【和製ホラー】邪願霊【感想】

1989年 48分

5.5 out of 10 stars (5.5 / 10)

アイドルのプロモーション作戦を追跡するうち、不可解な事故が続出し死傷者まで出たため、真相究明に乗り出したテレビ取材班。そしてカメラが捕らえたものは、なんと亡霊の姿!はたしてこれは事実なのか、それともフィクションなのか。

Amazonより抜粋
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概要

本作は1989年にリリースされたオリジナルビデオで、アイドルのプロモーションプロジェクトを追跡するという内容でモキュメンタリーとして制作されたホラービデオとなっています。
90年代後半の『女優霊』や『リング』といった、いわゆるJホラー映画が生まれる前の和製ホラー映画として評価する向きもある様です。

TV番組風の映画

本作はレポーター「沢木 恭子」を中心とした取材チームが駆け出しのアイドル「加藤 恵美」をプロモーションするプロジェクトを追跡するTV番組という体で制作されています。その取材中に事故が起き、恭子も入院を余儀なくされ、おそらく編集中であったであろうテープもお蔵入りになってしまったというものだそうです。
その為本作は冒頭とラスト付近を除くと、常に恭子がレポートするという形式で進み、プロジェクト的に重要な関係者などが登場すると解説のテロップが流れたりするなど、いかにもTV番組といった雰囲気となっています。
序盤、恭子がプロデューサー的な立場と思われる、「河西 祐二」にインタビューする際、いかにも意味ありげな女性が立っているのが目を惹きますが、その後しばらくは何ごとも無く進行します。
ただこの女性はその後も取材中度々現れていたのですが、ほん呪並みに分かり難かったという事が終盤に分かります。最初はサービス問題だったという事でしょうか。

作曲者の謎と異変

関係者が集まった会議室で、プロモーションする恵美の新曲が明らかにされます。明らかにされたといってもまだ曲名とデモテープのみですが。しかし曲名が『ラブ・クラフト』だそうで、そんな曲名だから呪われたのでは無いかとも思ってしまいますが、多分曲名は関係ありません。
河西によってデモテープと曲名が明らかにされた後、作詞家に依頼されますが、作曲者は不明です。そういった事から、河西によって持ち込まれたデモテープの作曲は何者の手による物なのかという事も追跡対象となります。実際の所、プロジェクトを取材していた取材班が予定外な曲の裏側とか追跡し始めたら、プロジェクトのメンバーは果たして協力的でいられるかという問題がありそうな気はします。
それと並行して、プロジェクトでも異変が起き始めます。CDジャケット撮影現場や曲の収録現場で異変が起きますが、恭子が謎の活躍を見せます。その様子を見るに恭子はいわゆる見える人なのかという印象です。

惨事

そうしている内に、ジャケット写真に女性らしき人影が映り込んでいたり、作曲者に関する資料を恭子に渡したディレクターが、彼女たちの目前で突然爆死するといった事態になります。
前者はともかく後者は死者が出ている訳ですが、プロジェクトに支障は無い模様です。
取材班はディレクターから渡された資料から作曲者の正体を朧げながらに掴みつつも、PV撮影の取材に赴きます。
しかしそこで待ち受けていたのは大惨事でした。この場面ですが、相手は最初に恭子を一時的とは言え動きを止めさせてから一気に牙を剥いている辺り、学習したのかとも思ってしまいます。もっとも霊魂に学習という概念があるのか分かりませんが。
そして多くの死傷者を出してしまいます。その結果プロジェクトが闇に葬られたのは想像に難くないといった所でしょうか。

時代感

本作は1989年にリリースされた作品で、制作時期から80年代といった雰囲気が漂っています。初っ端からヌード撮影現場から始まったり、カメラが回っている前で喫煙したりといった今では考えにくい様な部分があったりします。しかし乗用車のフォルムなどから懐かしい物を感じたりするかも知れません。

まとめ

オリジナルビデオでもある本作は、いかにも低予算な映画という印象を受けます。しかし低予算だからとひたすら驚かす方向に走らず、終盤まではあくまでプロジェクトのレポート番組という体裁で創られているのは好感を持ちました。もっとも終盤はいかにもB級ホラーといった雰囲気ですが、それでも控えめという風に感じました。