2019年 約65分

目次
真夜中の滑り台
公園の滑り台で動画撮影中に悲劇に見舞われてしまった投稿者の友人。すぐに救急車で病院に運ばれたが、どこにも異常は見つからなかったのだという。後日、その友人から、投稿者の元に、公園で撮影した映像が送られてきた。そこには不可解な人影が写り込んでいる…。
投稿者と友人がある公園で撮影した映像だそうで、その撮影中、友人はある悲劇に見舞われたとのだそうです。
映像は撮影者である友人が滑り台から滑り降りる際の映像の様です。
投稿者インタビュー
投稿者に話を聞いた所、酒飲んで友人と自宅で飲み直そうと向かう途中にあった公園で撮影したと言います。
そして友人は滑り台から降りた直後から体調が悪くなったそうで、救急搬送したものの特に異常は無かったそうです。
友人が倒れている場面が映されていた為、大の大人が酔った勢いで公園ではしゃいだ挙げ句負傷したという話かと思いましたが、そういう訳では無いようです。
その後友人から投稿者へ撮影映像が送られてきたそうですが、その友人は仕事も退職し、実家で療養しているという散々な顛末が語られ後映像が紹介されます。
映像
撮影者である友人が滑り台から降りる際、女性らしき人影がカメラを通過するように映り込みます。
さらに滑り降りた後、滑り台の下に子供らしき人影が蹲るように映り込んでいます。
ただどちらも映り込んでいる時間が短いため初見では分かり難いと感じられました。
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野外トイレ
ドライブ中、たまたま見つけた野外トイレに立ち寄った投稿者の男性。スマートフォンのライトを起動した際、誤って動画を回してしまったという。トイレの壁に逆さにぶら下がったような、黒い人らしきもの…。投稿者は帰宅途中、ハンドル操作を誤り、事故を起こしたというのだが…。
ある参道途中に建っている野外トイレで撮影した映像だそうです。
投稿者はドライブ中たまたま見つけた野外トイレに立ち寄り、スマホのライトを点けた際に誤ってカメラも起動させたとの事だそうです。
何でも投稿者が言うには、友人と旅行に行った時の映像だそうで、自身には霊感は無いというものの、この時は人の気配らしきものを感じたと言います。
映像
投稿者が小用を足し、壁に立てかけたスマホを手に取って便器から下がると、壁に人の影らしき物が映り込んでいます。
一見両腕が映っているので人らしい事は判別出来ますが、どうやら吊るされた男の如く逆さ吊りになっている様です。
リプレイで良く見ると目や口も映っていてなかなか不気味と言えます。
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リフト
投稿者の男性が恋人と、とある山に遊びに行き、一人用リフトに乗った時に携帯電話で撮影した映像。リフトの支柱の隙間から、こちらを覗く人間の顔と思しきものが映っている。投稿者によると、数日後、知らない女の声で「迎えに来て欲しい」という謎の電話があったという…。
投稿者が彼女とある山に出かけた帰り、一人乗りリフトに乗った際にスマホで撮影した映像だそうです。
一人乗りリフトと言えば雪山のイメージですが、スキーシーズン以外でも登山客の為に稼働している所もあるのでしょう。
そんなリフトで下山している投稿者がカメラを上に向けた際、支柱に渡された板の隙間から左目の潰れた女性らしき顔が見下ろすように映り込んでいます。
しかし短時間のため初見では分からないのでは無いかと思われます。
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終・静止する身体 前編
磯貝さつきのマンション周辺を調べていた我々取材班に猛然と抗議してきた男性。投稿映像の家は磯貝さつきの住居ではなく、実際はその男性、相葉さんの住居だったことが判明する…。相葉さんと磯貝さつきは大学時代の知り合いであり、三橋百合子と付き合っていたのだという。
前回最後の電話から始まります。
その電話で磯貝さんが住んでいると言っていた部屋の住人「相葉」氏をスタッフルームで最初の投稿映像を見てもらいます。
相葉氏が言うには、彼と磯貝さんは大学の同級生で比較的親しい間柄だったそうです。
そして相葉氏は三橋さんと以前付き合っていたとも言います。
そう聞いた時点で、これは三角関係の縺れが原因かと思ってしまいます。
さらに相葉氏が言うには、三橋さんと磯貝さんは古くからの友人同士だそうで、三橋さんと付き合い始めたのは、磯貝さんに連れられて三橋さんの演劇を見に行った事がきっかけだったと言います。
そして大学卒業後に三橋さんと別れたそうですが、そうすると磯貝さんから頻繁に連絡が来るようになったと言います。
やはり三角関係の縺れという線が濃厚になりますが、相葉氏と三橋さんは別れているのにという感もあります。
また相葉氏の話によれば磯貝さんからは毎日の様に連絡が来ていたと言います。
そこで相葉氏はしばらく適当にあしらっていたものの、磯貝さんはエスカレートし記入済みの婚姻届を送ってくるなどしてきたとの事です。そう言って相葉氏は磯貝さんから送られてきた婚姻届の写真を見せます。
