【ほん呪】ほんとにあった! 呪いのビデオ #55【感想】

2013年 約65分

8.5 out of 10 stars (8.5 / 10)
スポンサーリンク

銅像

深夜、仲間達と、とある公園で酒を飲んでいた際、撮影した映像。敷地内にはリアルな人間を模した幾つもの銅像がそこかしこに点在している。公園の階段でじゃんけんをして遊んでいると、撮影者である男性が異変に気づき男の子の銅像の方へとふいにカメラを向ける。するとその銅像が成人女性の人影へと変化し、こちらへ向かってくるのが確認出来るのだが・・・。

感想

恐怖度:8 out of 10 stars (8.0 / 10)
衝撃度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
不気味度:7 out of 10 stars (7.0 / 10)
奇妙度:8 out of 10 stars (8.0 / 10)
Average:7.3 out of 10 stars (7.3 / 10)

投稿者たちが酔って夜の公園で遊んだ時の映像だそうです。 その公園には人を模した銅像がそこかしこに設置されています。 投稿者がいうには途中で撮影者である友人が走りさってしまい、後日映像のファイルを送ってきたものの行方不明になってしまった様です。 映像ですが酔った投稿者たちが公園の階段で遊んでいる様子が映されています。 その途中、画面右側に映っている銅像が女性らしき姿になって近付いてくる様子が映っています。 それに気付いて一人走って逃げ去る撮影者。投稿者ら他の人物は気付いていなかった模様です。

ロールシャッハ

投稿者の男性が所属している大学の映像研究会には、入部したら必ず見させられる映像がある。それは10年ほど前にどこかの廃墟と思われる風景が、数秒間撮られたものだ。背後で聞こえるカットと言う声に続いて現れる、まるでロールシャッハテストのように不可解な模様のノイズ。その映像の後半には、全部で8つの顔と思われるものが続けざまに現れる・・・。

インタビュー感想

ある大学の映画研究会で伝統的に視聴していたという映像です。 投稿者は滝行していた菊池と知り合ったそうで、岩澤たちは菊池に連れられてやって来た投稿者から話を聞きます。 映画研究会で視聴されていた映像ですが、映像内に自分の顔が見えるといった部員がおり、その部員は事故死してしまったそうです。 何でも映像に自分の顔が浮かぶと不幸が襲うという噂があったのだとか。それなら部員がいった時に何故何もしなかったのかという気もします。 その後映像に複数の顔が浮かぶ様になり、自分にも不幸が襲ってくるのでは無いかと考え投稿者は、滝行へ行った際に菊池と会ったのだそうです。何故お祓いを受けるとかでは無く滝行なのかという気はしますが。

映像感想

恐怖度:4 out of 10 stars (4 / 10)
衝撃度:4 out of 10 stars (4 / 10)
不気味度:5 out of 10 stars (5 / 10)
奇妙度:7 out of 10 stars (7 / 10)
Average:5 out of 10 stars (5 / 10)

廃墟を映したと思われる映像に、撮影側の人物からと思われる「はいカット」という音声が入った途端謎の模様が立て続けに映り込みます。 そして最後に8つの顔が続けて映り込みますが、非常に奇妙な印象を受ける映像ではありますが、映像単体ではさほど恐怖感などは感じられないといった所です。

シリーズ監視カメラ 窓の外

制作委員会が使用しているスタッフルームが入っているビル。階段を上がったところに窓があるが、最近そこに人影が見えたり、窓を叩くような音が聞こえたりするという。取材班は問題の窓付近にカメラを設置し様子を見てみることにした。深夜2時頃、奇妙なラップ音が複数回聞こえてきたその数分後、窓を叩き付ける音と共に人影と思われるものが現れるのだが・・・。

感想

恐怖度:3 out of 10 stars (3.0 / 10)
衝撃度:3 out of 10 stars (3.0 / 10)
不気味度:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
奇妙度:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
Average:3.5 out of 10 stars (3.5 / 10)

スタッフルームで井ノ上が異常を訴えている場面から始まります。 彼が言うにはスタッフルーム入口脇の窓から人の声が聞こえたとの事です。 ビルの3階で窓は隣接する建物の壁面に接しているため、通りの声は入りづらいとも言います。 また川居も同じ窓からラップ音らしき物が聞こえる様になったと言った為、窓が見える位置に監視カメラを設置しました。

