2016年 約90分

目次
ロッククライミング
恋人の女性と家の近所の岩場でロッククライミングの練習をしている時に撮影したという映像。この時、にわかには信じがたい現象が起きたという。恋人が岩場を登っている様子を撮っていると、地面から激しい音が聞こえる。再びカメラを上に向けると数体の人影と思しきものが上から落ちてくるのが写り込む・・・。
感想
投稿者が彼女と一緒に近所の岩場でロッククライミングの練習をしていた時の映像だそうです。彼女が岩場を登りだした頃、突然崖の上から人の形をした物が数体、ドスドス音を立てて落ちて来ます。
そんな落ちて来ている最中に地面を写すと、人影らしきものが横たわっている様子が映り込んでいるのが確認出来ます。
この時、投稿者は突然の事に理解が追いつかない様子に見えますが、無理もないと思われます。事態が収まった後、投稿者が岩場の地面を映しますが、当然ながら何も残っていません。
音を立てて人体らしき物がいくつも落ちてくる様はインパクトありますが、映像的な恐怖感はそれほど強くないという不思議な印象の映像となっています。
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奇怪な過去
『ほんとにあった!呪いのビデオ52』に収録されている、エピソード『奇怪な未来』。投稿者の柴崎さんから送られてきた映像は、彼が友人等と、とある湖で遊んでいる様子を撮影した映像した際に、男性が首を吊ろうとしている姿と、謎の人影の様なものが映っているというものであった・・・。
調査パート感想
Part52『奇怪な未来』の続きと言えるエピソードになっています。
その『奇怪な未来』の映像に割り込んだ映像の日付、2015/7/16の一ヶ月前には投稿者から連絡が来ることになっていたそうですが、連絡は来ず、電話も解約されているなど連絡が取れない状態となっていた様です。
しかし予告された日付の1週間前、投稿者の従姉妹に当たるという女性から連絡があり、その内容は7月に入ってから投稿者が失踪しているという物でした。
そして菊池たちは従姉妹とともに投稿者宅を訪れますが、室内は物が多く散らかっており、いかにも男所帯と印象を受けます。
どうやら従姉妹は映像を投稿したことを聞いていた様で、彼女が言うには投稿者は映像を気にしている様子だったそうです。
ただ占い師に見てもらった所、危機を回避するためにご先祖様が見せてくれた良い知らせだと言われたそうです。物は考えようという事でしょうか。
そしてそれを聞いた投稿者は前向きに考えるようになっていたそうで、これを機に映像に映っていた部屋から現在の部屋に引っ越したそうです。
しかしその後様子がおかしくなり、仕事も辞めたそうです。その後投稿者母に依頼された従姉妹が訪れた所、投稿者は何やら必死に調べ物をしていたと言います。
そして失踪前に投稿者から聞いた所によれば投稿した時の物から映像内容が変化していたのだそうです。これは予言で死が回避されたら新たな死が襲いかかるファイナルディスティネーション的展開とでも言うのでしょうか。
そういった事があり投稿者はノイローゼ気味だったそうですが、無理もない事でしょう。
そして菊池たちは室内に残されたノートとビデオテープを見つけます。ノートを見たところ新聞記事などが貼り付けられていて、それによるとどうやら投稿者は保育所や託児所で起こった事件を調べている様です。この事がどの様に映像と関係しているのかというのは気になる所と言えます。
ただ従姉妹によれば、テープには保育施設に設置された監視カメラの物と思われる映像が収められていたと言います。そんな映像を投稿者がどうやって手に入れたと言うのでしょうか。
次に菊池たちは投稿者の姉から話を聞きます。姉が言うには、テープに収められていた施設は、投稿者が幼い頃預けられていた託児所と思われるそうです。
その施設はかつて児童の死亡事件が発生し、事件後閉鎖されたらしいと言います。
さらに投稿者も滑り台から転落する事故で大怪我を負った事があるそうで、その後はおばあちゃんという人物を怖がるようになったと言います。ただその施設にはおばあちゃんと呼べる年齢の人物はいなかったそうです。
