目次
DATA
- タイトル:シャドーハウス 2nd Season
- 放送クール:2022年夏
- 話数:12話
- 制作:CloverWorks
- 監督:大橋一輝
- 脚本:大野敏哉、豊田百香、大西雄二、山崎莉乃
この館には“まだ”秘密がある―――
公式サイトより抜粋
『お披露目』を終えたケイト・エミリコ、
そして同期3対は成人としての新しい生活を始める。
「シャドーハウス」の謎を解き明かせないまま、
こどもたちの棟では新たな事件が発生。
反乱分子と星つきに怪しまれたケイトとエミリコは
犯人と思われるローブをまとった謎の影の正体を追うことに。
果たして謎の影の目的とは……?

概要
本作は2018年より週刊ヤングジャンプで連載されているソウマトウ氏による同名マンガをアニメ化した物です。2021年春に1期が放送されました。
シャドーハウスに現れる怪人物
本作はタイトル通り影の様な姿をした存在、シャドーたちが住まう館を舞台にしています。
冒頭、子どもたちの棟を管理している星つきの1人「バーバラ」とその生き人形「バービー」が見回りしている最中に、ローブをまとった人影と多くのこびりつきに遭遇する場面から始まります。
すぐに主人公「エミリコ」ら生き人形が緊急で召集されて事態の説明がされるのですが、その際にエミリコはバービーに関与を疑われるなど完全に目を付けられてしまっている様に見えます。
そしてこの事を主であるシャドー「ケイト」に報告した際に、「ローブ」様と勝手に命名してしまっています。もっとも何かしら名前が無いと呼びにくい事は間違いありませんが。
さらにお披露目を通過して一人前と見なされた生き人形たち毎週の様に喜びの会と称して洗脳コーヒーを飲まされていました。エミリコはとっさの機転で、自らと1期ラスト付近で主である「ジョン」に洗脳を解除された生き人形「ショーン」がコーヒー飲み込むのを回避します。
その事をエミリコから聞かされたケイトはシャドーハウスの体制打倒と生き人形を解放するという目標のため、コーヒーを管理しているであろう星つきを目指す事にしますが、予想外の事態が発生する事になります。
亡霊騒動と調査
しかしその1週間後、喜びの会を行おうとしていた所にこびりつきが大挙して押し寄せたかと思えば、こびりつきが融合し『亡霊』と呼ばれる存在となります。
エミリコら生き人形が多数のこびりつきを粉砕しようとしたり巨大な亡霊に対抗としたり、小柄なエミリコが暴れ馬の様な機械を駆使して活動するバトルシーンは序盤の大きな見所と言えるかも知れません。
しかしそんな中生き人形の中にはこびりつきによって大量の煤を吸い込んでしまい、すす病で倒れる生き人形も多数出てくるなど戦場の様な有様となります。
その裏でローブを発見したショーンが追跡するもこびりつきに妨害されて断念しています。
その後星つきに呼び出されたケイトは亡霊騒動への関与を疑われますが、言いがかりに近い様な面もあってか、売り言葉に買い言葉の様な流れでケイトは自らの疑惑を晴らすために亡霊騒動の調査を行う事になります。
ちなみにケイトに疑惑が向けられた裏には1期から続く「エドワード」の警戒心があった様です。
ケイトたち主従とジョンたちの主従は主にシャドーハウスで可能な範囲で探索を行う傍らで、情報収集を行います。ただケイトたちだけでは限度があるため、同期である「ルーシー」たちの主従や「パトリック」たち主従にも情報収集を行って貰います。
そうして様々な情報から推理を行ったケイトはローブの正体を突き止めるのでした。
ローブとの対決
ケイトはエミリコ、ジョン、ショーンを伴ってローブと対峙しますが、簡単に捕縛されるはずもなく戦闘となります。方や二対で方や一対、さらにケイト、ジョンともに煤を用いた特殊能力であるすす能力を持っていて2人とも能力のリソースである煤量は屈指と言われています。
その上ジョンの煤能力であるジョンパンチは射程は短いものの高い物理的破壊力を持っています。
これだけの要素がありながらもそれらを逆手に取って来るような、相手のすす能力によって苦戦を強いられ、頭脳戦の様相となってきます。
それでもローブの意表を突いた作戦で勝利を収めたケイトたちですが、この事件は悲劇的とも言える幕切れとなります。
回想と掘り下げ
かつて子どもたちの棟には名前を出しては行けないとされているシャドー「アントニオ」がいたそうです。名前を出しては行けないと言っても、その名を出すのも忌々しい存在という訳では無く、彼の同期であるバーバラや「ローズマリー」の回想などから高いカリスマ性を持ったシャドーである事が描写されています。
そしてこのアントニオたち主従が『お呼ばれ』された事によってバーバラやローズマリーたちが悪い方向へ変わってしまった事が伺えます。
それは同時に子どもたちの棟では最年長格でかつ同期である二者を掘り下げる事になりますが、その刺々しさから1期時点では個人的にはあまり良い印象では無かったバーバラたち主従への見方が大きく変わる物になっています。特に過去のバービーは目を疑うほど非常に明るく、その1話冒頭などからも伺える身体能力の高さなどからエミリコと共通点が多いキャラであったと言えるかも知れません。
まとめ
相変わらず全体的に不穏な雰囲気を漂わせながらも、2期目は亡霊騒動の犯人たるローブを突き止めて解決させるという推理要素が強い物になっています。
それでも序盤や終盤はアクションや戦闘描写もあり、色々見応えがあると作品と言えます。
そしてケイトはローブからシャドーの最終形態について聞かされます。視聴者に対しては1期の終盤で明かされていました情報ではありますが、シャドーハウスの闇深さを感じさせる物でケイトが決意を新たにするには充分と言えます。ローブもケイトと出会うのが早ければ敵対以外の道があったのではと思わされます。
そして私たちの戦いはこれからだといった雰囲気で終わりますが、3期も期待したい所です。