐに亡くなったそうです。母親はそのショックで精神を病んでしまったのだそうです。
それから5年経ち影山が産まれたそうですが、身篭った際に母親はまた奇形児と思って堕胎しようとしたのだとか。
産んだ後も影山を殺害しようとした為、物心つく前に母親は精神病院に入れられたとの事です。
テープの内容は上記の通りですが、この話を聞いたのは奥本氏か草間氏という事でしょうか。スタッフに負けず劣らない調査力と言っても良さそうに思えます。

影山が話した怖い話と影山の母親にまつわる話には共通点があり、母親にまつわる話が元になって怖い話になったと見られますが、実は怖い話こそが真実であるという可能性を仄めかしてから映像が紹介されます。

映像感想

草間氏が送ってきたミニDVテープの1本目に収められていた、影山が友人たちに怖い話をしている場面の映像です。
影山が話している途中、映像に一瞬ノイズが入ると影山の背後に女性が映り込みます。
額に2つの顔らしき物がついたその女性は風体も然ることながら、表情も非常に不気味な印象を受けます。
この女性が影山の母親では無いかとも見られているようですが、だとすればオカルト的に考えると、この時母親が息子である影山に憑依して話させたとすれば影山の反応も分からなくも無いと思われます。

まとめ

長編『失われた仔ども達 』完結編である本作ですが、メインパートに結構な尺を取ってはいる物の核心的な部分が全く分からず終わってしまいました。
その為全体的には面白かったのですが、尻すぼみ感がなくもありません。
本作での映像は1本のみですが、なかなか不気味な物であったという印象です。
メイン以外ですと、最初の『私は誰』はインパクトがあり、それに次ぐ『見えぬ踏切』は奇妙かつ不気味な映像で個人的には気に入っている映像の一つです。
ただその後は概ね平凡といった印象を受けました。長編に力を入れた影響でしょうか。
本作でのオススメ出来る映像は上に挙げた『私は誰』と『見えぬ踏切』の2つとなっています。