そうすると老婆の霊が事故や事件を起こしていたとでも言うのでしょうか。
また投稿者姉弟が近所で食事を御馳走になっていた時、突然見知らぬ老婆が迎えに来た事があったと言い、投稿者は老婆の霊に付け狙われていたのではと思われます。
それからスタッフ一同は託児所に関して調査を開始するが、施設が閉鎖され時間が経っている為か調査は難航した様です。
しかし施設が入居していたビル付近で数十年前殺人事件が起きていた事を発見します。
それは終戦間もない頃の事件だそうで、ある母親が夫の連れ子を殺害後カニバルに至ったというものでした。事件そのものは衝撃的ではありますが、この事件を老婆とは即座に結び付けられなさそうに見えます。
そして投稿者姉弟の近所住人で、かつて老婆の応対をした女性に話を聞こうとしますが、女性は既に亡くなっていました。女性の息子が電話に出ましたが、老婆の事は聞いていないとの事だそうです。
そして手詰まり感ある中予告された日付が過ぎ、投稿者が飛び降りて亡くなっていたという連絡があったそうです。
結局、投稿者を付け狙っていた様に思われる老婆とは何者だったのか、そもそも投稿者を死に追いやったのは何者だったのか。肝心な事は手掛かりすら掴めなかったのではと思われる有様で、調査は終わってしまった様で映像が紹介されます。
映像映像
投稿者が入手した託児所の映像です。
託児所の一室と思われる場所で数人の子供が座っている映像と、階段で何者かが蠢いている映像が交互に映されます。この時折不気味な音声らしき物も入っているように感じられます。
その後1人の子供を背後からいくつもの手が掴みかかりますが、映像はそこで終わっている為、この子供がどうなったのかは分かりません。
ただ子供はピクリとも動かず、顔もはっきり見えない為、人形の様に見えてしまうのが難点です。
しかし状況などが一切不明ながら不気味な印象を受ける映像と言えます。
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合唱
これは20年ほど前、当時7歳だった投稿者の男性が通っていた音楽教室の発表会で撮影されたという映像。最近、見返したこの映像に世にもおぞましいものが映っていたという。子供達が合唱を歌い終わり、お辞儀をした時、画面右側の子供の背後に一人の少女と思しき姿が映り込む・・・。
感想
二十年ほど前、当時投稿者が通っていた音楽教室の発表会で撮影された映像だそうです。
その映像には、舞台の上で多くの子供たちが合唱する様子が映っています。
やがて合唱が終わり子供たちが礼をした際に画面右奥に少女の姿が映り込みます。割とハッキリとしていますが、映り込んでいる時間が短く、他の子供たちと同じ様に礼をして映り込むため初見では分かり難く感じました。
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シリーズ監視カメラ 扉
とある町工場の倉庫の出入り口に設置された監視カメラの映像。工場の社長である投稿者によると、出入り口の扉が、日頃開けっぱなしにされていることが多く、犯人が作業員なのか業者なのかつきとめるためにカメラを設置したのだという。倉庫の出入り口の扉を行き来する作業員達が映るが、みな扉を閉めていっている・・・。
感想
ある町工場の倉庫前に設置された監視カメラの映像だそうです。
投稿者である工場主によれば、日頃から倉庫の扉が開けっ放しになっている事が多いため、犯人を突き止めるために設置したのだそうです。
ある人物が倉庫を閉めようとしたものの、途中で引っかかってしまっている様子が見えます。そして諦めたのか扉はそのままになってしまい、車両のヘッドライトらしき明かりに照らされた際、俯いた人影らしきものが挟まるように映り込見ます。霊体が物理的に干渉してきたとでも言うのでしょうか。途中でオチが読めてしまう事もあってか、インパクトという点では微妙というしかありません。
