【ほん呪】ほんとにあった!呪いのビデオ71【感想】

2017年 65分

6.5 out of 10 stars (6.5 / 10)
スポンサーリンク

タクシー

タクシーの車内を映し出したドライブレコーダーの映像。時刻は深夜1時過ぎ。タクシーが高架下道路に入って行く。すると誰もいないはずの後部座席に女性と思しき人影が映しだされていた。人影はその後、一度消え直後に再び姿を表す。投稿者の話では、この時”左側の髪の毛が逆立つ”ような寒気を感じたのだと言う…。

感想

個人タクシードライバーである投稿者から送られてきた、タクシー車内を映したドライブレコーダーに自動保存されていたという映像です。
特に何事も無く運転している様子の投稿者ですが、突然後部座席に女性らしき人影がうっすらと映り込みます。分かりやすく映り込んでいるという程度で、可も不可も無いといった印象です。

恐怖度:3 out of 10 stars (3.0 / 10)
衝撃度:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
不気味度:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
奇妙度:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
Average:3.8 out of 10 stars (3.8 / 10)

シルエット

とあるカップルがバイト仲間との飲み会の帰りに携帯電話で撮影した映像。深夜、建設中と思われるビルの屋上に人影を目撃する。携帯カメラはその姿をはっきりと映し出している。そして突然その人物が彼らの前で飛び降りる。次の瞬間、眼の前に突然現れる少年だと思しき姿が映し出されていた…。

感想

投稿者カップルがバイト仲間との飲み会からの帰りに携帯で撮影した映像だそうで、投稿者が歩きながら彼女と談笑している様子が映されます。
しかしそんな和やかな映像の最中、突然彼女が前方にある建設中のビルを指差すと、その屋上に映り込んでいた人影らしき存在が飛び降ります。
その直後彼女は悲鳴を上げてしゃがみ込み、その背後に子供のものらしき足元が映り込みます。彼女の様子に関しては一見衝撃的な場面を見た為と思われますが、それ以上の何かがあった模様です。
そしてその前方に少年らしき影が映っていますが、こちらは分かり難いと感じました。
この映像はやはり最初の人影らしき存在が印象的で、造形やサイズ感が不明瞭な感じが不気味に感じられました。

恐怖度:3 out of 10 stars (3 / 10)
衝撃度:3 out of 10 stars (3 / 10)
不気味度:5 out of 10 stars (5 / 10)
奇妙度:5 out of 10 stars (5 / 10)
Average:4 out of 10 stars (4 / 10)

シリーズ監視カメラ 老人

とある一般家庭に設置された監視カメラの映像。誰もいない部屋から、壁を叩くような物音が聞こえている。よく見てみると一冊の本が勝手に動いているのが確認できる。そしてダンボールが不自然な回転を見せ落下する。と、廊下を映した監視カメラ映像にこの家の住人と思しき男性が姿を表す…。

感想

ある家屋内に設置された監視カメラ映像だそうです。ただ映像の状態から相当古いものと見られていて、3つの映像が並行して紹介されます。
家屋内は全体的に物が多く雑然としており、ゴミ屋敷の様に見える部屋もあります。
そして映像内にはラップ音らしき音とゴミ屋敷的な部屋でポルターガイスト現象らしき物起こる様子が収められています。
投稿者の話によれば、この家屋を解体する際に現場で監視カメラを発見し、家主の許可を得て映像を入手したとの事です。そして映像に映っていた住人らしき男性は行方不明だそうです。
怯えている様子だった住人がこういった不可解な現象を捉えるために設置したものと思われますが、真相は闇の中といった所でしょうか。
またこのカメラの映像で女性らしき人影が映り込んでいる場面も紹介されますが、何故そちらを中心に紹介しなかったという疑問もあります。
どうやら幽霊屋敷と化していたと思われる家屋に、怯える余り夜はトイレにも行けなかったらしい住人。それらには闇深い事件が潜んでいそうです。ただ映像的には地味と言わざるを得ません。

恐怖度:2 out of 10 stars (2.0 / 10)
衝撃度:2 out of 10 stars (2.0 / 10)
不気味度:3 out of 10 stars (3.0 / 10)
奇妙度:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
Average:2.8 out of 10 stars (2.8 / 10)

瑕疵 前編

2000年に撮影されたホームビデオの映像。姉夫婦が甥に会う為、姉の部屋を訪れる。部屋の隅に何者かの姿がある。よく見ると男性と思しき霊の姿がこちらを睨みつけているようにも見える。また、足元が円くつぶれた様な形状で宙に浮いている。当時6歳だった投稿者は16年経った今”ある想い”を持ちこの映像を送ってきた…。