設置4日目の午前2時頃、コツコツと窓を叩く様な音が入り、その数分後窓に人の手らしき物が映り込んだかと思うとすぐに消えます。 ハッキリ映ってはいますが、手だけではインパクトに欠ける印象です。 またリプレイに際して、手の後ろに人影が映っているとの事でしたが、分かりませんでした。 ちなみにこの後、窓の下から焼け焦げたデジカメが発見されます。

悪戯電話

いたずら電話に悩まされていた投稿者が、その音声を録音するために撮影した映像。決まって深夜にかかってくるその電話は、女の声で意味不明な言葉を呟いている。それは同棲中の恋人がいない日に限って鳴る電話だった。ある晩、投稿者が異変に気付き部屋を飛び出すのだが、奥に見える出入り口の向こうに女性と思われる姿が写り込んでいるのだが・・・。

インタビュー感想

悪戯電話に悩まされていた投稿者女性が音声を録音するため撮影した映像だそうです。 投稿者が言うには、自宅の固定電話に深夜、悪戯電話がかかってくるようになったそうで、女性らしき声でブツブツ言っているとの事です。 何故ビデオ撮影したのかというもっともな疑問がありますが、電話の録音機能ではノイズ音しか入らなかった為、スピーカーモードにして撮影したのだそうです。 電話が掛かってきて撮影中、彼氏から携帯に着信があったそうです。 その時電話越しに着信音が聞こえた事に気付いたそうです。電話相手が間近にいるという事になります。 その為カメラを止めるのも忘れて一旦家を出て、後で彼氏に家を調べて貰ったそうですが、人が侵入した痕跡はなかった模様です。 ちなみに彼氏に電話した理由を尋ねた所、胸騒ぎがしたという曖昧な返事だった様です。 この時を境に電話はかかってこなくなったそうですが、彼氏がバイトを辞めて引きこもるようになったとの事です。

彼氏の引き篭もりはカップル間の問題という気がしますが、岩澤はその彼からも話を聞くことにします。 ちなみに投稿者は社会人の様ですが、彼はバイトを辞めて引き篭もりとヒモの様になっています。 そして深夜に何やら行っているとの事です。 そういう訳で岩澤たちは、投稿者と一緒にその彼氏である松本の部屋を訪れます。部屋といっても投稿者自宅内です。 岩澤は松本にバイトを辞めた理由や、深夜に何をしているのか尋ねますが無言です。 そして岩澤が浮気の可能性を言った途端、キレてスタッフや視聴者に対し呪われて死ねば良いと発言。 怒るのは分かりますが、いくら何でもキレすぎだろうと思ってしまいます。それまでダンマリだった為、口を開けばキレ散らかす有様でギャップが大きいのもあるかも知れません。 やがて物を投げつけてきたりしたため岩澤たちは諦めて引き上げるしかありませんでした。

映像感想

恐怖度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
衝撃度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
不気味度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
奇妙度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
Average:5.3 out of 10 stars (5.3 / 10)

投稿者が見つめている電話機から女性の声が流れています。 そして投稿者の携帯から着信音が流れると、着信音が重なっているように聞こえます。 投稿者はそれに気付いてそのまま外に出ていきますが、出ていった部屋の入口に女性らしき姿が映り込み、すぐに消えます。 ハッキリ映ってはいるのですが、位置関係の問題か初見では少し分かり難い印象でした。 そして姿が消えた直後電話が切れます。

タイムラプラス

最近、一眼レフカメラを購入した投稿者は、タイムラプス(微速度撮影)撮影で変わりゆく夜空を撮影していた。この美しい映像に不気味なものが写ってしまったという。3時間ほど撮影した写真を1分ほどに圧縮した映像に写り込む不可解な女。その女は1時間近くもその場に立ち続けていたことになるのだが、カメラのすぐ後に車を付けていた投稿者はその映像に写るような女はいなかったというのだが・・・。

感想

恐怖度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
衝撃度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
不気味度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
奇妙度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
Average:5.5 out of 10 stars (5.5 / 10)

投稿者は最近購入した一眼レフカメラで微速度撮影を行い夜空の撮影をしていたそうです。 どこかの公園か広場で撮影された映像の右側に女性らしき姿が映り込み、すぐに消える。 その後映像右側に接近した状態で映り込むためいくらかインパクトある映像となっています。 またこの映像は3時間ほど撮影した写真を1分間の映像にしたもので、女性は実際はそれなりの時間映り込んでいた事になります。 投稿者は撮影中、何度かカメラを確認したが言うまでもなく女性の姿は見えなかった様です。 ちなみに投稿者はこの帰路、車が半壊する事故に見舞われたそうですが、投稿出来ているという事は無事だったのでしょう。

誰がいなくなった?