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人形焼
投稿者の男性が、深夜の浜辺でたき火をしていたときの映像である。たき火に、友人の一人が衣服類やぬいぐるみなどを入れ、燃やしていく。やがて、たき火の勢いが増して、たき火の中から音がし始める。そしてその後、煙の切れ間に、女性と思しきものが映り込む。さらにその女には、影がないようにも見える・・・。
感想
投稿者が友人たちと深夜の浜辺で焚き火をしていた時の映像だそうです。冒頭でぬいぐるみらしき物を焚き火に焚べているのが見え、これがタイトルの由来であろうという事は察する事が出来ます。
そして投稿者に話を聞きます。
投稿者が言うには、友人たちと海岸に行ったが、肌寒かったため焚き火をすることになったそうです。最初木の枝などを集めて焚き火をしたが、火が弱かったため友人が燃えやすいものを探しに行き、布やぬいぐるみを焚き火に焚べたのだそうです。
しかしその後、焚き火から物が燃える物と異なる音が聞こえたそうですが、しばらく経つと収まった様です。
そこで火が消えた後、燃え滓を探って見たが特に不審な物は見当たらなかったと言います。そのぬいぐるみなどは海岸に住み着いていた女性の私物だったと見られている様で、その辺りの流れなどは、なかなか酷い話でありという印象を受けます。
そして映像が紹介されますが、焚き火が弱まってきた頃、煙の向こうに女性の脚部らしき物がはっきり映り込んでいるのが見えます。
そしてその脚は程なく消えます。ただ脚部のみなのでインパクトは薄いと言わざるを得ません。
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テーブルゲーム
投稿者の男性が高校時代の友人達と近所の雀荘で麻雀をしている様子を撮影したという映像。投稿者の持つカメラが彼の太もも辺りを映した時、足の間の暗がりから子供のような顔が覗いている。後に調べたところによると、この雀荘に出入りしていた男性の幼い息子が、育児放棄により餓死したという噂があるという・・・。
感想
投稿者が友人たちと近所の雀荘で麻雀していた時の映像だそうです。
投稿者が点棒を取った際、雀卓の下に顔らしき物が映り込みます。
ただその前に点棒を弄って時間取っていたのが気になり、そういった事もあり出現場所が読めてしまうのが残念な所です。
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禁忌 前編
都内在住の某保険会社に勤務する会社員である投稿者から送られてきた映像。ローテーブルを囲んで談笑する投稿者達。そして奥の寝室の引き戸がゆっくりと開きだし隙間から手が入ってきて、さらに人間と思しきものが入ってくる。引き戸の隙間は数センチほどであり、明らかに人の体が通れるはずはないのだが・・・。
調査パート感想
投稿者たちが同僚のアパートで飲食している様子を撮影した映像で、携帯で撮影したものだそうです。
早速菊池たちは投稿者の職場に出向いて話を聞きます。投稿者が言うには、映像内で寝室に繋がっている引き戸が開き、隙間から人影らしき物が映り込んでいた為、それを見た住人である同僚はその引き戸の隙間にガムテープを貼るようになったそうで、やがて自宅の隙間全てを埋めるようになったと言います。ショックが強かったのでしょうか。
さらに外にある隙間に恐怖心を抱き、外出も出来なくなったそうです。その為同僚は現在心療内科に通ったりしながら休職中であると言います。
そこで菊池は投稿者に同行して貰い、川居と久々に登場した阿草を伴って、投稿者の同僚である八幡さん宅へ向かいました。
そして部屋に到着すると聞いていた通りの異様な有様でした。窓は全て新聞紙やダンボールなどを用いて目張りされていて、特に映像に映っていた引き戸は厳重に隙間が塞がれていました。
そこまで労力使うなら引っ越したほうが良いのではとも思ってしまいますが、外でも隙間が怖くて外出出来ないという話でしたので、現状打つ手なしでしょうか。
