【Android】和階堂真の事件簿3 – 影法師の足 ライト推理アドベンチャー【感想】

2021年 EKKE

7 out of 10 stars (7 / 10)
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概要

本作は8bit風のレトロなグラフィックが特徴の横スクロール推理ADVゲーム『和階堂真の事件簿』シリーズ3作目です。
クリアまでの所要時間は2時間程度と相変わらず手軽に楽しめる作品となっています。

血塗れのナイフを手にした主人公

冒頭、主人公が刺殺体を前に血塗れのナイフを持っている場面から始まります。
しかも主人公は頭部を殴られたか何かあったらしく、頭に痛みがある上に記憶の多くが抜け落ちていました。
冒頭の場面で、本作が自身に着せられた濡れ衣を晴らすのが目的であると把握出来ます。
元々ある犯罪組織の幹部が殺害された現場に呼ばれていた主人公でしたが、現場付近で不審な人影を見付けて追跡した結果、何事かに巻き込まれた模様です。
警察を振り切って現場から逃げ、朧げな記憶を頼りに自宅らしき場所にたどり着いた主人公は、自らの捜査で真犯人を見付け、濡れ衣を晴らそうと行動します。
しかし犯罪組織の関係者に聞き込みを開始した主人公は困惑して行く事になります。そして主人公の様子を窺うあからさまに怪しい人影。
果たして主人公は濡れ衣を晴らす事が出来るでしょうか。

ゲーム開始直後、主人公は血塗れのナイフを持った状態で目を覚まします。
元々は犯罪組織幹部殺害現場に呼ばれたものです。

システム

システム関連は前作を踏襲しています。
捜査と推理のパートに分かれていて、捜査パートでは聞き込みや捜査でメモを入手し、そのメモをセットする事で新たな情報を得る事が出来ます。
一旦立ち去るコマンドで会話などを打ち切らないとセット中のメモを変更出来ないのは相変わらずですが、技術的に難しいのかも知れません。
また前作同様、メモ毎に情報入手可能かが示されます。ただ終盤に情報入手可能先に表示が封印される場面がありますが、これは直前に主人公が発したセリフから意図的な演出であると分かります。こちらは終盤という事もあって個人的にはさほど気になりませんでしたが、一時的にとは言え難易度が変わる為、気になる方もいると思われます。
マップに関しては前作同様全体マップから移動する形式となっています。ただ前作と比べ場所が少ないという事と位置関係に言及している場面が少ないという点があり、前作ほどの必要性は感じられませんでした。ただある人物が駅前に住んでいるだとか裏設定的な部分が読み取れたり、雰囲気的な面からも全体マップの方が好印象ではあります。

推理パートも変わりありません。
全体マップは前作と比べ寂しい感はあります。
メモを活用して事件解決を目指します。

追われる側という緊張感

先述した通り、警察振り切って事件現場から逃走した主人公は追われる立場となっています。
ストーリーが進行して行くと、主人公の周辺に警察の捜査が及んでくる様子が描かれ、緊張感を帯びてきます。その為捜査も悠長に行っていられない為か、本作は前作と比べてコンパクトな印象を受けます。
また主人公も先述した通り、記憶の多くが抜け落ちてしまっている上に、聞き込みで明らかになった以前の様子から、所謂信頼できない語り手の様相を帯びてきます。
主人公は何か企んでいたのか。本当に巻き込まれただけなのか。そういった点でも緊張感ある展開となって終幕へ向かって行きます。

最初に呼ばれた事件現場の捜査を行いますが、その後は現場を確認する機会はありません。

まとめ

前作が推理物として割と王道と言える作品だった事もあってか、本作はサスペンス要素強めな変化球な作品となっています。
主要な登場人物などは少なめで前作と比べてコンパクトになっているのも特徴と言えます。
本作の仕掛けについていくらか伏線はありましたが、情報が足りてない印象があり、もう少し推理出来る要素があればと思いました。

事件解決を目指しましょう。