2003年 SUCCESS

僕の名前は桃井恵。此花学園の2年生で、なぜか新聞部の部員をやっている。
PlayStationソフトウェアカタログより
転校してきて間もなく、なりゆきで2つの殺人事件に巻き込まれてしまったものの、それもなんとか無事解決し、今では平穏な毎日を過ごしている…はずだったのだが——。
目次
概要
本作は2003年にサクセスからリリースされたADVで、『此花シリーズ』三作目となります。
前作までは複数機種でリリースされていましたが、今作からはPS2のみとなっています。
システム面で特筆すべき点はありません。
あらすじ
「四大天使殺人事件」から数ヵ月経った夏の日、相変わらず新聞部部室として使用されている恵の部屋で、美亜子は突然新聞部の合宿を思い立ちます。
そもそも正規の部として認可されていない上に、新聞部の合宿とはどういう事だと思わなくはありません。
しかしその目的は一ヵ月後にオープンするテーマパーク、『ウォーターアイランド』へ遊びに行くことでした。
そして紆余曲折の末、やってきたウォーターアイランドで例によって事件に巻き込まれます。まさに彼らの行くところ事件ありといった様相となって来ましたが、さすがにこれ以上学校で事件を起こすわけには行かないだろうという事でしょう。
推理ADVとしては
今回の事件の登場人物たちは、チャットのオフ会のメンバーと言う事でハンドルネームで登場しますが、この辺りは重要です。
またサブタイトルも同様のことを示しているといえます。
ゲーム自体のことを言えば、ここまでのシリーズ中で最もプレイヤーの考える余地が少ない、といえることが言えます。今までもそうだったのですが、本作は推理ゲーム的要素はシリーズ中最も少ないといえます。犯人を選ぶ場面すら無いのは、フラグを立てているうちに犯人が分かってしまう為誰が犯人か選ぶ必要なしという判断なのかとも思ってしまいますが、実際その通りである意味潔いとも言える姿勢です。
ゲーム本編の出来とは逆に、絵柄はここまでのシリーズより個人的にはよく感じました。
新要素
今作の新要素として、『ワトソン君適性診断』というものが入っています。
何らかのエンディングを迎えた時点で、そのときのプレイ内容を評価するというものでしょう。その内容ですが
『決断力』-選択肢を選ぶ速さ
『判断力』-選択肢を選んだ際のポイント(要はどれだけ正しい選択をしたか)
『評価』-上記二つに加え、セーブ回数、ボタンの無駄押しの回数
大雑把に言えばこんな風になります、あと、コメントもありますが、これはエンディング内容も踏まえて出てきます、満点目指してがんばってください。
まとめ
本作はシリーズ初となる校外での事件となります。
ストーリー面ではレギュラーキャラがほぼ出揃っているにも関わらず、次作にも登場するキャラが登場するなどといった見どころがあります。
もしかするとシリーズは四作目以降も製作するつもりがあったのかも知れません。
またグラフィック面では個人的に良くなった思っていますが、舞台がプールで水着ありという事で気合が入っていたのかも知れません。
しかし推理モノとしては作りが甘い印象を拭えませんでした。
そのため本来なら5点といった所ですが、絵柄でプラス1点です。