【2022年夏アニメ】RWBY 氷雪帝国【感想】

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DATA

  • タイトル:RWBY 氷雪帝国
  • 放送クール:2022年夏
  • 話数:12話
  • 制作:シャフト
  • 監督:鈴木利正
  • 脚本:冲方丁

科学と魔法が同居する世界『レムナント』には人類や獣人、動物、そして『グリム』と呼ばれるモンスターが存在する。
『グリム』により暮らしを脅かされてきた人類だが、『ハンター』の活躍により平和な世界が守られていた。
ハンターを養成する『ビーコン・アカデミー』で出逢ったワイス、ブレイク、姉のヤンとともに『チームRWBY』を結成するルビー。
それぞれの想いを胸にハンターを目指し訓練に励む彼女たちを、
今までにない新たな脅威が襲う—。

公式サイトより抜粋
5.5 out of 10 stars (5.5 / 10)

概要

本作は米国のルースター・ティース・プロダクションが制作し、2013年から8シーズン106話に渡って配信されているCGWEBアニメシリーズ『RWBY』のスピンオフ作品です。原作であるRWBYは童話作品をモチーフに構成された世界観とキャラクターによる物語となっています。
スピンオフ作品である本作は原作RWBYの日本語版スタッフを中心に制作されています。
またKADOKAWAよりコミカライズもされています。

ハンター育成学園を描く

本作は『グリム』と呼ばれるモンスターが人間を脅かしている世界となっています。グリムを狩る『ハンター』を目指す少女「ルビー・ローズ」はハンターを育成する学園『ビーコン・アカデミー』の校長に能力を見出され、元々進学予定だった姉「ヤン・シャオロン」と一緒に飛び級で入学する事になります。
言動などは快活に見えるルビーですが、人見知りをする様で入学に際しては友人が出来るかという心配をしています。
これは飛び級で入学したため、一緒に入学する同学年の友人がいないという事なのかも知れません。
しかしチーム分けの試験を経て、やや高飛車に感じられる令嬢「ワイス・シュニー」、『ファウナス』と呼ばれる獣人の少女「ブレイク・ペラドンナ」と『チーム ルビー(RWBY)』を結成し、そのリーダーとなります。

舞台は氷雪帝国へ

しかしそれから程なく、人を夢に閉じ込めて生命力を奪い取るグリム『ナイトメア』が出現します。
まずはチーム ジュニパーのリーダーである男子学生「ジョーン・アーク」がナイトメアに捕らえられるもアカデミーの客員教授「シオン・ザイデン」の協力による「ピュラ・ニコス」らメンバーの活躍によって解放されます。
しかし別個体のナイトメアが学園内に入り込んでいてワイスに取り憑いてしまいます。
そのためワイスの解放を目的としてチーム ルビーのメンバーたちがシオンの協力によってワイスの夢に入り込むというのが本作のメインストーリーで、その夢の世界がサブタイトルとなっている『氷雪帝国』と思われます。そんな氷雪帝国はナイトメアに取り憑かれ人格が変容したワイスが強権的に統治する城塞都市の様な趣きで、主にファウナスに備えていると思わせる機械の兵士が闊歩するなど厳重に守られている様に見えます。これはワイスが大企業の会長令嬢である事やファウナスへの敵対心の現れであると思われます。
そしてルビーたちはワイスを解放するため、夢の中心目指して進むのでした。

作画、雰囲気など

本作のCGアニメという事もあり作画は安定しており、違和感の様な物は特に感じませんでした。
戦闘シーンそのものは多かったという印象ではありませんが、アクションシーンが多かったのはCGならではと言えるかも知れません。
また本作は夢の中が主な舞台という事もあり、扉が喋ったり、鉄道が道を開いて進んだり、その他物理法則を無視する様な事が起こります。さらに終盤は混沌とした有様となりますが夢の中という雰囲気は出ている様に感じられました。

原作視聴者向けか

本作の原作であるWEBアニメは8シーズンも配信されていて、話数も100を越えます。
当然ながら長期間に渡って制作される事で積み上げられた世界観が存在するため、本作に登場するものの説明されない用語や人間関係も存在します。
またキャラクターの掘り下げが偏っている印象も拭えません。
そういった物が作中で触れられたりする場合もありますが、原作未視聴だと充分に把握出来ず雰囲気で視聴していくという状況もあったため、やはり原作視聴している方が楽しめるかという印象でした。

進まない戦い

ルビーたちは夢の中で探索を行いますが、警戒は厳しく中々奥まで進めません。
現実世界へ脱出して作戦を練り直すといった事が複数回行われ、途中から1度ナイトメアに取り憑かれて免疫が出来ているらしいジョーンの協力を得たりしますが、全体的には冗長に感じられます。
これは定期的に映されるワイス視点で自分の家に対するコンプレックスを様な場面が同じ様に何度も何度も流されるという事も影響しているかも知れません。中盤を過ぎた辺りは1話程度なら見逃しても影響無いのではと思える程度にストーリーの進展が遅く感じられます。
ラスト付近に至ってルビーが夢の中心に至り、ブレイクが毒を以て毒を制す的な作戦でワイスに挑む事で最終局面である事が感じられます。その流れでワイスのルビーやブレイクに対する想いの一端が垣間見えたりします。

まとめ

本作は米国発人気WEBアニメのスピンオフ作品となっています。原作の世界観を踏まえつつも、そこから切り離された夢の中である氷雪帝国という世界観を作り上げて主な舞台とする事は様々な理由があると推測されます。
しかしそれでも個人的には原作未視聴だったため分かり難く、アクションや雰囲気を楽しむ作品という印象でした。