調査パート感想

2000年に撮影されたというホームビデオだそうです。
撮影者夫妻が甥に会うため、姉「里美(仮名)」さんを訪問した際に撮影したのだとか。撮影者は妹「麻里絵(仮名)」さんの夫で投稿者は映像に映っている麻里絵さんの甥。つまり里美さんの息子という事になります。
この映像が撮られたのは投稿者が6歳の誕生日を迎えて少し過ぎた頃だそうですが、同じ年の8月に投稿者母である里美さんが原因不明の突然死で亡くなったそうです。いわゆる心不全という奴でしょうか。
どうやら投稿者宅は母子家庭だった様で、その為叔母である麻里絵さん夫妻に引き取られたそうです。多分養子という形になったのでしょう。
ただ投稿者が言うには、投稿者母子はその年の1月に撮影場所であるアパートに引っ越してきたのだそうですが、そこで様々な心霊体験をしていたと言います。その為、撮影場所には霊が住み着いていたのではと言った後映像が紹介されます。

映像紹介後、川居たちは投稿者と共に当時の撮影現場へ向かいますが、建物は既に建て替えられていました。
そこでその建物を管理している不動産会社の社員から話を聞くことにします。
それによるとアパートは数年前に大家が亡くなった際に取り壊されたと言います。
しかしアパートの事故物件は否定し、霊が出るなどという噂は聞いたことが無いと言います。
そして社員がいう所によると業界では事故物件と言わず、『心理的瑕疵物件』というそうです。その際ナレーションで不動産業界では『瑕疵物件』があり『物理的瑕疵物件』と『心理的瑕疵物件』に分類されるとナレーションで説明され、タイトル回収されたと言えます。
また里美さんは搬送先の病院で亡くなっている為、心理的瑕疵にも当たらないのだそうです。

さらなる手がかりを求め、投稿者の養母である麻里絵さんを訪ねます。麻里絵さんによれば投稿者は婚外子だそうで、そのため里美さんは父親から勘当されて麻里絵さんともしばらく疎遠になって模様です。
そして里美さんの葬儀は実家で執り行ったという事です。勘当したとは言え実の娘という事でしょうか。

その後麻里絵さんから連絡があり、当時葬儀に際して東京から香典を送ってきた人物がいた事が判明します。
その人物はある胡散臭い印象を受けそうなセミナーで知り合ったという女性だと言い、スタッフが里美さんのセミナー友達だった女性と接触した所で続きます。

映像感想

里美さん宅で撮影者が妻である麻里絵さんと6歳になったばかりの投稿者を撮影している場面です。
カメラが右手側にいる里美さんの方を向いた時、その背後である部屋の隅に黒い人影らしきものが映り込んでいるのがハッキリと分かります。
顔の辺りは見え難く禍々しい印象を受けると言えなくも無さそうです。

恐怖度:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
衝撃度:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
不気味度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
奇妙度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
Average:4.8 out of 10 stars (4.8 / 10)

停電

子供の誕生日祝いを記録した映像。和やかなムードが一瞬にして壊されてしまう出来事が起こったという。電子レンジを使用している途中にブレーカーが落ちる。電気が点いた直後、突然、撮影者が悲鳴をあげる。「見ちゃった」そう悲鳴をあげる撮影者の視線の先には、真っ黒で異形の者が映し出されていた…。

感想

投稿者宅で子供の誕生祝いを記録した映像だそうです。皆でケーキを食べている所、ブレーカーが落ち停電となります。
その時父親がブレーカーを戻しに行く様子などが会話で分かります。
それからブレーカーを復旧した父親が戻ってくる際、背後に真っ黒な女性の人影らしき姿が映り込みます。その姿は髪を振り乱した様な禍々しい雰囲気で短時間ながら少なからずインパクトがあると感じられました。

恐怖度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
衝撃度:7 out of 10 stars (7.0 / 10)
不気味度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
奇妙度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
Average:5.5 out of 10 stars (5.5 / 10)

かくれんぼ

祖母の七回忌で親族一同が集まった時の映像。庭で楽しそうにかくれんぼをして遊ぶ子供たち。それを微笑ましく見守る親たちの姿。鬼になった撮影者は、家の角からこちらを覗く子供を見つけ、その後を追う。すると、またも子供が走り去る姿を見て、それを追って行く…。

感想

祖母の七回忌で親族が集まった際に撮影された映像だそうです。庭で子供たちが遊び、それを親たちが見守っていたりと、和やかな雰囲気となっています。
そして投稿者も子供たちのかくれんぼに参加し鬼役をやることになった模様です。投稿者の呼びかけに対し「もういいよ」と言われて振り返ると、親たちも含めて誰もいなように見えます。
どうやら実際には親たちはその場にいたそうですが、映像には映っていなかった言うことだそうです。
そして投稿者はまるで誘われるかのように子供の影を追っていきます。それから投稿者が1人で奮闘している所に子供たちが駆け寄ってきた事で現実に引き戻されます。
全体的に奇妙な映像ですが、終盤物置の穴から覗き込む子供の表情はなかなか不気味と感じました。

