【漫画】のぞき屋【感想】

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  • タイトル:のぞき屋
  • 作者:山本英夫
  • 刊行年:2016年
  • 巻数:全1巻
  • 出版社:電書バト
  • レーベル:-

「普段街中をニコニコして歩いている人間が、裏でどんな顔しているか、正体を見たいと思ったことがあるだろう」 
のぞき屋・真仁亜拓郎と大学生・東恩納恒の出会いが、人間の真実を暴き出す!
拓郎と行動を共にすることにした恒だが、早速の問題が発生!
山本英夫の大ヒット作「新・のぞき屋」の原点。

Amazonより抜粋
5.5 out of 10 stars (5.5 / 10)

概要

本作は1993年に小学館からヤングサンデーコミックスとして刊行されたものを2016年に電書バトから電子書籍として復刻されたものとなります。
作者である山本氏が93年よりヤングサンデーで連載した『新のぞき屋』の原型となる作品となっています。

覗きをテーマ

本作は「東恩納 恒」が付き合っている「白石 さとみ」と自家用車の車中で会話している場面から始まります。通訳になるという夢を語るさとみに対し、応援するなどと言って見送った恒でしたが、その場面を赤外線ゴーグルを装着した青年「真仁亜 拓郎」が見ていました。
拓郎は恒に対し、この場所がカップルが車中で性的行為を行うのに人気の場所であると説明し、恒自身にそういう下心があったのでは無いかと問いかけます。
拓郎はそういった場所を赤外線ゴーグルで覗いていた紛うことなき変態であり、そんな説教される謂われはありません。
しかし拓郎に促されてゴーグルで周囲を覗き見た恒は動揺した様子を見せます。
そういった後、拓郎は帰っていった恒が乗っていた自家用車のナンバープレートを取っ掛かりにして、盗聴など様々な手段で恒の個人情報を調べ上げて恒に接近します。
そうして拓郎は、恒について調査している時に感じたある疑念を恒に告げます。一方の恒もさとみに疑念を抱くも信じる事にしていましたが、拓郎に促されて2人でさとみの調査を行うのでした。

2人で女性の危機を救おうとする後編

さとみの件からしばらく時間が経過した事が描かれた後、恒は拓郎と一緒に『のぞき屋』を起業します。主な業務内容は盗撮や盗聴への対応といった所で興信所とかに近いのかも知れません。
そうしてあるマンションに盗聴されている痕跡を発見した2人は、そのマンションに営業を掛けるも、そのマンションに住んでいる女性「いづみ」に追い返されます。
女性に危険が迫っているなら放って置くわけに行かないと出張する恒に対し、金にならないなら関わるべきでは無いという拓郎。
しかしいづみを盗聴していた相手が、2人に対してダイレクトアタックしたため、拓郎も本気にさせてしまいます。
こうしていづみの預かり知らぬ所で、彼女を巡ってのぞき屋と盗聴犯の暗闘が始まります。果たしてのぞき屋の2人はいづみを盗聴犯から守る事が出来るでしょうか。

のぞき屋のコンビ

のぞき屋を営む事になるコンビのうち、主人公的立ち位置の恒はフィジカル担当言えます。日頃からトレーニングしている上に空手をしていた事もあって、素手で窓ガラスを割るパンチ力や多少の高所から落ちても数時間気絶してから回復するなどのタフネスなど身体能力に優れています。
もう一方の拓郎はのぞきをしては鼻血を出す変態ですが、盗撮盗聴にピッキング、さらに学生証の偽造など非合法な特技を持っている頭脳担当と言えそうです。
また変態ですが、黙っていれば優男といった雰囲気と思われます。
おそらく拓郎が恒のさとみに対する態度がきっかけとして、お互い印象の良くなさそうな出会いだったと思われます。
しかしその後はコンビとして上手くやっている様に感じられます。

まとめ

本作は元々93年に刊行されたものという事もあってか絵柄はやや古く感じられます。
しかし覗きや盗聴といったテーマが古さを感じさせない事もあってか、ある程度読み進めると気にならなくなります。
全般的に価格は安いので、興味があれば読んでみても良いかも知れません。