謎の悪戯電話に悩まされていた投稿者。その直後、同棲相手である彼の様子に変化が現れたという。取材班は、彼がかつて勤めていたバイト先の友人から気になる話を聞くことができた。その男性によると彼がバイトを辞める少し前、バイト仲間数名で嫌がる彼を無理やり連れとある心霊スポットへ肝試しに行ったと言うのだ。その嫌がる理由とは昔、大きな交通事故に遭遇した彼が、それ以来、幽霊が見えるようになったからなのだというのだが・・・。

調査パート感想

『悪戯電話』投稿者の彼氏である松本について、以前働いていたバイト先の友人から情報を聞き出します。 それによれば友人たち3人で心霊スポットへ肝試しに行ったそうです。 何でも松本はかつて事故に遭い、それ以来霊感体質になったため、一緒にいたら面白いことになりそうという迷惑な理由で肝試しに付合わされた模様です。 しかしその肝試しの途中、松本の様子がおかしくなったそうで、ちょうどその頃から『悪戯電話』が掛かりだすようになったという。 そして投稿者が映像を見た所、女性の姿が映り込んでいたそうです。 その映像が撮られた頃、投稿者の携帯に松本からLINEが届いており、後の時間からの物も受信するという不可解な現象が起きていたそうです。まるで「きさらぎ駅」の様に異空間に行ってしまったのでは様に感じられたと言います。

どうやら肝試しを行った廃墟は『ロールシャッハ』と同じ場所と見られ、『ロールシャッハ』の調査を行っていたらしい菊池も一緒に取材へ向かうことになります。 岩澤たちは投稿者も同行して現場周辺で聞き込みを行い、現場の廃墟は10年ほど前経営していた牧場だということが分かります。 現場の廃墟を探索して回った岩澤たちの前に、付近に住んでいるという男性が現れます。男性は廃墟になっている牧場の元経営者の自宅があったという場所を案内しますが、そこは更地となっていました。 男性が言うには経営者の娘が別れ話の拗れから自宅で焼身自殺したとそうです。しかも娘は焼身自殺のさなか、彼に電話していたといて、その様子をビデオカメラにも収めていたといい、常軌を逸していたと言えます。娘の自殺後、元彼も死亡したそうで、その映像を見たら呪われて死ぬと言われているのだそうです。

しかしそもそも岩澤たちはなぜ松本の調査をしていたのかが気になる所です。

映像感想

恐怖度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
衝撃度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
不気味度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
奇妙度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
Average:5.8 out of 10 stars (5.8 / 10)

夜の廃墟にも関わらずハイテンションな投稿者と友人。 そして投稿者たちは松本に罰ゲームと称してカメラを渡します。カメラを渡され撮影していた松本だですが、突然静寂に包まれます。 この時松本は異空間に移されたのでしょうか。投稿者たちの声が急速に遠ざかっていくのが何とも不気味です。 当然ながら不審に感じて周辺を見ますが投稿者たちは見当たりません。そして正面に向き直ると真っ黒な女性らしき人影がいます。 その後真っ黒な画面にノイズ音が聞こえる状態で、映像内で30分が経過すると画面に松本が倒れている様子が映っています。

先述した松本が隔離される様な様子が不気味で、その後現れる女性らしき姿もなかなかインパクトがあります。

飛ぶカメラ

投稿者の女性が仕事先の同僚と自宅でたこ焼きパーティーをした際に撮影した映像。投稿者の女性がカメラを持ったまま立ち上がった時、突如、カメラが勝手に手元から離れハンガーラックの下に転がり込んでしまう。撮影した映像を見てみると、そこには青白い不気味な顔がこちらを睨みつけているのだが・・・。

感想

恐怖度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
衝撃度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
不気味度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
奇妙度:7 out of 10 stars (7.0 / 10)
Average:5.8 out of 10 stars (5.8 / 10)

