【Android】まつろぱれっと【感想】

2020年 SleepingMuseum

8 out of 10 stars (8 / 10)

絵画の女の子と呪われた7日間を過ごすゲームです。

暗いアトリエに囚われた主人公は、過去の犠牲者の記録を頼りに、彼女の絵を彩っていきます。

気難しい絵画の機嫌を損なうと即デッドエンド 。死に様いろいろな末路がプレイヤーを襲います。

あなたは彼女を終わりにできるでしょうか。

Googleplayより
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呪われた少女画

主人公である画家は、ある日友人の画商から一枚の絵を見せられます。
それは一見、黒塗りの絵に見えましたが友人は未完成の少女画で、これまで描こうとした者は自分も含めて全滅であると言い残して凄惨な末路を向かえます。
直後少女画を目の当たりにして気を失う主人公。目を覚ますと自宅にいたはずが見知らぬアトリエにいて、目の前に少女画が話しかけて来ます。「私を描きにきたのでしょう?」
果たして主人公は明らかに謂くがある、この少女画を完成させて外へ出る事が出来るでしょうか。

主人公の元に持ち込まれた絵画。
少女画に絵を書くことを強要されます。

絵を描く流れ

最初に過去の犠牲が残したヒントを見る事が出来ます。
それに依れば「少女ではなく、少女が望むモチーフを描き足す」という事になります。
流れとしては

1.少女が描いて欲しいシチュエーションを提示。
2.アトリエにある複数の部屋からモチーフを探す。
3.モチーフが揃ったら、絵に描き足す。

モチーフを描き足す工程は配置と着色がありますが、着色が曲者でルーレット式に塗りたい色で止めるという物です。
ミスはライフ減で済む事もあれば、即ゲームオーバーとなる事もあり、その辺りは状況に依ります。

基本的に色は明言はされない物の、決まっている事が多いのです。
しかしたまに、どの色でも良いと言われる事がありますが、そういった場合は塗った色を覚えておく必要があります。

もっともミスりやすいと思われる着色。
過去の犠牲者が遺したヒント。

死にゲー

本作は結構な死にゲーといった印象で、モチーフや配色を間違えると、その内容に応じて主人公は呪い殺されてしまいます。
例えば最初の絵で、リンゴを赤く塗ると皮を剥けと言うのかと、主人公が皮を剥かれて死んでしまいます。
この様にミスが死に直結するケースが多く、また主人公の死に様も多い事から死にゲーの様相を呈していると言えます。
ただ基本的な難易度は高くない為、普通にプレイしていればあまり多彩な死に様は迎えないと思われます。
しかし「しにざま」一覧を閲覧する事も出来る為、コンプを目指すのも一興かも知れません。

しにざま一覧(初日分)

個人的に手間取ったポイントとメモ

day3

謎解き要素がある最初の場所。動物のモチーフをそのまま描くとロクでもない事になりますので、工夫する必要があります。

day4

個人的には初回で突破しましたが、「宝探しゲーム」のモチーフは可能なら色は統一した方が後で楽になるかも知れません。

day3+

モチーフが分かり難く死にまくりでした。3体のモチーフが見つかったら、配置に気を付ける必要があります。

day5

メモで使うモチーフ、順番、色を覚える必要があります。また散歩の場面は枚数が多い上にやり直したら最初の絵からとなります。

少女画の謎を解く

本作に登場する少女画は作中世界で「青い花飾りの少女」と呼ばれている作品群の一つで、同じ少女をモデルに複数の画家によって描かれているようです。
そしてそんな作品群の一つでしかないはずの一枚の絵が、何故この様な強烈な力を持っているのか。
主人公は3日、4日と少女画を描いている内に、何者かの記憶を見て行く事になります。
それを通して、少女画が描かれた経緯、最初に描いた画家について、モデルとなった少女についての悲劇的展開を知って行く事になります。

個人的には依頼主である富豪が画家に依頼した真の動機が若干衝撃的でした。

作品群の一つでしか無いはずの絵画が呪いの絵に。

まとめ

本作は独特なシステムや謎解きなどがありますが、ストーリーが肝となっている印象を受けました。
ストーリーでも中核を成していると思われるのが、絵が描かれた経緯でしょうか。
これを知る事で本作や少女画へのイメージが変わってきます。
時間もそれほど掛からず、数時間程度でクリア出来る上に、作中の一日単位なら、詰まらなければ数十分で進められますので、ちょっとした時間でADVゲームを遊びたいのであればお薦めと言えます。