ここまで来るとストーカー化していると言っても過言では無く、磯貝さんが予想以上にヤバい人物だった模様です。
そこで相葉氏は磯貝さんについてストーカーとして相談したそうですが、実害が出ないとなかなか動いてくれないと言います。
そして投稿動画が撮影されたのは相葉氏の自宅だとそうで、それは磯貝さんは相葉氏の自宅に入れる状況という事を意味していると言えます。
さらに相葉氏が言うには以前住んでいた場所も磯貝さんが勝手に侵入していたそうで、出張が多い為、不在中に入られてしまっているらしいとに事です。
それは普通に住居不法侵入で通報出来る事案では無いかと思われますが。
その後スタッフは相葉氏が出張している間、許可を得て自宅周辺を調べます。KANEDAと知花が調べている中、何故か田中氏が合流します。田中氏に案内された先には中田がいて、どうやら周辺の物陰に隠された瓶を発見した模様です。
そして瓶の中身は針が刺された三橋さんの写真が入っていました。磯貝さんが三橋さんに嫉妬の余り呪いをかけていたのでしょうか。
そしてKANEDAはアジア魍魎研究所の村井、日野両氏に話を聞きます。見てもらった結果は、これは呪いであるという一目瞭然の事と、見つかれば呪いが返ってくるというお約束とも言える事で目新しい情報はありませんでした。
ただこの呪いがスタッフに見つかったという事は、磯貝さんに返っているのかも知れません。
手招き
実家に住み着いたという野良猫をスマートフォンで撮影していた投稿者。奥にいる猫にカメラを向けると、部屋の隅に正座をし、こちらに手招きをしている白い人影が写りこんでいる。投稿者によると、この白い人影は、投稿者の親戚であるお婆さんのヨシエさんに似ているというのだが…。
投稿者が実家に帰省した際、住み着いていた猫を撮影した映像だそうです。
居間らしき部屋で、こたつの向かいにいる猫にカメラを向けた際、画面右端に白く透けた人影が映り込みます。
その人影は正座をした女性が手招きをしている様に見えます。
ただ人影自体が薄く、映っている時間も短い事もあって初見では白い何かが映っている事が分かる程度と言えます。
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祖父の病室
二十数年前に、投稿者の祖父が心筋梗塞で倒れて入院した時の病室での映像。見舞いに来た親類の男性を映した時、背後に顔が血まみれの女と思しき姿が現れる。異変に気づいた投稿者が親類の男性に映像を見せたところ、過去、彼に付きまとっていた女性がいたらしいのだが…。
20数年前、投稿者の祖父が心筋梗塞で倒れて入院した時、親類が見舞いに来た際に撮影した映像だそうです。病室のベッドで祖父が上体を起こして両脇にいる親類と談笑している様子が映されています。
そんな中撮影者から見て左側に立っている親類男性を二回目に映した際、その背後に不気味な女性らしき人影がカメラ目線で現れます。
分かりやすく不気味でもありますが、表情や動作などが生者を想起させます。
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鍾乳洞の男
とある鍾乳洞で撮影された映像。カメラが鍾乳洞の天井を写すと、その岩陰から男の様な顔がこちらを覗き込んでいる。生気のない男性の顔はどこか悲痛にも見える。かつて、この鍾乳洞で、大学のサークル活動中にメンバーの一人が行方不明になるという事件があったと言う。
とある鍾乳洞で撮られたという映像です。映像内の会話や雰囲気から、投稿者は家族で訪れていたと思われます。
鍾乳洞内は当然ながら全体的に暗く、どこから異様な物が映り込んでもおかしくありません。
その後投稿者がカメラを天井に向けた際、白い顔をした男性らしき人影が覗き込むように映り込んでいます。
ただ人影は遠目な上に映っている時間が短い為初見では分からないでしょう。
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終・静止する身体 後編
相葉さんの留守中、マンションのエントランスに2台、部屋の出入り口に1台のカメラを設置して撮影を試みた取材班は、ついに問題の核心にせまるものの撮影に成功する。突然現れ、相葉さんの部屋の前で立ち止まる黒い服を着た人物。それは磯貝さつき本人なのであろうか…。
調査パート
KANEDAたちは相葉氏に自宅マンション付近で発見された写真を見てもらい、三橋さんである事を確認します。ただKANEDAたちも三橋さんとは何度も会っているのにそこを確認する必要はあるのかという気はしますが。
そして相葉氏の部屋からも写真入の瓶が発見されていた模様です。
それもやはり針が刺された三橋さんの写真で、置いていったのは磯貝さんだろうとKANEDAと相葉氏は推測します。
そして相葉氏が言うには三橋さんと別れた後、磯貝さんから連絡が頻繁に来るようになった一方で三橋さんとは会っていなかったと言います。
そういった状況で磯貝さんが三橋さんについてある事無い事を相葉氏に吹聴していたのだそうです。それから相葉氏は磯貝さんについて、三橋さんの事をよく思っていなかったのだろうと思い返すように話します。
そんな中スタッフルームに呼ばれたらしい三橋さんが現れ、自宅付近で見つけたという写真入りの瓶を二本取り出します。
