【Android】ねじれた少女【感想】

2020年 kimamani games

7.5 out of 10 stars (7.5 / 10)

―森の中の洋館―
 ―――森の中で迷ったあなたは、古びた洋館を見つけ、そこで不思議な少女と出会う。
主人公は森の中で遭難してしまいますが、そこで一軒の古い洋館を見つけます。
「どちら様ですか?」
そういって顔をのぞかせた彼女は、どこか違和感があった…

GooglePlayより
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概要

本作はクトゥルフ神話をモチーフとした世界観のノベルゲームです。
一回当たりのプレイ時間は1時間未満となっています。

山奥の洋館に住まう少女

本作の主人公は悪天候の中、車が故障した事によって山奥で遭難してしまった男性です。
無謀にも暴風雨の中で山中をさまよい、生命の危険も感じていた最中、一軒の洋館に辿り着きます。雨風を凌げないかと玄関ドアをノックして現れたのは、家の娘らしき1人の少女でした。聞けば両親は留守で今日は帰らないとの事です。

山中の洋館に辿り着いた主人公。

幼い少女と二人きりでひとつ屋根の下という状況に躊躇いを感じる主人公ですが、一方の少女は素泊まりながらも、快く一晩の宿を提供してくれます。
しかし雨風を凌いで落ち着いた主人公は、館の中に不審な点を発見するのでした。

主人公を出迎えたのは1人の少女でした。

システム

本作はオーソドックスなノベルゲームです。
ストーリーを読み進めながら選択肢を選んでいく事でストーリーが分岐したりします。
また複数のフラグ管理がされているようで、分岐が増えたり同じ選択肢でも展開が変わる事があります。
スキップやログ機能もありますが、ログは確認出来る数が少なめという印象を受けました。
スキップは一度読んだ場面を爆速で飛ばしてくれる為、周回が捗ります。

時々現れる選択肢を選んでいくオーソドックスなノベルゲームです。

グラフィック・演出

本作の本編における登場人物は主人公とヒロインである少女だけで、必然的にキャラグラがあるのは少女のみとなります。厳密には他クリーチャーにも用意されていますが。
またキャラグラ以外だとビックリ演出なども無く、ほぼ背景ぐらいしかグラフィック・演出面と言えるものは無いため、ストーリーが淡々と進んでいく印象を受けます。

謎解き

本作はノベルゲームですが謎解き要素もあります。
それはTRUE END到達へ至るルートはストーリー内の情報から思考して選ぶ必要があるためです。
もちろんノベルゲームというジャンルの仕様上、何度もやり直して総当りする事も可能ですが、思考して選択肢を当てた方が達成感を感じることは言うまでもありません。
本作中盤は選択肢という形を取っていますが、実際にはどこを訪れて探索、情報収集するかという脱出ゲームなどに良くあるギミックとなっていて、クリアに必要なフラグを複数回収する必要があるので多少悩む場面もあります。実際の所、この中盤の探索パートは余計な選択肢を選ぶ余地が無いほどです。

不審な点を感じる館内。謎を解くことは出来るでしょうか。

タイトル回収と救済

本作のタイトルにはちゃんとした理由があり、そして謎解きにおける最後にして最大のヒントとなっています。
これに気付いた時は驚きを禁じえませんでした。
終盤で本作の目的は提示されていますので、そのために知恵を絞って選択肢の中からその方法を探し出す必要があります。

攻略メモ(5/10追記)

攻略に関して、ネタバレにならない程度の簡単なメモを記載します。

  • 一日目後半と二日目前半に跨っている探索パートではいくつかフラグを立てる必要があります。
    • 少女と親密になる
    • 書物の発見
    • 湖に行く
  • 上記理由により探索パートで行ける場所は多いですが、行く必要がある場所は限られます。
    • 逆に言えば、行く必要がない場所へ行くと手順が足りずに詰みます。
  • フラグが立った後、終盤の選択肢では少女が使用できる魔法を活用して事態を解決します。
    • どの魔法をどの様に使うかは、タイトルとそれに関するエピソードがヒントになっています。

まとめ

一回当たりのプレイ時間は1時間未満ですが、TRUE ENDを見ようとなるとなかなか歯ごたえを感じる難易度のノベルゲームという印象です。
演出面でやや弱さを感じるのがネックかと感じますが、短いながらもストーリーがしっかりしている為短所はさほど気にならないという印象を受けました。
またTRUE END後は前日譚が解放されます。こちらは読むだけとなりますが、その分読み応えがあるものになっています。

TRUE ENDに到達出来るでしょうか。