そして八幡さんが言うには部屋中の隙間が気になって仕方ない、隙間から誰かに見られていると感じている様です。
そして八幡さん宅を後にした菊池たちは、近隣住民から話を聞いた所、上の階に住む住人から話を聞くことが出来ました。
その住人が言うには、八幡さん宅の前で男性が立っているのを見たそうです。婚約者を名乗るその男性は表情が無かったとも言いますが、顔について聞かれるとどこにでもいそうと答えます。しかし特徴が薄かったのか男性の特徴などは思い出せないとも言います。ただマンガでもあるまいし、思い出せないほど特徴の無い顔なんてあるのでしょうか。
そしてスタッフ一同は八幡さんの交友関係を中心に調査を行います。それから菊池は川居、阿草、演出補熊倉らとミーティングを行います。
調査の結果、八幡さんは婚約者はおろか付き合っている男性もいないそうです。
ただ同期から聞いた話だと、八幡さんは幼い頃夜中に両親の寝室前を通った際に、ドアの隙間から父親が母親に乱暴している姿を見たのだそうです。
それが隙間への恐怖につながっている可能性はありそうですが、単に夫婦間で行われる夜の営みだったのでは無いかとも思えます。
そういったセクハラめいた話を振られてやんわり拒絶した様に見える川居は続けて、八幡さんの周辺にトラブルがあったという話は確認出来ないと報告します。
また川居が言うには、映像を最初に見たときから生理的嫌悪感を感じたと言います。この事から女性から見て受け入れ難い様相が映り込んでいたのかと思われます。
そして菊池は婚約者を名乗る男性の件からもストーカー絡みである可能性もあると述べてミーティングを締めくくります。
それから菊池たちは八幡さんがかつて通っていた美術系大学の先輩である男性、石川氏から話を聞きました。知り合いの写真家である下村という男性に、写真のモデルを探していると言われた際に八幡さんの事を思い浮かんだ為、顔写真やプロフィールなどを送ったと言いますが、その条件が写真のモデルというよりは自分の好みを言っている様に見えます。それにも関わらず石川氏はそれほど不審に思わなかったのか、不思議な条件だと思ったという程度だった様です。しかしこんな不審な人物に後輩の個人情報を流すというのはどうしようも無い失態というしかありません。
そして下村写真家に連絡を取り、石川氏から女性の情報を受け取った意図を確認しようとした所、途中で切られました。こうなるとやはりやましい意図があったのではと思わざるを得ません。
そして映像が紹介された後、投稿者から八幡さんが自宅付近の雑木林で自殺を図ったような状態で発見され病院に運ばれたと連絡が入ります。外も怖がっていた八幡さんが何故外で発見されたのか、そして何者が八幡さんが死に追いやろうとしたのか、色々気になりますが次巻へ続きます。
映像感想
八幡さん宅で投稿者や八幡さんらが飲食している背後で引き戸の隙間が徐々に開いていく様子が映っています。
そして映像に音声らしき物が入り込み、次に隙間が映った時、半透明の男性が這い出すような形で顔を覗かせている様子が映り込んでいます。投稿者は音声について、女性の声と言っていましたが、個人的にはそうは聞こえませんでした。どちらかと言えば隙間から這い出ようとしている男性らしき人影が奇声を発している様に見えます。
前情報からどんな禍々しい奴が出てくるのかと思ってましたが、ただの半透明な男性なのでやや肩透かし感はあります。ただ今回は男性の人影という事で八幡さん辺りは拒絶感があったのかと思えます。
もしかすると下心を持つ下村写真家の生霊では無いかとも思えますが、その辺りは次回以降で分かるかも知れません。
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まとめ
三部作『禁忌』開始の本巻ですが、全体的には質量ともにいまひとつという印象でした。
『禁忌』はまだ前編なので何とも言えませんが、ストーカー絡みの話となると厄介そうではあります。
そして低調な中でもおすすめの映像としては珍しいタイプの『ロッククライミング』と意味不明な不気味さ漂う『奇怪な過去』となります。