恐怖度:3 out of 10 stars (3.0 / 10)
衝撃度:2 out of 10 stars (2.0 / 10)
不気味度:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
奇妙度:7 out of 10 stars (7.0 / 10)
Average:4.3 out of 10 stars (4.3 / 10)

瑕疵 後編

投稿者の母親の死は仕事や子育てによる過労、彼氏による暴力、そんな極度のストレスからくる突然死だったのかもしれない。住んでいたアパートも”心理的瑕疵物件”でなかった事が証明された。投稿者の心霊体験は幼少時代の思い過ごしかもしれない。しかし、投稿映像のあの不気味な霊は一体何者であろうか…。

調査パート感想

スタッフが里美さんと同じセミナーを受けていた女性から話を聞いた所、当時里美さんは付き合っている男性がいて暴力を受けていたと言います。
また里美さんが亡くなる直前、セミナー代表が詐欺で捕まったそうで、やはりこういった胡散臭いセミナーは疑ってかからないと行けないのではとも思わざるを得ません。
しかし里美さんは代表を信奉している様子だったそうで、精神的な影響が大きかったのではと言います。
そして女性からの紹介でセミナー関係者から話を聞きます。
どうやらそのセミナーは元々自己啓発を目的とする会社で運営されていたそうですが、ある時から代表が霊感商法を行う様になった為、その関係者は距離を置くようになったと言います。自己啓発セミナーでも多少胡散臭いイメージがあったりしますが、霊感商法となるとその比では無く壺売り付けられてもおかしく無いレベルという気がします。
そして川居が関係者に里美さんについて知っているか質問するが知らないとの事です。
その後スタッフは関係者男性と食事をしながら取材をすることになります。その席で関係者男性の話によれば、代表は上手く行かない人物に対し、その周囲にいる人物を呪い殺すという様な極端な思想に走っていたと言います。そもそも自分を高めるから「自己」啓発なのであって、邪魔している人物を消せというのは根本的に変質していると言う他ありません。
そして代表はある場所で儀式を行えば呪い殺す力が増幅すると中二病の様な事を宣っていたのだそうです。関係者男性も代表の信奉者を儀式の場所まで案内したことがあると言います。場所は適当な廃墟を霊場ということにしていたと言います。最早インチキ新興宗教紛いな団体だったのでしょう。
そして改めて男性に確認した所、里美さんは儀式に参加していたと返答を得ます。
それから男性は別れ際に、セミナー幹部が逮捕されるきっかけになった盗撮映像があると聞いているそうで、その映像が入手出来たら詐欺事件防止のためにも提供するという事を約束します。

そういった経緯を川居より報告された投稿者は戸惑いながらも、母親の足跡を辿るためにも儀式の場祖を訪れたいと言ってきます。
そこで投稿者、そして案内役としてセミナー関係者男性を連れて儀式を行っていた場所へ向かう事になります。その車内で投稿者と関係者男性は里美さんについて話していました。
やがて辿り着いた、儀式を行っていたという廃校内には儀式で呪い殺したい対象の物品が生贄として用いられて山と積まれていました。
そしてその場で投稿者はある物を見つけるのでした。

映像感想

後にセミナー関係者より送られてきた儀式の映像です。
里美さんが呪いの儀式を行っている際、見下ろすように男性らしき人影が立っているのが分かります。
映っているの短時間ですが、表情まで見えるほど鮮明に映り込んでいて、色々な意味でインパクトある映像となっています。

恐怖度:5 out of 10 stars (5 / 10)
衝撃度:7 out of 10 stars (7 / 10)
不気味度:6 out of 10 stars (6 / 10)
奇妙度:6 out of 10 stars (6 / 10)
Average:6 out of 10 stars (6 / 10)

まとめ

本作からは福田陽平、寺内康太郎の両名が演出となっています。福田氏はPart16から21までの演出を行っていて再起用といえ、寺内氏はオカルト作品を始めとして映画監督として様々なジャンルの作品を制作していた様です。この両名がどういった演出をしていくのかという所が注目点と言えそうです。
まず分かりやすい点としては演出自身は面に出ないシリーズ初期のスタイルに戻った点でしょうか。
また映像面では怪異が鮮明に映っている物が多いですが、本巻を見た限りではビックリ演出めいた映像は少なめになりそうな印象を受けました。
それと再生時間が短くなりテンポ良く進んだと感じられました。たまには長編などで長い物も良いですがそればかりだと疲れてしまうと言う所でもあります。
そして本巻は『瑕疵』がメインとなっていますが、映像面でもストーリー面でも楽しめる物になっていると感じます。ただストーリーは衝撃的ながらもちょっと出来過ぎでは無いかと思える部分もありましたが、許容範囲といった所です。
そんな本巻でお勧めの映像はラストを飾る『瑕疵 後編』を始めとして『かくれんぼ』『停電』とラスト3本の映像が挙げられます。