2017年 KEMCO

「獅子のいのちは1000年で尽き、蛇はすべてを飲み込むだろう」
GooglePlayより抜粋
伝説の通り終末が迫るなか、世界を救う英雄もまた現れます。
その名は獅子王。それが、あなた!
決戦の地、東の果てを目指す旅へ、いざ旅立ちましょう。
目次
概要
本作はKEMCOの短編RPG第1弾としてリリースされたレトロRPG風アプリゲームです。
クリアまでの所要時間は3時間程度です。
人類を救う伝説の存在、獅子王
本作は『蛇の呪い』に人類が脅かされている世界で物語が展開されます。呪いが発現した事を示す蛇の印が現れた人物は徐々に弱って行き、そう遠くない内に亡くなってしまう様です。一応薬などで延命出来る様ですが、印が消える以外に助かる方法は無い模様です。
そして蛇の印を打ち消す方法は『獅子王』と呼ばれる存在が呪いの元凶である『蛇』を討伐するという物だそうです。蛇が討伐されるまでは呪いは不治の病に近い存在と思われます。
主人公「レオン」はある村の外れで母親と2人で暮らしていましたが、母親が蛇の呪いに蝕まれてしまいます。そうして定期的に母親の為に薬を買いに行くような暮らしをしていましたが、ある日母親が村の洞窟に住む魔物への生贄に志願してしまいます。どうせ呪いで余命いくばくも無いとの考えからでしょうか。
しかしレオンはそれを見過ごせず母親を救出すべく洞窟へ潜入し、現れた魔物の前に立ちはだかります。
その時レオンの身体に獅子王を表す獅子の印が現れるという王道的展開の後魔物を撃破した後、ある魔女から啓示を受けたレオンは獅子王として旅立つというのが本作の導入となっています。


システム
本作の基本的なシステムは2D見下ろし型のRPGで、オーソドックスな物に見えます。
しかし短編として制作されたためか様々な面で簡略化されたつくりになっています。
マップ、進行
本作はいわゆるフィールドマップは存在せず、各章毎に町やダンジョンの類が一続きになったマップ構造となっています。
当然次の章へ進むと前のマップには戻れませんので、宝箱の回収漏れなどは無いようにしたい所です。
また画面の左上にあるミニマップをタップすると宝箱の位置も分かりやすい程度に拡大される上、次の目的も表示される親切設計となっています。


戦闘
戦闘システムも非常に簡略化されていて、敵味方ともに人数関係無く1ターンで一つの行動のみとなっています。プレイヤーが選べる行動は攻撃、防御、逃げる、スキルとなり、スキルのみは各キャラ固有の物を選びますが、それが味方パーティー全体の行動となります。
ただそれは敵側も同様となっています。
それなら人数は関係無いのかといえばそんなことは無く、HPを始めとするパラメータは合算したものが参照されている様です。HP自体も敵味方ともに合算された物を削り合う形になっていて、イメージとしては敵味方パーティー同士をそれぞれ1体と見なして1対1の戦いといった所でしょうか。
ちなみにオートは攻撃のみの様で、実用に耐えうるのは序盤のみと言えそうです。

その他
操作性は悪くありません。
移動については仮想キーとフリック式の好きな方を使う事が出来ますが、横持ちである事を踏まえると仮想キーの方が操作しやすいかも知れません。
他の獅子王と蛇討伐を目指す
村を旅立ったレオンはエルフの里や亡者だらけの町などを巡って他の獅子王を探して行きます。
本来は1人しか現れないはずの獅子王の力は今回分割され、レオンを始めとする4人に渡ってしまった様です。
全5章の本作ですが、実に4章を掛けて仲間集めとなっていて、仲間が揃ったら最終決戦の地と非常にスピーディーな展開となっています。
また他の仲間はまだ獅子王の力に目覚めておらず、何かしら問題を抱えており、レオンたちと共にそれを乗り越える事で力に目覚めるという割と王道的な流れとなっています。
そうして到達する最終章はザコ敵もそこそこ手強い上、ボスキャラが何体も立ちはだかります。
それらを突破した後、レオンたちは蛇と対峙し獅子王伝説の真実を知ることになりますが、この辺りは魔女がそれとなくほのめかしていた事ではあります。
まとめ
本作は短編RPGとして制作されていて、冒険や戦闘といった養素を残しつつもかなり簡略化している印象を受けました。
またストーリーは概ね王道的な展開ですが、ラストは物悲しい雰囲気が感じられるものとなっています。