投稿者女性が同僚と自宅でたこ焼きパーティーをしていた時の映像です 投稿者は何気なく撮影していたそうですが、不意にカメラがハンガーラック下を映し、女性が横向きになっている姿を捉える。 ただ最初は接近しすぎていて何が映っているのか分かり難いと言えます。 投稿者がカメラを拾い上げて、それが女性の顔だったと言うことに気付くと言うのはある意味斬新かも知れません。女性の姿自体もハッキリ映っています。 また投稿者と友人たちの会話から、カメラが飛んだという事が分かります。

ハッキリ映ってはいますが、分かるのがカメラが離れる際というのはもったいない気がします。

悪人

その後、取材班は彼らが訪れたという廃墟を訪れる。その周辺で聞き込みしたところ、その廃墟には女の霊が出ると言う噂があるらしい。なんでも、気の狂った女が恋人に電話をかけたまま、焼身自殺を図ったというのだ。しかも、その女は自分の死に際をビデオカメラで撮影していた。その映像が今もどこかに残っていて、それを見た者は死んでしまう、というのだが・・・。

調査パート感想

『悪戯電話』投稿者から松本がいなくなったという連絡を聞いて駆けつけた岩澤、菊池、川居の3人。 話を聞いてから部屋を調べて見付けた物を切っ掛けに、本作で紹介されている映像の繋がりが明らかになります。

ここに至ってこれまで伏せられていた部分が一気に明らかにされた感があります。 またこれまでキレ散らかしたり廃墟でのたうち回っている場面しかなかった松本が一気に黒幕の座に躍り出ます。

そんな状態のある夜、コンビニへ買い物にいった井ノ上がポストに入っていた手紙と同封されていたメモリースティックを見せます。 その封筒には宛名などは無いため直接投函した物と見られ、先に入手した物と照らし合わせて松本の筆跡と一致しました。つまり松本がスタッフルームのビルまで直接投函したという結論に至った所で、井ノ上が戻った時、ビルから出た男性が浅草方面に向かって歩いて行くのを見たと遅い報告したため、即飛び出し夜の街での追跡となります。ただ娘の場面はカメラ持って走ったりしている為、揺れがひどいシーンもあります。

また途中、岩澤、井ノ上と菊池、川居に分かれて追跡しますが、追跡しながら服装について岩澤が井ノ上に聞く場面があり、菊池と川居は相手の服装も服装も分からない状態で追跡させてるのかと感じたりしてしまいます。 やがて合流した一同が、松本を発見し追いかけますが・・・といった追跡劇の結末は劇的ながらもほん呪らしいという印象を受けました。

映像映像

恐怖度:7 out of 10 stars (7 / 10)
衝撃度:7 out of 10 stars (7 / 10)
不気味度:6 out of 10 stars (6 / 10)
奇妙度:8 out of 10 stars (8 / 10)
Average:7 out of 10 stars (7 / 10)

松本が送ってきたメモリースティックに収められた映像で、このメモリースティックは焼け焦げたデジカメに入っていたと思われます。 そして警告とカウントダウン後に流される映像は、焼身自殺の際に撮られた物と見られています。 女性と思われるジンが灯油を撒いた後、消灯して点火すると叫び声を上げて炎上します。 そして炎が燃え盛る中、『ロールシャッハ』と同じノイズが入ります。 映像の最後は意表を付かれましたが、Part47『廃墟の演奏会』のそれを連想しました。

まとめ

岩澤氏演出としては最後となる本作は、当時劇場公開された物と言うこともあって、通常よりストーリー仕立てになっている印象でした。 本作で紹介された投稿映像の数々、スタッフルームの異常、焼け焦げたデジカメなどその他様々な要素が収束していく様は見ていて面白いですが、話が出来過ぎでは無いかとも思ってしまいます。 投稿映像が全て関連している点については、関連映像だけを収録したと捉えれば問題ありません。 ただ岩澤たちが何故か松本について情報収集していた点については説明不足感もあって腑に落ちませんでした。 とは言え岩澤氏演出最後の作品ですし、『THE MOVIE』シリーズ以来の劇場版ですので余り細かい事は気にせず楽しむのが良いのかも知れません。

そんな本作でのおすすめは『銅像』『悪人』となります。映像面でも質が高くこれ以上選び出すのは難しいと感じました。