ある地方局の恋愛リアリティ番組の為に撮影した素材。その番組には台本は一切なかった。集められたのは8人の男女。しかし、到着したのは7人だった。
Amazonより抜粋
目次
DATA
- タイトル:ホラーハウス
- リリース年:2021年
- 時間:68分
- 制作:ライツキューブ
- 配給:アドバンス
- 監督:山内大輔
- 脚本:山内大輔

概要
本作は山内大輔監督による脚本で制作されたホラーのオリジナルビデオです。
恋愛リアリティ番組の映像
本作はある地方局で制作されたという、山中のロッジを舞台にした恋愛リアリティ番組のために撮影された影像という設定になっています。
その舞台となるロッジに最初に現れたのはグラビアアイドルだという「鈴木 美鈴」ですが、彼女はAV転身が決まっていて、この番組は彼女の話題作りという面もある模様です。果たしてその程度で話題作りになるのかという疑問も出てきますが。
その後も参加メンバーは女性陣は美鈴を筆頭にタレント「宮川 早紀」とモデル「長谷川 レオナ」の計3名。一方男性陣はフリーター「水島 健」、役者「柴田 雅彦」、専門学生「野口 俊雄」、自営業「木村 綾人」の計4名となっています。男女比があっていませんが、番組ディレクターがいう所ではあと1人女性が参加予定だったものの音信不通になってしまったとの事です。
そうしてメンバーにハンディカメラを渡してディレクターは引き揚げた所で、本格的に撮影開始となります。
ちなみにメンバーの年齢は31歳の綾人を除くと20代となっています。
不穏な雰囲気とお色気
そうして男女別の部屋に入ったメンバーですが、早々に雅彦が動き、美鈴を散歩に誘います。
しかし散歩に出た2人はカラスの死骸が何羽も転がっている光景を目撃します。恋愛リアリティ番組にはおおよそ似つかわしく無い光景と言えます。
その頃雅彦を除いた男性陣は避妊具などが用意されたベッドルームを発見し、盛り上がっていました。このベッドルームは美鈴のために用意されたものの様ですが、これを見た男性陣は性行為前提の番組と思った模様です。
ただ仮に美鈴専用だとしても番組側がそれを表に出すはずも無いと思われますので、他のメンバーがベッドルームを活用しても黙認せざるを得ないかも知れません。
それから皆でカレーを作って揃って食べた後、美鈴は雅彦をベッドルームに誘い込みます。そうしてベッドシーンが展開されている裏で他のメンバーは記念撮影をするのですが、背後のキッチンに女性らしき物が映り込む心霊写真でした。
突然の失踪者
そういった騒動などが落ち着いた後、リビングで向かい合って談笑しているレオナと綾人が目撃されています。モデルに関しては男性陣の最年少である俊雄が彼女と仲良くなりたいと考えている様で、夕食後には一緒に食器洗いするといった働きかけもありました。
そのため俊雄は2人の事が気になって仕方ない様子です。レオナからすれば、俊雄より綾人の方が年齢は近いですし、何より経済力があるという事があるかも知れません。現実であれば経済力で大きく差を開けられている俊雄は不利と言えそうです。
ただ個人的にはこういった恋愛バラエティ番組は見た事が無いため、経済力が物を言うのかといった事は判断出来かねる所といった所です。
そうして俊雄はビールを取りに行く体で2人の様子を見に行ったのですが、2人の姿は見えません。
その後俊雄、健、早紀の3人でロッジ周辺を探しますが、2人の姿は見当たらず、犬の死骸が横たわっているだけでした。動物が死にやすい山なんでしょうか。
そうしてホラーらしい描写が無いままvol2へ続くというふざけた宣告がなされます。
まとめ
本作の感想としては果たしてこれはホラーなのかという点です。ジャンルとしてはホラーという扱いで、タイトルにホラーとついてはいますが、実際にはホラー描写は多くないという印象でした。
むしろベッドシーンやシャワーシーンとお色気方面に力が入っている様に思われます。
一応海外B級ホラー作品とかなら冒頭にカップルがイチャついているシーンがあったりしますが、それはカップルが屠られる前振りみたいな物で本作にお色気シーンとは異なる様に感じられます。
またベッドシーンが収められている意図は作中で語られていますが、シャワーシーンはどういった意図で収められた物か気になる点ではあります。地方局の番組として制作するため撮影されたという設定ですが、本作の公開は2021年なのでシャワーシーンを地上波で流すのは時代錯誤では無いかと思ってしまいます。制作側の趣味で撮ったとかでしょうか。
そういった訳で本作はホラー風味お色気恋愛リアリティ番組風影像とでも言うしか無いと思われます。