その瓶の中身はこれまでと同様でした。
それからKANEDAが三橋さんに対し、磯貝さんと相葉氏の関係性について述べた後、恨まれる心当たりを尋ねます。三橋さんは磯貝さんについて中学からの友人には違いないが近況については知らなかったと述べるに留まります。つまり疎遠だった為心当たりについては知らないという事でしょうか。そして最近は磯貝さんから連絡は無いと言います。
それからKANEDAは三橋さんに前回の事故以降、異常無いか尋ねます。三橋さんはあれ以降は何も無いと応えますが、最初の投稿映像以前に流産していたと明かします。その事は映像が撮られる以前だったので無関係として話していなかったそうですが、今思うとこの呪いがあったためだったのかと三橋さんは漏らします。
もっともそういった呪いにどの程度の効果があるのかという気もしますが。
最後にKANEDAが二人に対して、磯貝さんと連絡が取れない状況なので、何かあれば連絡が欲しいと伝えて、その場は解散となります。
その後スタッフは何か手がかりを得ようとマンションのエントランスと部屋の出入り口にカメラを設置したと言います。
しかし相葉氏の自宅内ならともかく、マンションの共有部はまずいのでは思われます。マンションの管理組合とかに許可取らないと、法的には盗撮になりそうな気がしますが、その辺りはどうなんでしょうか。
ただその甲斐あって、問題の核心に迫る映像を撮る事に成功したと言います。
映像1
撮影は18時から翌1時まで行い、問題の映像は22時頃に撮られたものだそうです。1Fエントランスに人が入った様子は無いものの5F相葉氏宅前に黒装束の女性が現れて部屋の前に立ち尽くしている様子が映されます。
その後突如5Fの映像だけが途切れてしまった模様です。
つまり磯貝さんはマンション内に潜んでいたという訳では無いのでしょう。
もっとも5Fの映像が突然途切れた件については説明がつきませんし、更に黒装束の女性は影が映っていないとの事です。
そうするとこの人影は人ならざる存在なのでしょうかとなりますが、映像としては地味という感は拭えません。
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調査パート2
その後相葉氏に映像を送り見てもらいます。
一方相葉氏は警察に相談したそうですが、動かなさそうだと言います。
あの殺意満々の針が刺さった写真を見せてさらに不法侵入とかで被害を訴えれば余裕で動きそうですが、最初から呪いとか言えば警察は動かないのではと思われます。
そこで自分で磯貝さんを取り押さえようと考えていると話す相葉氏に対し、KANEDAが無茶をしないよう釘を刺します。
その後相葉氏から短い映像が送られてきますが、それは自宅マンションのドアホンで撮った画像を繋げたものの様でした。
そして最後に映った画像の端に黒い女性が映り込んでいます。
それからアジア魍魎研究所の二人に話を聞いた所、黒い服の女性について人では無く生気は感じられないと説明されます。KANEDAがこれまでの経緯を説明した所、村井氏が磯貝さんは手順を間違ったと応えます。
村井氏が言うには、呪いは人に見られたり気付かれるのは絶対駄目だというのが鉄則だと言いますが、これは有名な丑の刻参りを考えれば当然な事と言えます。
そして磯貝さんは、向かいのマンションに住む田中氏にも見られていたりする訳です。
さらに村井氏は人を呪うと呪いに取り込まれるとも言います。呪いに取り込まれるというのは他人の呪いを聞いて執行することだと説明されます。
その後相葉氏と連絡が取れなくなり、会社に連絡した所休職中と返答されます。
これは相葉氏が何かやらかしたという予感がしますが、一方で相葉氏からメールが届いていた模様です。
そのメールに文章は無く、動画ファイルが添付されているのみでした。
映像2
映像は相葉氏が黒い服の女性を追っている映像です。
そうしてたどり着いたのは以前田中氏が言っていた電柱でした。そして相葉氏は電柱からさらに奥の路地を探し、ついに女性を見つけたと言って駆け出します。
その最中、磯貝さんと三橋さんが談笑している映像が入り込みます。
そういった中走っている相葉氏の前に突然女性が現れ、相葉氏は転倒します。
そしてカメラには黒装束の女性が近づき不可解な動きをしたかと思えばノイズと再度談笑している映像が映り込み映像は終わります。
この挟み込まれる映像は磯貝さんと三橋さんが2人とも映っている事から、最初の投稿映像で後方に映っていた黒装束の女性が見ていた記憶と言う事になるのかと思われます。
ただそういった現象はあるものの、肝心な黒装束の女性は人ならざる者感が薄いかと感じられました。
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まとめ
長編『静止する身体』完結となる巻でしたが、長編の展開は尻すぼみに終わり、巻を通しての映像面でも前巻を下回る低調という印象でした。
一部の映像を除いて、初見では非常に分かり難かったり、映り込んだ存在が生きている人間に見えたりとKANEDA演出の悪い部分が寄せ集められている有様となっている様に感じられました。
そんな中でオススメをあえて挙げるのであれば『終・静止する身体 後編』になるかと思われます。